住宅購入の不安要素は「ローン返済」と「引っ越しリスク」? 経験者の声

住宅購入は、人生において何回もないほど大きな買い物です。住宅ローンを利用するにあたって、心配が尽きない人もいるのではないでしょうか。実際に住宅を購入した経験がある人は、購入前はどんな気持ちだったか知りたいものですよね。そこで今回は、住宅購入経験者に、購入前の不安な点について調査してみました。

【質問】

住宅購入経験者にお聞きします。購入前の生活の時と比較して、住宅購入に不安だなと思っていることはありますか?

【回答数】

ある:80
ない:20

不安ありの理由は主に2つ!「住宅ローン返済」と「引っ越しリスク」

アンケートの結果「不安に思ったことがある」と答えた人が多い結果となりました。どのような点に不安を感じていたのでしょうか。

不安に思ったと回答した人の声

【住宅ローン返済の不安】
・住宅ローンの支払期間が長いので、金銭的な面での不安があります。また、太陽光やエコキュート、住宅用浄化槽などの老朽化によってかかる修理費用などの支払いも高額になりそうなので不安です。(30代/女性/個人事業主)
・何十年と住宅ローンを支払い続けなければいけないので、途中で支払い能力がなくなったらどうしようか不安。(30代/男性/個人事業主)
・住宅ローンが残っていることです。生涯雇用の時代は終わったので、資金面で多少の心配はあります。(50代/男性/正社員)
・今後生活していく中で、支払いに耐えうる収入を確保できなくなった場合。(40代/男性/正社員)
・住宅は大きい買い物ですから、不安は常にあります。やはり、多額の借金を抱えるところが辛いです。(50代/女性/個人事業主)
・毎月の住宅ローンが12万円ほどあり、生活が大変苦しくとても不安です。(40代/男性/正社員)
・住宅ローンの返済が生活の負担になっていることです。最後まで払いきれるのか、不安になることがあります。(30代/女性/専業主婦(主夫))
・住宅ローンの返済があるため、大きな買い物をするときに不安を感じます。慎重になった点は良いことですが、入院や身内の不幸が重なった場合を考えると頭痛がします。(40代/女性/公務員)
・住宅ローン返済のプレッシャーを常に感じています。もしものことが起こったらどうしようという意識が常にあります。(40代/女性/正社員)
・住宅ローンを死ぬまでにきちんと払い終われるかが心配です。収入が少ないので。(40代/男性/正社員)
・住宅ローンが定年後まで残っているので、その点に不安を感じている。(40代/男性/正社員)
・住宅ローンの支払いを滞納せずに続けられるかがもっとも不安に思う点でした。景気の変動で収入が減ってしまう可能性があり、その際は転職や副業も視野に入れる必要があるためです。(40代/男性/正社員)
・やはり住宅ローンの返済については心配。金利の動向などを注意して見るようになった。(30代/女性/公務員)
・住宅購入は住宅ローン返済の期間が長いので、万一途中で支払いができなくなったらどうしようと、漠然と不安になることもあります。購入前とくらべると、ずっと健康で働けるよう、体に気を遣うようになりました。(50代/女性/パート・アルバイト)
・住宅ローンの支払いが不安です。全部払い終わる時期が72歳なので、それまで働いているか不安です。(50代/男性/正社員)
・やはり、長きに渡って住宅ローンを返済することが不安ではあります。このご時世ではボーナスも当てにならず、今の収入を維持できるかも不透明だからです。(30代/女性/専業主婦(主夫))
・やっぱり住宅ローンは不安でした。35年という途方もない年月で返済を行うため先のことを考えると不安がつきまといます。けれども、なるようになるさと考え、無理のないように生活していこうと夫婦で常に話し合っています。(30代/女性/専業主婦(主夫))
・大きな金額の買い物をしたので、今後の支払いが滞ることなく行えるかの不安は少しあります。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・住宅ローンの返済。毎月結構な額が引き落とされているのを見ると、今後、養育費など別の出費も増えてきた時にどうしようと不安になる。(30代/女性/正社員)

