日本の住宅は、壊して建てる「スクラップ&ビルド」という言葉で表現されることが多く、比較的短期間で建て替える傾向があると言われています。対して国土交通省は、価値あるものを作って長く大切に使う「住宅ストック活用型社会」への移行に向けた施策を打ち出し、中古住宅の流通促進や、リノベーションなどによる住宅の長期活用を推進しています。実際のところ、住宅はどの程度のサイクルで取り壊しとなっているのでしょうか。

意外と短い! 住宅が取り壊しとなるまでの年数は?

出典:リノべる株式会社「住まいの平均取壊年数や中古住宅購入に対するイメージ調査」

リノべる株式会社が、住まいの平均取壊年数や中古住宅購入に対するイメージ調査を実施。日本の戸建て住宅が何年くらいで取り壊しとなっていると思うか尋ねたところ、「41年~50年」が最も多く23.1%という結果となりました。総務省「平成20年、平成25年住宅・土地統計調査」(データ:2008年、2013年)によると、日本の戸建て住宅の平均取り壊し年数は約32年ですが、5割以上の人が、実際の平均取り壊し年数より長く使われていると感じているようです。

建物の寿命は諸説ありますが、国土交通省が運営する「中古住宅流通促進・活用に関する研究会」検討委員会によると、マンションのようなRC造(鉄筋コンクリート造)の建物の耐用年数は120年、外装仕上げにより延命することで150年にもなるとのこと。また、木造住宅において適切なリフォームやメンテナンスを前提とすれば、木造住宅においても100年以上もつということを示すべき、という意見もあります。RC造も木造も100年持つという視点に立てば、アンケート回答者の感覚よりも1/2、実際の耐久年数の1/3の期間で壊されている事実に気づきます。

建物のコンディションが懸念される中古住宅。実際の売れ行きは?

出典:リノべる株式会社「住まいの平均取壊年数や中古住宅購入に対するイメージ調査」

中古住宅の購入に対し、どのようなネガティブイメージがあるか問うと、「耐震性が心配」が最も多く61.9%、次いで「住宅設備や配管が古いのが心配」が53.4%、「耐火性や防音性など建物のコンディションが分からない」が38.8%という結果に。大多数の人が、中古住宅の購入時、性能やコンディション面に不安を抱いています。また、2割を超える人が「思ったよりも値段が高い」「資産性が低そう」と回答しています。

実際のところはどうなのでしょうか。不動産研究所「首都圏マンション市場動向(2019年まとめ)」に基づいた調査によると、首都圏のマンション販売戸数はここ4年、中古が新築を上回っていることが分かり、中古不動産が再評価されている背景がうかがえます。中古マンションの価格が「思ったよりも値段が高い」ことは、資産性が安定していることの裏返しとも考えられますね。

新築より手頃で自分好みに出来る、中古住宅購入+リフォーム

出典:リノべる株式会社「住まいの平均取壊年数や中古住宅購入に対するイメージ調査」

リノベるでリノベーションを実施した人に、中古住宅を購入してリノベーションをした理由を問うと、最も多かったのが「新築より手ごろな価格」という回答で59.9%、続いて「リフォーム・リノベーションなどで新築同様の内装にできる」が29.1%、「フルリノベ―ションなどで思いのままにできる」が25.9%でした。新築より価格を抑えて好みを反映させた家づくりができるリノベーションが、かしこい選択肢として理解されつつある様子がうかがえます。

出典:リノべる株式会社「住まいの平均取壊年数や中古住宅購入に対するイメージ調査」

一方で、「廃棄物や環境負荷を減らせる」は1割弱に留まる結果に。一般社団法人「リノベーション協議会」によると、マンションなどの構造体であるRC構造の場合、CO2排出量は建替工事に比べて33分の1とわずかで、廃棄物の発生も22分の1で済み、資源の節約に直結しています。

まとめ

住宅は10〜15年に一度定期的な修繕が必要ですが、前述の通り、実際には平均築32年で取り壊しとなっています。この現状は、2度目の修繕時に建て替えを選ぶ人の多さを物語っているのではないでしょうか。
きちんと手入れした建物の寿命は32年よりもはるかに長く、大切に住み続けることが廃棄物の発生を抑え、資源の節約に繋がります。皆さんも、中古住宅の購入やリノベーションに目を向け、次世代を見据えた家づくりを考えてみてはいかがでしょうか。

【調査概要】
「住まいの平均取壊年数や中古住宅購入に対するイメージ調査」
調査対象:20~60歳以上の男女 536名
調査方法: webアンケート方式
実施期間:2020年5月27日〜6月1日
実施機関: リノベる株式会社

ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:リノベる株式会社

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。

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