私たちの生活にとって欠かせない家電。家電で時間を産む「時産」を提唱する、インテリア&家電コーディネーターの戸井田 園子さんに、連載形式でこれから住宅購入を考える方に向けての「家電計画」の極意を教えていただきます。第四回目となる今回のテーマは快適な「洗濯」。

新生活が始まり、ライフスタイルが変わったという方も多いのでは?新生活でも、家事は毎日ルーティンでこなさなければならないもの。生活の変化に応じて、家事をさらに効率的に行えるように見直していきましょう!

今回は、家事の中から「洗濯」をピックアップ。最近では、異常気象や花粉などの環境要因、共働きで日中は家にいないなど、外に洗濯が干せない状況のご家庭が増えています。だからこそ、快適な洗濯スタイルを確立することが大切です。

洗濯効率が上がる動線や収納場所の見直しのコツ、理想の洗濯動線の具体例、さらに室内干しに役立つおすすめ家電もご紹介しますので、ぜひチェックしてください。

洗濯の回数は格段に増えている?!

実は、一般家庭における洗濯の回数は、以前に比べると格段に増えているのをご存じでしょうか。

その理由のひとつは、「日本人の清潔志向の高まり」。戦後からしばらくは、“汚れたら洗う”が洗濯の基準でした。しかし最近では、“一度着たら洗う”が一般的な感覚になっています。
また、「カジュアルウェアの増加」も洗濯回数が増えている理由です。近年、ファストファッションが定着し、ビジネスシーンでもカジュアルスタイルが増えているなど、自宅で気軽に洗える衣類が増えていることも影響しています。

衣類だけでなく、丸洗いできる毛布や布団、カーペットのような敷物など、以前は自宅で洗えなかった様々なものが自宅で洗えるようになり、そのぶん、家庭で洗濯する回数はどんどん増えていると言えるでしょう。だからこそ、より効率良く洗濯をこなしていきたいですよね。

まず、洗濯の「動線」を見直す

洗濯は、その工程からも時間がかかる家事といえます。

『脱ぐ→洗う→干す→たたむ→しまう→着る→脱ぐ…』、洗濯はこのサイクルの繰り返しです。複数の工程をスムーズにこなすことが、洗濯の重要なポイントです!
はじめに、ご自身の現状の洗濯動線を整理してみましょう。

【洗濯動線の確認ポイント】

1.脱衣

まず、服を脱ぐ行為は、どこですることが多いか、着たらすぐ洗濯機に入れる衣類はどこで脱ぐか、思い出してみてください。
例えば、入浴前に着ていた服を脱ぐのは洗面所で。脱いだ衣類はそのまま洗濯機の近くへ置く。また、クローゼットや洋服タンスなど衣類収納がある寝室や個室では、アウターを脱ぐことが多い、など。
寝室や個室で着替えをする場合は、洗いたい衣類は洗濯機まで運んで行きますか?それとも、着替えは洗面所で行いますか?
ご自身や家族の着替えに関する行動を、整理してみましょう。

2.洗う

洗濯機置き場はどこにありますか?
洗面所に洗濯機置き場がある、というケースが多いでしょう。その他に、ユーティリテイー・ランドリールームがある、という場合も。
いずれにしても、脱衣カゴがあり、洗う衣類を溜めておくスペースの確保が必要です。

3.干す

洗濯物は外に干していますか?室内干しですか?
外干しの場合は、1階の庭や、2階以上のベランダ・テラスを物干し場としていることが多いでしょう。室内干しは、リビング・寝室・ランドリースペース・予備室・廊下などさまざまです。
乾燥機は使っていますか?乾燥機を利用する場合は、洗濯乾燥機・浴室乾燥機がメイン。部屋干しと衣類乾燥の家電を併用しているケースもあるでしょう。

4.たたむ

取り込んだ洗濯物は、どこで畳んでいますか?
庭で干す場合はリビングで、ベランダで干す場合は寝室や個室などベランダに面している部屋で、など、干す場所の近くで畳む傾向があります。

5.収納

畳んだ衣類の収納は?
家族銘々の部屋に運んでいますか?それともまとめて収納していますか?

洗濯動線を再構築しよう!

工程を見直したら、洗濯動線を再構築していきましょう。再構築のコツをお教えします!

1.洗面所を中心に、動線は短く!

上で見直したように、服を脱ぐ場所、洗濯する場所、干す場所、畳む場所、収納する場所など、洗濯の工程における動線は複数の場所に分かれています。
これらの場所をある程度近くし、動線を短くすることがポイント。そのために、洗濯機置き場である洗面所を中心に、各工程を行う場所を再構築するのがコツです。

2.衣類の収納場所を見直す!