【維持・修繕の不安】
・修繕など予測ができないので、修繕費用を自分で意識しないといけないと思っています。(40代/女性/個人事業主)
・築年数が増えると、あちこち修理しなければいけなくなりお金がかかる。台風で壁が壊れ、もう少しで隣の壁を壊すところだった。(40代/女性/派遣社員)
・住宅のリフォーム、特に外壁塗装などの高額になるものに対して、実施時期や良心的な業者が見つかるかなどの不安がある。(50代/男性/正社員)
・10年前に購入しました。外壁など自宅が何年このままが維持できるか不安です。修繕時期がいつなのか、建てる時に説明があってもよかった。(40代/女性/正社員)
・住宅購入後、10年くらい経過すると何か不備が出てくる話を聞く。修理などのお金の用意ができるか不安である。子どもの教育費がかかる時期と重なるため。(30代/女性/個人事業主)
・マンションに住んでいるのですが、修繕積立金が一体どれくらい上がるのかが不安です。一応、予算はありますが、その通りに行かないと思うし…。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・生活していく上で建物の構造や設備などに不具合が生じれば、賃貸だと大家さんや不動産会社がほぼ無償で対応してくれるので任せっぱなしにしていましたが、住宅を購入すると自己負担で色々対処しなければいけないのでそこが不安です。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・色々なお金がかかってしまい、維持費が大変だということがありました。(30代/男性/正社員)
・金銭面の問題や建てた後の修繕費などを、どのように準備していけばよいのか不安になりました。(40代/女性/パート・アルバイト)
・家のメンテナンスを自己判断でしなければなりません。持ち家を持つということは、自分で家のメンテナンスをする覚悟が必要です。メンテナンス費用の積み立てがうまくいかず不安になりました。(20代/女性/正社員)
・現在は住宅購入に関して税金の軽減措置がされていますが、今後軽減措置がなくなった場合の固定資産税の支払いが不安です。(30代/女性/専業主婦(主夫))
・マンションのため、将来建物が老朽化したり住人が高齢化した時に、修繕や建て替え等の面が不安です。(40代/女性/専業主婦(主夫))

【近隣、地域の不安】
・購入の場合はすぐに引っ越すことができなくなるため、近隣住民がどのような人なのか、心配になりました。(30代/女性/専業主婦(主夫))
・その地域で暮らす前に、ご近所付き合いや子どもの学校・教育に関して、購入前と同じようにしっかりとやっていけるかが不安でした。(30代/女性/個人事業主)
・ご近所付き合いや、自治会などのお付き合い面が比較的心配でした。(30代/女性/パート・アルバイト)
・住宅の建築費用やローン返済などの金銭的なことはある程度計画準備できるものですが、不安だったのは地域住民との関係でした。町内会の加入や近所づきあいなどの情報は事前にわかるものではないので。もし、上手くお付き合いができなくても賃貸と違いすぐに引っ越せるものではないので、とても不安に思います。(50代/女性/専業主婦(主夫))
・例えば近隣トラブルや嫌なことなどがあっても、すぐに引っ越せないことに不安を感じていました。(20代/女性/正社員)
・賃貸であれば、ご近所トラブルがあった際、速やかに引っ越ししてしまうという選択肢がありますが、購入してしまうとそうはいきません。果たしてどのような人が近隣にいるのか、それが不安と言えば不安でした。(70代/男性/無職)
・子どもができたので、子どもが地域(小学校、中学校など)に慣れるのか、いじめなどにあった場合、すぐには家を引っ越せないので賃貸の方が良かったのかなと思ったことがあります。(50代/女性/個人事業主)
・近隣の人たちに馴染めるのかが不安でした。あまり近所づきあいをしたいと思わないからです。(30代/女性/個人事業主)

【環境、利便性の不安】
・購入した場所の近くにスーパーやコンビニなどの買い物場所がないことが不安に思っている。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・住宅を購入して、移り住んだ町が今まで住んでいたところより物価が高かったことです。妻に聞くとトイレットペーパーや野菜などの金額が違っているというコメントが返ってきました。確かに、駅前にも金額が安い大衆居酒屋がない町です。気がついたら、日用品の安いスーパーに車で買い物に行くようになっていました。(50代/男性/正社員)
・購入前は買物の利便性があった地域に住んでいましたが、購入予定地は自動車がないと買物にも不自由な場所だったので。(50代/女性/専業主婦(主夫))

