サーキュレーターは置き方ひとつで本領発揮! 換気にも効果的な使い方

サーキューレーターの存在は知っているけれど、その効果や使い方が分からず購入を控えている人も多いと思います。実は、サーキュレーターには、室内の気温を均一にする機能だけでなく、換気効果も期待できるのをご存知でしょうか。

新型コロナウイルス感染症の感染予防対策として、室内の換気の重要性が説かれています。そこで、今回は、サーキュレーターを活用して快適に換気をしながら夏を乗り切る方法を解説します。

基本をおさらい! サーキュレーターを使う目的とは?

まずは、サーキュレーターの機能、使い方の基本を確認しておきましょう。

サーキュレーターとは?

サーキュレーターとは、扇風機のような形状をしている空気を循環させるための装置です。扇風機のように、直接人体に風を当てるのではなく、エアコンなどの空調機器による送風を部屋全体に行き渡らせるという働きがあります。

また、簡単に持ち運びができるように、取っ手がついていたり、コンパクトだったりと、家の中で移動しながら使えるように設計されているのもサーキュレーターの特徴のひとつです。

サーキュレーターと扇風機の違い

サーキュレーターは、扇風機とは異なり、風が直線的です。

扇風機は、送風装置の全面がネットで覆われて首振り機能も備わっているものが多いため広い範囲で風を感じることができます。一方でサーキュレーターは送風装置の側面が大きな枠で覆われているため、正面にいなければ風を感じることはできません。

エアコン等の空調機器から送られる冷風や温風を室内に循環させられるのは、サーキュレーターにまっすぐな風を送る機能があるからこそ。また、サーキュレーターの風は、「スパイラル気流」といって、渦を巻きながら直進しますので、扇風機の風よりも遠くまで届きます。

ただし、サーキュレーターは扇風機よりも若干音が大きい傾向があります。

サーキュレーターと扇風機の違い

サーキュレーターと換気

室内の空気を循環させることができるため、サーキュレーターは換気にも効果的です。

新型コロナウイルス感染症の感染対策として、換気が重要といわれていますが、原則として「2方向の窓を同時に開けて換気する」ことが推奨されています。ところが、住宅環境によっては、窓が一つしかないという部屋も少なくありません。そんなときに活躍するのが、部屋の外に空気を出すサーキュレーターです。

室内温度を均一化するだけでなく、正しく換気をするためにもサーキュレーターの正しい使い方をマスターしておきましょう。

サーキュレーター、適当に置いていませんか?

本来の効果を実現するには、サーキュレーターを正しく使用することが重要

サーキュレーターは、その特性を理解した上で正しく設置しなければ温度の均一化や換気といった機能を十分に発揮することができません。こんなサーキュレーターの使い方をしている人は要注意です。

×夏なのにエアコンに向かってサーキュレーターを置いている

サーキュレーターを正しく使うために知っておかなければならないのが、空気の性質。暖かい空気は上にたまり、冷たい空気は下にたまります。

つまり、夏場にサーキュレーターを使う場合は、「エアコンに背を向けて置く」のが正解です。エアコンにサーキュレーターを向けた場合、上部の暖かい空気がかきまわされてしまい、体感温度が上がってしまいます。

×扇風機のようにサーキュレーターの風を直接浴びている

基本的にサーキュレーターは、人間が直接浴びることを想定して設計されていません。パワフルな直線的な風で、空気を循環させるための装置ですので、直接サーキュレーターの風を浴びると不快に感じることが多いでしょう。

もちろん、「サーキュレーターの風が心地いい」という人がいるなら、サーキュレーターの風を浴びていても問題はありませんが、「音が大きい」、「風が強いわりに涼しくない」という特徴があることを忘れないでください。

実はこんなにメリットが! 正しいサーキュレーターの使い方

温度調節以外にもいろいろ用途があるサーキュレーター

次に、サーキュレーターの正しい使い方とそのメリットを解説します。正しい使い方をすれば、エアコンがない部屋やロフトに冷気を届けることができますし、節電効果も期待できます。また、効果的に換気を行うことができますのでぜひ参考にしてください。

