エアコンの室外機は、室内の熱い空気を屋外に排出する役割を持っている重要な装置です。ところが、洗練された外観とは限らず、カバーで隠したくなってしまうという人も多いのではないでしょうか。

また、直射日光にさらされることで、機能が低下するのではと、カバーの導入を検討する人もいます。そこで本記事では、エアコンの室外機カバーの概要やメリット・デメリット、エアコンを効率よく使うための日陰の作り方を解説します。

エアコンの室外機カバーとは?

エアコンの室外機カバーとは、エアコンの室外機を覆ってデザイン性を高めたり、日光から室外機を守ったりするためのものです。大きく分けて、「屋根タイプ」と「全面カバータイプ」に分けられます。

屋根タイプは、室外機の上部に設置しておくことで、室外機を日光やほこりから守る役割を果たします。全面カバータイプは、それらの機能にプラスして、無骨な室外機をおしゃれに演出できるとあって導入を検討している人が少なくありません。

金属を使用した丈夫な屋根タイプの室外機カバー

屋根タイプの室外機カバーの多くは、金属もしくは樹脂製。耐久性に優れた素材となっています。

全面カバータイプの室外機カバーの多くは、木製、スチール製、もしくは樹脂製でインテリアとしても優れているものが多いようです。通販サイトには、デザインが優れているものから、収納力があり機能性が優れているものなどバリエーション豊かな商品が並んでいます。

「室外機カバーを設置することで、省エネに」、「室外機カバーで故障やさびを防ぐ」などのキャッチコピーとともに販売されていることも。でも、室外機カバーは本当に室外機にとって有益なものなのでしょうか。さっそく室外機カバーを設置するメリットを確認してみましょう。

エアコンの室外機カバーのメリット・デメリット

室外機カバーにはメリットもデメリットもあります

室外機カバーを取り付けるメリットとデメリットがこちらです。

室外機カバーのメリット:直射日光から室外機を守る

室外機カバーを取り付ける機能的なメリットは、直射日光から室外機を保護することができること、とされています。室外機が日光にさらされると、エアコンが本来の性能を発揮できない可能性があります。

ただし、こちらのメリットは、全面カバータイプの室外機カバーには当てはまりません。ルーバーのように隙間が空いていても、室外機の前に遮るものがあった場合は、室外機の排熱機能が低下してしまいます。

全面カバータイプの室外機カバーを取り付けることで、室外機が家の外観や庭の景観を損なわないというメリットもあります。

室外機カバーのデメリット1:全面カバータイプはエアコンの性能を低下させる

実は、エアコンメーカーは室外機を覆い隠すタイプの室外機カバーの取り付けを、避けるように案内しています。ダイキンの公式サイトでも、室外機カバーを「エアコンを使っているときは空気が通りにくい」として、使用中はカバーを外しておくことを推奨しているのです。

その理由は、熱がうまく排出できずに冷やす効果が低下するから。近年では夏場も冬場も、在宅時は常にエアコンを利用することが多いため、室外機カバーを利用するたびに取り付けたり外したりという運用は現実的ではありませんよね。

また、冬場の室外機は日光にさらされて暖かくなるほど、効率が良くなります。覆い隠してしまうと、日陰ができて温度が下がってしまうため、日光から常に遮られてしまうタイプのカバーはおすすめできません。

室外機カバーのデメリット2:雨によって室外機の汚れが洗浄されない

実は、エアコンの室外機は、雨にさらされることを想定して設計されています。雨によって汚れを落とすことで、性能を維持するというのです。したがって、室外機カバーを取り付けて雨を防いでしまうと、室外機の汚れが落ちず定期的な洗浄が必要になってしまう可能性があります。

直射日光を避けるには?

室外機を覆い隠すタイプのカバーは、エアコン利用中の室外機にとっては有益なものではありません。また、屋根タイプも雨を防いでしまい室外機が洗浄されないというデメリットがあります。

しかしながら、室外機自体は、「直射日光」や「反射光」に弱く、日光にさらされると高温になってしまい、排熱効果が低下してしまいます。要するに、冷房機能が低下してしまうということです。

ではどうしたらよいかいうと、室外機にはカバーではなく「日陰」を作ってあげるのがおすすめです。ダイキンの公式ページでも、「1メートルほど離れたところに日陰を設置すること」を推奨しています。

室外機の日陰を作る方法3選

夏場にはすだれによる一時的な日陰作りが有効

現在、室外機に日陰がない家庭で、簡単に日陰を作る方法を解説します。

落葉樹で日よけを作る

室外機は、「夏は直射日光を避ける」、「冬は日光を当てる」という注意点、そして「雨にさらされても問題がない」という特徴があります。夏に日差しを避けて冬に日光が当たるようにするために有効なのが、「落葉樹」です。落葉樹は夏期に葉が茂りますが冬期は葉が落ちるので、室外機の日よけには最適。

モミジやアオダモなどの落葉樹を、室外機から1メートルほど離れた場所に植えておくと、日よけ効果だけでなく、季節の移り変わりを楽しめますね。

夏場だけすだれで日よけを作る

落葉樹を植えるのは手入れが面倒、スペース的に余裕がない、マンションなどで木を植えることができないという場合は、すだれで簡易的な日陰を作ることをおすすめします。すだれを、室外機の上に覆い被せるように設置してもよいですが、1メートルほど離れた場所に立てかけるように設置すると効果的です。

すだれで室外機に日陰を作るためには、シェード状にしたり、自立するスタンドタイプにしたりとDIYが必要です。DIYするのが大変という場合は、スタンドタイプのフェンスを夏場だけ設置しておいてもよいでしょう。設置タイプであれば、作る手間をかけることなくおしゃれな日陰をすぐに手に入れることができます。

アサガオで心にも涼しさを

「木は面倒だし、すだれは設置するのもオフシーズンにしまっておくのも大変」という人は、長方形のプランターに朝顔を植えると手間をほとんどかけずに日陰を作ることができます。

朝顔は小学校の低学年でも無理なく育てることができる植物なので、ガーデニングを趣味としていない人でも簡単に栽培できます。朝顔は種からだけではなく、苗からも育てることができ、1,000円から2,000円程度で数鉢手に入りますので、費用もそれほどかかりません。

朝顔は、どんどんと背丈が伸びる上に、夏になればきれいに花を咲かせるので、ちょっとした心のオアシスに。夏が過ぎれば枯れてしまうので、夏以降はお世話をする必要がありません。

まとめ

エアコンの室外機カバーは、屋根タイプのものも全面カバータイプのものも、エアコンの性能を高めるという点では、メーカーは取り付けを推奨していません。また、冬場は室外機をできるだけ暖かく保つほうがよいとされるため、太陽光を遮ってしまうのは考えもの。

ただ、室外機に直射日光が当たることで、冷房機能が低下してしまうため、夏場は直射日光を避けるための日陰を作っておくとベターです。

室外機の日陰は、すだれやスタンドタイプのフェンスを設置するだけでなく、落葉樹やアサガオなどを植えることなども作ることができるので、夏の冷房効率をアップさせたい人はぜひ取り入れてみてくださいね。

落葉樹や朝顔の日陰であれば、夏場は日光を遮り、冬場は日光を取り入れることができるため、室外機にとっては最適な環境を作れるでしょう。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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