【災害の不安】
・自宅が災害にあったとき、住むところに困るかもしれないことです。修理代や建て直しでも、大きなお金が出ていく。(60代/男性/無職)
・これはどこで購入しても同じことが言えますが、地震が来たときの耐久性や浸水の恐れなどはしっかり説明を受けていてもやはり不安です。(30代/女性/正社員)
・住宅を購入してしまうと大抵の場合定住することになるので、震災のときなど自由に避難ができない点に不安を感じている。(20代/女性/正社員)

不安があると答えた人の意見は、大きく分けて「住宅ローンの返済が心配」と「何かトラブルが起こったときに引っ越しが難しい」の2つでした。住宅の購入にあたって住宅ローンを組む人がほとんどでしょうが、住宅ローンはあくまでも負債であるため、返済しないといけません。長期間の返済を無事に続けていけるかどうか不安な人はやはり多いようです。

また、賃貸住宅と違い、マイホームを所有すると気軽に引っ越しをするわけにはいきません。自然災害や、騒音などご近所トラブルが起こった場合、対処方法が限られるという心配をしている人も多いことがうかがえます。

不安はないと答えた人の理由とは?

アンケートの結果「不安に思ったことはない」と答えた人は20人でした。

不安はないと回答した人の声

・しっかりと下調べをしてから住宅を購入したので、さほど不安な点はありませんでした。(20代/男性/正社員)
・しっかりと相談して建ててもらったし、建築中もよく見に行って様子を見ていたので不安に思うことはないです。(40代/女性/個人事業主)
・不安や疑問はその都度解消して、買うか買わないかあまり悩まないようにするのが良い。(40代/女性/パート・アルバイト)
・事前に何かのために貯蓄もしていたし、いろんな住宅を見てまわったから。(20代/女性/個人事業主)
・特にありません。しっかり情報を集めて吟味した結果だと思います。(40代/女性/個人事業主)
・大きな買い物ですが、計画的に購入すれば不安は軽減されるかと思います。(30代/女性/個人事業主)
・購入前は、数千万円もする住宅が本当に買えるのか?という不安がありました。ただ賃貸にしても月に数万円の家賃がかかるので、住宅ローンを払うのも同程度であれば購入可能であることがわかり、購入を決めました。ローンの借り換えや繰り上げ返済等で、60歳までには完済できることがわかり、今は不安はありません。(50代/男性/正社員)
・とくにありません。最初は金銭面に不安があったが、賃貸アパートの家賃として考えたら特に問題ありませんでした。(40代/男性/専業主婦(主夫))
・以前は集合住宅に住んでおり騒音などに気を遣っていたが、そういう面が軽減されるので不安は特にない。(30代/男性/経営者)
・購入前より生活が悪くなることはないとおもったので不安はなかった。(40代/女性/パート・アルバイト)
・どこで暮らしていても、多少の問題は生じるから。前向きに過ごすことです。(40代/女性/個人事業主)

不安はないと答えた人の多くが「事前にしっかりと調査していたから」というものでした。住宅は非常に高額な買い物になるため、誰もが不安を抱いてしまいがちです。しかし、その不安としっかり向き合い、立地や購入金額、将来的な人生設計など、さまざまな面を検討して購入すれば、不安を感じにくくなるのでしょう。わからないことや気になることがあれば、不動産業者の担当者に積極的に確認する姿勢が大切なようです。

住宅購入には不安を感じる人が多い! しっかり検討して決断しよう

住宅購入にあたって不安を感じる人が多く見られましたが、事前にしっかりとリサーチをすることで不安を感じなかった人もいるようです。立地条件や金銭面など、人それぞれ悩みは異なるでしょう。まずは悩みのなかでも優先事項を決めて、それを解決できるような物件を積極的に探してみることが大切です。いつまでも心配しているだけでは何も解決しないので、さまざまな物件を比較して理想のマイホームを手に入れられるように検討してみてはいかがでしょうか。

■調査地域:全国
■調査対象:年齢不問・住宅購入経験者の男女100人
■調査期間:2020年2月7日~21日
■有効回答数:100サンプル

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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