ポイントとなるのは、衣類の収納場所。アウターは個々の部屋に収納しても、よく洗う衣類は家族分を集中して収納するのが便利です。
では、よく洗う衣類はどこに収納するのが良いのでしょうか?おすすめは、脱衣する洗面所、またはその近くに収納場所を確保することです。

下着類・タオル・パジャマは、多くの場合は入浴時に脱ぎ着するので、個々の部屋にある必要はありません。脱いで入浴して、新しい下着を出して着る、入浴や洗顔をして新しいタオルを出して使う、入浴後はパジャマを着てくつろぐ……、など、浴室や洗面所の近くに収納してあることで、使い勝手も格段に良くなります。(ただし、年頃の女の子などは自室に置いていないと嫌だ、ということもあるでしょう。そのような場合は除きます。)

具体例に学ぶ!理想の洗濯動線

動線の再構築のポイントである「動線は短く」「収納場所は洗面所近くに」をおさえたプランを、間取り図と一緒に具体的にみていきましょう。

参考プラン
戸建て2階・プライベートゾーンに、洗濯専用のスペースを確保したプラン
(主寝室+個室2つ+予備室を家事室として活用)

・各工程の場所

着衣+脱衣…>洗面所
洗濯機置き場…>洗面所
干す…>洗面所に近いベランダ&室内に干せるスペースを設置
畳む…>干した場所に近い部屋に、畳むスペースを確保
収納…>洗面所+洗面所に近い部屋に収納を設置

【各工程の流れ】
1.入浴前に、家事室でパジャマやタオルをピックアップして洗面所へ。
2.洗濯機の近くに、脱いだ服をまとめて置いておけるスペースを確保。
3.洗面化粧台の下に下着収納を設け、風呂から出てそのまま着衣できるように。
4.洗濯機で洗濯したあと、洗面所から近くの家事室へ洗濯物を移動。
5.「干す、取り込む、畳む」の一連を家事室で。
6.よく使う衣類・タオル類は洗面所近くの家事室&洗面所にまとめて収納。
7.それ以外の衣類をそれぞれに個室に収納。

このように、洗濯機置き場のある洗面所を中心に、干す場所・畳む場所・収納場所を配置することで、洗濯動線をかなり短くすることが可能です。また、家族の個室に収納したい衣類は、各自が自分で移動させることで家事負担を分散することもできます。

さらに、畳む時間がないときなどは、この家事室のような専用のスペースがあると、畳まないで放っておくことができるので、とても便利です。畳まれていない洗濯物が目についてイライラしないで済むなど、大きなメリットがあります。

「洗濯のために専用のスペースを確保するのはもったいない」と思うかもしれませんが、洗濯の負担を減らす大きな効果が必ず得られるはずです。思い切って洗濯室を確保してみませんか?ぜひ検討してみてください。

室内干しに役立つおすすめ家電

室内で洗濯物を干すご家庭も増えていますが、乾きムラや臭い、長時間場所を占有するなど、不満を抱えることも多いでしょう。これらの解決に、衣類乾燥をアシストする家電を導入してみてはいかがでしょうか?

洗濯にかかる総時間が減らせる、部屋干し特有の臭いが抑制できる、乾きムラが軽減されるなど、家電を活用することで得られるメリットは多々あります。
衣類乾燥をアシストする代表的な家電を、おすすめの製品とあわせてご紹介しましょう。上手に取り入れてみてはいかがでしょうか?

(1)洗濯乾燥機

LG:ドラム式洗濯乾燥機 Dual Wash[LG SGDW18HPWJ]

日本メーカーにはない2ドラム式で、分け洗いが可能です。下のドラムに乾燥機能はありませんが、ふきんや赤ちゃんの衣類、色物やペット関係など、分けて洗いたいものを同時に洗濯できるので時短がかないます。また、少量の洗濯で大きなドラムを運転しなくて済むのでエコなのもポイント。

直感的に使えるスマホのような操作パネルで、Wi-Fi搭載。洗濯終了のお知らせが自分のスマホに届くのは意外と便利なものですよ。帰宅時間に合わせて洗濯を開始するなど、遠隔操作もできます。さらに、新しい洗濯モードをインターネットからダウンロードができるなど、進化していく、まさに次世代の洗濯乾燥機といえます!

