【9月1日防災の日】避難も「ステイホーム」意識、7割が避難所に抵抗感

9月1日は「防災の日」で、この日を含む8月30日~9月5日までの期間は「防災週間」として、各地で防災訓練などが行われます。防災に対する意識が高まる時期ですが、2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、生活様式が大きく変わりました。それにともない、防災に関する意識はどのように変化しているのでしょうか。

防災対策が十分にできている人はわずか27%

DCMホールディングス株式会社が、コロナ禍における防災状況を調査。これまで自宅で行ってきた防災対策の進み具合について尋ねたところ、「十分に準備している」と回答した人は27%に留まり、「一部準備している」「準備していない」と回答した人が合わせて73%を占めました。ここ数年、自然災害が相次いだことから、家庭での防災対策が進みましたが、未だ不十分でさらなる防災対策の必要性を感じている方が多い結果となりました。

出典:DCMホールディングス株式会社「コロナ禍における防災アンケート」

約7割の人が、避難所へ行くことに抵抗感あり

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、避難所へ行くことに抵抗感が強まったかを尋ねたところ「非常に強まった」人が29%、「強まった」人が40%という結果に。約7割の人が、避難所へ行くことに抵抗感を感じている事実が浮き彫りになりました。

出典:DCMホールディングス株式会社「コロナ禍における防災アンケート」

6割の人が、自宅待機や車中泊など避難所以外で過ごすことを希望

コロナ禍で災害が起きた場合、どのような避難行動をするか尋ねると、48%の人が「そのまま自宅で待機する」と回答しました。関連して「車中泊をする」の10%、「親戚や知人宅で待機する」の2%を合わせると、いわゆる「自宅避難」をすると回答した人が60%にのぼります。また、「その時になってから判断する」と迷っている人も17%いました。避難所に行くよりも、いわゆる「自宅避難」を選択する傾向がうかがえます。

出典:DCMホールディングス株式会社「コロナ禍における防災アンケート」

コロナ禍の防災対策は、コロナ感染+ライフライン停止を想定

「自宅で待機する」「車中泊をする」「親戚や知人宅で待機する」と回答した人に、コロナ禍で新たに揃えようと思っている防災グッズについて質問をしました。現在の防災対策の状況にかかわらず、コロナ感染対策品、非常食・水、モバイルバッテリー・灯り、非常用トイレをあげる人が多数を占めています。

出典:DCMホールディングス株式会社「コロナ禍における防災アンケート」

次いで、「一部準備している」「準備していない」と回答した人は「防災リュックを準備する」という回答が一定数集まりました。

出典:DCMホールディングス株式会社「コロナ禍における防災アンケート」
出典:DCMホールディングス株式会社「コロナ禍における防災アンケート」

上記の調査結果と合わせ、防災対策の状況にかかわらず回答が多かった防災グッズは以下の通りです。

マスク・アルコール除菌

防災対策の状況にかかわらず回答数が最も多かったのはマスクとアルコール除菌でした。避難所でのコロナ感染対策はもちろんですが、家庭内感染も増加傾向にあるとの報道を受け、いわゆる「自宅避難」でもコロナ感染対策が必要と感じている人が多いようです。普段の感染対策に加えて、防災対策として新たに追加し準備する人が多いことが今年の特徴です。

非常食・水

従来の非常食は炭水化物が中心の米物が考えられていましたが、災害時もタンパク質やビタミンなど、バランスの良い食事が大切だという考え方が徐々に定着してきており、米物以外の副菜や野菜ジュース等を非常食に選ぶ人が増えてきています。また、甘い物は、子どものストレス防止にも役立ちます。
このため、例えば「十分に準備している」人は米物以外の栄養バランスを考えた非常食を買い増し、「一部準備している」「準備していない」人は、まずは米物の非常食を準備する、といったことが考えられます。

モバイルバッテリー・灯り(懐中電灯・ランタン)

灯りに関しては、既に準備している懐中電灯の他に、部屋全体を灯すランタンへの買い替えや買い足しが考えられます。防災専門家もランタンをリビング・寝室・トイレ等、主要となる部屋にそれぞれ置くことを勧めているとのこと。中でも、LEDランタンは省電力のため電池が長持ちし、防災用の主流になっています。モバイルバッテリーは、普段から持ち歩いて使えるモバイルバッテリーと、繰り返し使用できる乾電池タイプに大別できます。これまで普段持ち歩いているモバイルバッテリーを防災用に準備した人が、乾電池タイプを新たに買い足しているケースもあるでしょう。

非常用トイレ

ここ数年、災害時におけるトイレの重要性が大きく注目されています。以前は、お風呂などの水を代用して流せばよいとの認識が広まっていましたが、マンションのみならず一軒家でも、災害発生後の断水時にトイレの水は流せません。逆流や低層階が汚水で水浸しになる原因となります。
非常用トイレには、便器にかぶせて使うビニール袋・凝固剤がセットになったタイプ、家族で繰り返し使うことを想定した大容量の凝固剤のみのタイプがあります。

防災リュック

防災リュックは子どもから大人まで共通して必要とする基本的な防災用品が入っているため、防災準備を始める人は防災リュックを主軸にし、足りない物を買い足ししているケースが多いのではないでしょうか。

まとめ

防災対策が万全の人もそうでない人も、コロナ禍においてはプラスアルファの心構えと対策が必要です。この機会に、自宅の備蓄や防災に対する備えを見直してみてはいかがでしょうか。

【調査概要】
「コロナ禍における防災アンケート」
調査対象: DCMホーマック東雁来店(北海道)、DCMホーマック大井競馬場前店(東京都)、DCMカーマ21浜松店(静岡県)、DCMカーマ21瀬戸店(愛知県)、DCMダイキ岡山店(岡山県)の283名
調査方法: 回答用紙に記入して提出
実施期間: 2020年7月23日~26日
実施機関: DCMホールディングス株式会社

ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:DCMホールディングス株式会社

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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