【いくつ読める? 】千葉県の代表的な5つの難読地名

海外を旅すると日本の良さを改めて感じますが、日本には特色のある様々な都道府県があり素晴らしいですね。
日本の空の玄関口「成田国際空港」を有する千葉県は、関東地方に位置する国際的な観光都市。世界的に有名なあのテーマパークをはじめとするレジャースポットや、美しい海と四季折々の緑に恵まれた房総半島や九十九里浜など多彩な魅力に溢れています。

今回は、そんな千葉県からなかなか読めない「難読地名」を5つピックアップ。
読み方とともにエリアの魅力をご紹介します。ぜひお楽しみいただければ幸いです。

(1)我孫子市

千葉県北西部に位置する我孫子市は、日本最大級の河川である「利根川」、南に県立印旛手賀自然公園の「手賀沼」を有した風光明媚な健康都市連合加盟都市です。

沼畔ではサイクリングやウォーキングが楽しめる「手賀沼」

↓その答えは?

読み「あびこし」

江戸時代には水戸街道・我孫子宿の宿場町として栄え、作家の志賀直哉や武者小路実篤、思想家の柳宗悦、陶芸家のバーナード・リーチなど数多くの文化人が住居や別荘を構えたことで白樺派の拠点として知られています。

白樺文学館や水神山古墳などの観光名所も多く柳宗悦の妻・兼子が文人たちに振る舞ったとされるカレーのレシピを再現した「白樺派のカレー」は、市内のレストランでも人気。

また、我孫子市は、関東屈指の名門コースといわれる「我孫子ゴルフ倶楽部」があり、我孫子市出身のプロゴルファー林由郎を師と仰ぐ青木功や尾崎兄弟といった名だたるプロゴルファーを輩出しています。

古代において「我孫子」は氏や姓という、血筋や職種にかかわる苗字のようなもので人名として使用されていました。古墳時代(3〜7世紀)、大きな権力を持っていた大王や大和地方の有力豪族が各地の地方豪族を支配下におさめる際に、年貢を納めさせ土地やそこに住む人々に「我孫子」という名が付けられたと伝えられています。

(2)八街市

八街市は、千葉県北部の印旛地域に位置します。肥沃な大地で育った風味豊かな「八街産落花生」が収穫される落花生作りの中心地として有名です。

国内を代表する落花生の名産地

↓その答えは?

読み「やちまたし」

基幹産業としてスイカや人参・里芋・サツマイモなどの野菜を中心とした農業も盛んです。観光農園が多く季節に応じた果物や野菜の農業体験もできます。

八街という地名ができたのは明治時代。徳川幕府の放牧地だった小金・佐倉の両牧を明治新政府が開墾する際、着手した順序が8番目であったことから、八街と命名されました。

緑豊かな自然環境が魅力の八街市は、都心に勤める人々のベッドタウンとして発展しています。

(3)富津市

富津市は、千葉県房総半島の南西部東京湾側に位置し、美しい海と山に囲まれた観光都市です。

県内有数の人気を誇る観光牧場「マザー牧場」

↓その答えは?

読み「ふっつし」

東京湾に臨む富津岬は、「南房総国定公園」に含まれる景勝地で「日本の白砂青松100選」に選定されています。

内房の静かな海では海水浴や潮干狩りなどのレジャーが楽しめ、「マザー牧場」や「鋸山」、フェリーターミナルの「浜金谷港」などの観光スポットで知られています。

また、富津岬から北側は京葉工業地帯が広がり木更津港富津地区では電力、金属製品などの立地計画が進んでいます。世界最大級の火力発電所「富津火力発電所」を有するエネルギー供給基地としての役割も見逃せません。

市名の由来は、日本武尊伝説から。嵐を鎮めようと海に身を投げた弟橘媛の衣(布)が流れ着いたことから富津(布流津…ふるつ)の名があります。

(4)南房総市

千葉県最南端にある南房総市は、蒼い海、四季折々の花々が美しい観光都市です。

国の登録有形文化財「野島埼灯台」

↓その答えは?

読み「みなみぼうそうし」

市域は「森林セラピー基地」で海岸一帯は「南房総国定公園」に指定。太平洋に面した外房は、南千倉海水浴場など多くの海水浴場が連なり磯遊びやサーフィンの絶好のポイントとして人気です。

房総半島最南端の岬にそびえる白亜の灯台「野島埼灯台」や「人魚の像」、南房総市出身のイラストレーター安西水丸さんデザインによるタイルをあしらった「南房千倉大橋」、「房総フラワーライン」、千葉県最古の温泉と語り伝えられる「千倉温泉」など魅力ある観光スポットがいっぱい!

古くは「安房の国」と呼ばれ、滝沢馬琴作の『南総里見八犬伝」の物語の舞台として歴史ある史跡や物語が多く残っています。

2006年市町村大合併により、安房郡にある富浦町・富山町・三芳村・白浜町・千倉町・丸山町・和田町が合併して市に。公募により、全国的にこの地域がイメージしやすいという理由から「南房総市」と命名されました。

(5)匝瑳市

千葉県の北東部に位置する匝瑳市は、九十九里浜の美しい海と緑豊かな自然に恵まれた地域です。

初夏にはアカウミガメの産卵も見られる

↓その答えは?

読み「そうさし」

「植木のまち」として知られほど植木の生産が盛んで、「千葉県植木伝統樹芸士・植木銘木100選」にも認定されています。日蓮宗の学問所である飯高寺(飯高檀林)や樹齢800年という大杉がある松山神社など、歴史のある神社仏閣が多いのも特徴です。

また、「九十九里浜」はサーフィンや海釣りスポットとして人気。夏にはアカウミガメの産卵やハマヒルガオの群生を見ることもできます。

地名の由来は、平安時代に成立されたとされる「続日本後紀」から。5世紀末〜6世紀のはじめごろ、畿内の豪族だった物部小事(もののべのおごと)という人物が、坂東(ばんどう・現在の関東地方のこと)を征した勲功により、朝廷から下総国の一部を与えられ、これを匝瑳郡(さふさごおり)としたと伝えられます。

平成18年、八日市場市と匝瑳郡野栄町が合併したのにともない、匝瑳市が誕生しました。

都心へのアクセスが良好で観光スポットも多く自然豊かな住環境が魅力の千葉県。機会があればぜひ訪れてみてくださいね。

(最終更新日:2020.07.15)
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