基本の使い方「冷風・温風循環」

まずは、基本の「1部屋内の空気を循環させる方法」を確認しておきましょう。

・冷風を循環させる場合

冷風を循環させる方法は、「エアコンを背にして設置すること」です。エアコンの風を背に受けて気流に乗せることで、床にたまった冷気を部屋中に循環させることができます。

・温風を循環させる場合


温風を循環させるには、部屋の角にサーキュレーターを置いて、エアコンに向かって風を送るのが効果的。部屋の天井付近にたまった暖かい空気を部屋全体に循環させることができます。首振り機能付きのサーキュレーターであれば、より均一化効果が高まります。

エアコンがない部屋も快適に! 2部屋循環

サーキュレーターを上手に活用することで、エアコンがない部屋に冷風や温風を届けることができます。エアコンがないからと、部屋の利用を諦めていたり新たにエアコンの設置を検討したりしている人は、ぜひこの方法でエアコンの冷風・温風を届けてみてください。

・冷風を隣の部屋に届ける場合


冷風を隣室に届ける場合は、エアコンを背にしてサーキュレーターを設置して、風向きを隣室に向けます。そうすることで、エアコンの風を直接隣室に届けることができます。

・温風を隣の部屋に届ける場合


温風を隣室に届ける場合は、サーキュレーターをエアコンがある部屋の真ん中に設置して送風を上を向けておきます。そうすることで、天井付近にたまっている暖かい空気を分散させて隣室に温風を届けることが可能です。

暑い! 寒い! そんなロフトとはさようなら、ロフトを快適にする方法

室内空間を有効に活用できるとあって人気のロフトですが、温度管理が難しいのがデメリットの一つ。ところが、サーキュレーターを活用すると、ロフトでも快適に過ごすことができます。ロフトに冷気を届ける場合は、2台のサーキュレーターが必要です。

・冷風をロフトに届ける場合

冷風をロフトに届けたい場合は、1台目をエアコンに背を向けて送風口をロフトに向かうように設置して、2台目をロフトに設置して上を向けておきます。こうすることで、下部の冷たい空気をロフトの上部に届けることが可能です。

・温風をロフトに届ける場合

ロフトを暖かくしたい場合は、1台目のサーキュレーターをエアコンの下部において、送風口を真上に向けます。そして、2台目をロフトの手前に置いて送風口を下に向けておきます。すると、暖かい空気が上に送られ、さらに、上にたまった暖かい空気を下に送ることができます。

コロナ対策にも! サーキュレーターで効率よく換気

窓が一つしかない、風が通らない部屋で効率よく換気をするためには、サーキュレーターを窓に向けて置いておくのが効果的。強制的に、室内の空気を外に追い出して、新鮮な空気を取り込むことができます。

長雨でも洗濯物を毎日乾燥、サーキュレーター乾燥術

8月も終盤にさしかかり、炎天下の連続から一転、台風と秋の長雨シーズンが到来します。

そんななか困るのが、洗濯物。毎日乾かない洗濯物にうんざりしている人も多いのではないでしょうか。そこで、活躍するのがサーキュレーターです。

洗濯物乾燥機能付きのサーキュレーターであれば、扇風機やエアコンよりも効率よく洗濯物を乾かすことができます。サーキュレーターで洗濯物を乾かす場合は、「洗濯物の真下にサーキュレーターを置く」のがベスト。強いスパイラル気流によって、洗濯物の乾燥スピードが速まります。

サーキュレーターを正しく使って快適な夏を

サーキュレーターは、室内の温度を均一化するだけでなく、隣室に冷風を届けたり、洗濯物を早く乾かしたり、効率的に換気ができたりと、あると便利な家電の一つです。正しい使い方を押さえれば家の中の快適度がアップするので、ぜひこの機会にマスターしてくださいね。

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