湿度も気温も高い日本の夏。室内にいても、熱中症になるおそれがあるため、上手にエアコンを利用して過ごしたいですね。ところが、いまひとつエアコンの効きが悪く感じるときがあります。エアコンの故障なのか、外が暑すぎるのか判断に困るときは、4つの原因を疑って対策を講じましょう。本格的に動かなくなる前にチェックが必要です。代表的な4つの原因と、6つの対策方法を紹介します。

冷房の効きが悪くなる4つの原因

設定温度を下げてもなかなか部屋が冷えないときは、エアコンの効きが悪くなっているかも?

エアコンが動かないわけではないけれど、どうも冷房の効きが悪いと感じる場合、主に4つの原因が考えられます。冷房の効きが悪くなる原因を知るために、まずはエアコンの仕組みを簡単におさらいしておきましょう。

エアコンは、室内機と室外機がセットになっています。室内機と室外機はパイプでつながり、パイプの中には冷媒と呼ばれるガスが通っていて、熱を運ぶ働きをします。

冷房の効きが悪い場合、その原因が室内機・室外機の両方にあることも。点検する際は、どちらも見ておく必要があります。

では、エアコンの効きが悪くなる主な原因を確認してみましょう。

原因1:室内機と室外機の汚れ

冷房の効きが悪いと感じたとき、最初に疑うのは、室内機と室外機の汚れです。エアコンの室内機は室内の空気を吸い込んで、冷たい空気と入れ替えます。この吸引口には、エアコン内部にホコリや汚れが入り込まないようにするためフィルターがついています。このフィルターの網目にホコリが詰まっていると、空気が通りにくくなり、冷房の効きが悪くなってしまいます。

室外機で注目してほしいのは、ファンとは反対の背中側についている、アルミの板です。これは室外機の熱交換器で、細かいアルミ板が何層にも重ねられています。この部分にホコリや汚れがたまっていると、熱交換の効率が悪くなり、冷房の効きが悪くなる原因になります。

原因2:室外機周辺の環境の悪化 

次に、室外機周辺の様子を確認してみましょう。室外機の前に障害物があったり、雑草が生えて風通しが悪くなったりしていませんか? 室外機の周りがすっきり片付いていないと、放熱が妨害され、熱交換が十分に行えません。その結果、機能がうまく発揮されず、冷房の効きが悪くなります。

片付けてある場合は、室外機が直射日光にさらされていないかどうか見てください。室外機自体が熱を持っていると放熱効率が落ち、性能を発揮できません。

原因3:故障

あまりにも冷房の効きが悪い場合は、エアコン自体の故障が考えられます。特に重要な部分は、室外機のコンプレッサー(圧縮機)です。コンプレッサーは、冷媒を循環させるポンプの役割をしています。故障すると、冷媒の循環ができず、熱を排出することができなくなります。

コンプレッサーと並んで重要なのが、キャプラリーチューブ(膨張弁)です。冷媒は、気体と液体に交互に変化しながら熱を運びます。キャプラリーチューブは、気体になった冷媒を液体に変化させるための部品で、室内機内にあり、細い管状をしています。長年の使用で不純物が詰まり、故障することがあります。

原因4:冷媒の不足

エアコンの冷媒は、はじめから内部に充填されています。基本的な使用で冷媒が減っていくことはありませんが、配管やコンプレッサーに亀裂が入るなどして、漏れ出している場合があります。冷媒の量が少なくなると、熱を十分に運ぶことができず、冷房効率は下がります。引っ越しなどで取り外し・再設置を繰り返すと、冷媒漏れが起こるおそれがあります。

冷房が効かないときの基本の対策

冷房の効きが悪いときは、まず掃除をしましょう

続いて、冷房の効きが悪いときに行う基本的な対策を紹介します。

対策1:室内機のフィルターの汚れを掃除する

最も基本的な対策としては、室内機のフィルター掃除が挙げられます。エアコンの前面を開け、中にあるフィルターを取り外し、ホコリを取り除きましょう。掃除機で吸い込むと簡単です。お手入れの方法は、エアコンの取扱説明書に従ってください。最近では、自動で内部の掃除をしてくれる機種もあります。

対策2:室外機の周辺をきれいにする

室外機の周辺をきれいにして、放熱効率を上げましょう。周囲に植木鉢などの障害物を置かないようにしてください。周りに雑草などが生えている場合は刈り取ります。

対策3:室外機に直射日光が当たらないようにする 

室外機に直射日光が当たる場合は、よしずなどを立て、日差しをさえぎるように工夫しましょう。カバーをかけたり、外から見えないように隠したりすると、熱がこもってしまいます。通気性を保ちつつ、日陰を作るようにしてください。

対策4:室内機周辺を整理する

室内の環境も整えてみましょう。カーテンや家具がエアコンの風向きを邪魔していないか確認してみてください。うまく風が回らない場合は、扇風機やサーキュレーターで冷気が隅々まで行き渡るように補助してもよいでしょう。

それでも効かないときの対策(応用編)

基本的な対策を行っても冷房の効きが悪い場合は、専門の業者に依頼することを検討しましょう。

対策5:室外機から温風が出ているか確認する

エアコンの故障を判断するには、室外機を確認します。冷房のスイッチを入れ、しばらくして室外機から温風が出ているかどうか、確かめてみてください。温風が出ていない場合はコンプレッサーの不調が考えられます。この場合は、業者・メーカーに相談してください。

対策6:冷媒が漏れていないか確認する

まれに冷媒が漏れている場合もあります。判断するためには、室内機の内部・室外機のガス管に霜がついていないか、室外機の配管まわりが劣化していないか、目視で確認してみてください。傷があり、冷媒が漏れている場合は、霜がついていたり、管に亀裂が入っていたりします。最近の室外機は、管周辺にもカバーがあって目視しにくいようなので無理はしないでください。

そのほかのチェックポイント

対策を講じても冷房の効きが改善しないときは、エアコンの設置方法そのものに問題がないか、チェックしましょう。

・部屋の大きさに見合った規模のエアコンを設置しているか
・部屋に直射日光が当たる、室内に人が集まっているなどの環境に問題がないか
・室外機が室内機と離れすぎていないか

特に、室外機と室内機が離れすぎている場合はエアコンの効きが悪くなると言われています。

まとめ

冷房の効きが悪いときは、簡単な掃除で改善することも多いので、段階を追って確認してみてください。業者に頼む場合は、具体的な故障内容、交換部品・冷媒補充についての詳細な説明を受けるようにしましょう。分からないのでお任せしたい場合は、信頼できる専門業者に依頼してください。しっかり対策をして、熱中症にならないよう、冷房を上手に活用しましょう。

【監修者】コヤマタカヒロ
大学在学中に男性ファッション誌でライターデビュー。その後、PCやデジタルガジェット、白物家電を専門分野として執筆活動を展開。寄稿先は多岐にわたる。家電コミュニティ「家電総合研究所」を主宰。調理家電のテストと撮影のための空間「コヤマキッチン」を用意。米・食味鑑定士の資格を所有。執筆以外に企業のコンサルティングやアドバイザーなども務める。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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