温水によるパワフルな洗浄力、洗剤・柔軟剤自動投入機能、スマートフォン連携機能も搭載された、機能性を上品な美しさを兼ね備えた特別な洗濯乾燥機。
メインの洗濯機の下に、2つめのミニ洗濯機を設置。2つの洗濯機の使い方はアイデア次第で無限の可能性が。

※詳しく知りたい方は「LG:Dual Wash」ホームページを参照
https://www.lg.com/jp/washing-machine/lg-SGDW18HPWJ

(2)除湿機
パナソニック:ハイブリッド方式 衣類乾燥除湿機[F-YHTX90]

室内に吊るして干したい時、有効な家電が「除湿機」。最近は、衣類乾燥に特化したモードを搭載し、「衣類乾燥機」と名打つものも増えています。
これは背の低いコンパクト設計で、洗濯物の真下に置けるのが新しいポイント。吊るされた洗濯物の真下に置けるので、邪魔になりません。ハイブリッド式(コンプレッサー式とデシカント式を両方搭載)で、年間通して除湿能力が落ちないのも頼もしいですね。ナノイーX搭載で、部屋干しの臭いを抑制する効果もあります。

「梅雨・夏に強い コンプレッサー方式」と「秋・冬にも強い デシカント方式」、2つの除湿方式で、天候に左右されない強力な除湿力を発揮。
パナソニック独自のコンパクトフォルムで、置き場所をとらない新型ボディ。「真下」の空間を活用することで、省スペース、かつ効率よく洗濯物を乾かします。

※詳しく知りたい方は「パナソニック:衣類乾燥除湿機」ホームページを参照
https://panasonic.jp/joshitsu/products/f-yhtx90.html

(3)布団乾燥機
MODERN DECO:SUNRISE 布団乾燥機


布団以外にも、洗濯物に向けることで乾燥をアシストしてくれる使える一台。ハンドルがスタンドにもなり、ヨコ置き・タテ置き両方可能。ホースが自在に動くなど、機能的で使いやすいのもポイントです。
時間や運転モードが表示される部分はアイコンでまとめられていて、見た目はおしゃれなスピーカーや時計のよう。生活感を感じさせない、スタイリッシュなデザインが特徴です。頻繁に使いたい家電だからこそ、出したままにできるスマートなデザインは嬉しいですね!

パワフルでスピーディーな通常の乾燥に加え、布団を清潔に保つダニ退治モードやマイナスイオンモードも搭載。
ホースを衣類に向けて使えば、適度な温風で室内干しの洗濯物の乾燥を促します。
コンパクトでスマートなデザイン。色はホワイト・ブラックの2色からお部屋の雰囲気にあわせて選べます。

※詳しく知りたい方は「MODERN DECO:SUNRISE 布団乾燥機」ホームページを参照
https://www.modern-deco.jp/products/detail.php?product_id=767 

(4)サーキュレーター・扇風機
バルミューダ:ポータブルサーキュレーター[グリーンファン C2]


洗濯物は風の対流があるほど早く乾くので、サーキュレーターでしっかり空気の対流を起こすことはとても有効です。
デザインの良さで人気のバルミューダが手がける注目のサーキュレーターは、別売りのバッテリー&ドックを使えば、コードレスでどこでも使えるのがポイント。自由に持ち運びできるので、家の中のさまざまな場所で大活躍!吸引された空気は、高性能の脱臭フィルターを通過して送風されるので、脱臭も期待できます。
もちろん、デザインの良さも大きな魅力。生活感が出ず、インテリアの一部として置けるのも嬉しいですね。

コンパクトで軽量、シンプルなデザインなので一年中気持ちよく使うことができます。
高性能の脱臭フィルターを搭載。いつでも気持ちのよい風が家中を吹き抜けます。

※詳しく知りたい方は「公式サイトの製品ページ」を参照
https://www.balmuda.com/jp/greenfan-c2/


まとめ:洗濯スタイルの見直し&アシスト家電の導入で、効率の良い洗濯を!

あらためて見直すと、洗濯に意外と時間をとられていることが分かります。少しの時間でも短縮できれば、積み重ねていくとたくさんの貴重な時間が得られます。これを機会に、ぜひ洗濯動線や洗濯物収納の見直し、さらにアシスト家電を上手に取り入れるなど、効率的な洗濯スタイルを目指してください。また現在、新しい家の間取りを考えているという方は、ぜひ洗濯室のスペース確保も検討してみてくださいね。

(編集部注)戸井田 園子さんは2020年5月17日に急逝されました。謹んでお悔やみ申し上げます。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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