引っ越しで捨てられたモノたち…その機会損失は引っ越し代の80%に相当

引っ越しで必ず出てくるものといえば不用品です。荷造りが進むにつれて、着なくなった衣類や靴、ずいぶん昔に購入した書籍やCD、古くなった家電製品などが出てきて、その対応に戸惑うことも。引っ越しを機に捨ててしまう人も多いのではないでしょうか。しかし引っ越しの際に捨てた"まだ使えるが不要になったモノ"に価値があったとしたら? その損失額を算出すると、なんと引っ越し費用の80%を超える額に相当することが分かりました。この"かくれ資産"をみすみす失わないため、引っ越しで廃棄する不用品の処分方法を見直すことは有意義なことと言えそうです。

引っ越し時に捨てられてしまう不要品カテゴリーTOP5とは?

フリマアプリの社会的影響や二次流通市場の可能性について調査・研究を行うメルカリ総合研究所(運営:株式会社メルカリ)は、ニッセイ基礎研究所の監修のもと、過去3年のうちに引っ越しを経験した親子3人世帯の20代から40代、男女1,036人を対象に、引っ越し実態調査を実施しました。調査では、引っ越し時に捨てられてしまう不用品をカテゴリー別に集計。その結果、1位はトップスやボトムスなどの「アパレル」で、2位は靴・帽子などの「アパレル雑貨」、3位「ラグ/カーペット/マット」、4位「カーテン/ブラインド」となりました。

出典:メルカリ総合研究所「引っ越し実態調査」

こうした不要品について、カテゴリー別に捨てた数量を聴取し、平均処分数を算出。それを株式会社メルカリが運営するフリマアプリ「メルカリ」におけるカテゴリー別平均取引価格と掛けあわせ、引っ越しで不要品を捨てることによるカテゴリー別機会損失額を算出しました。その結果、最も平均機会損失額が高いのは「アパレル(ジャケット・アウターなど)」で、その額は44,757円であることが分かりました。

出典:メルカリ総合研究所「引っ越し実態調査」

 

引っ越しで不要品を捨てる機会損失額は、1世帯あたり155,010円。

また、引っ越しの際に何かしらを捨てたと回答した944人(世帯)に、カテゴリー別に捨てた数量を聴取し、1人(1世帯)当たりの平均処分数量を算出。先と同様に「メルカリ」における平均取引価格と平均処分数を掛け合わせ、1世帯あたりの平均機会損失額を算出したところ、推計で155,010円の損失となることが分かりました。
住まいに関する総合情報サイト「SUUMO」の「引越し料金シミュレーション」によると、<3人家族構成・移動距離500km未満・繁忙期(2月~4月)>という条件での、平均引っ越し料金は193,537円。つまり、引っ越しで不用品を捨てることで、1世帯あたりの平均引っ越し費用の80.1%に相当する額を損失していることが分かりました。

出典:メルカリ総合研究所「引っ越し実態調査」

80%以上の損失となると、不用品をなにか有効に活用したいところです。捨てる以外にはどんな選択肢があるのか考えてみましょう。

捨てる?売る?譲る?引っ越しで出た不用品はどう仕分けたらいい?

不用品の処分方法は、大きく分けて「捨てる」「売る」「譲る」の3パターン。まずは、処分したいものをその状態別に仕分けていきましょう。壊れたものや、汚れがひどいものに関しては「捨てる」という選択肢が多くなりますが、ここではそれ以外の処分の方法と注意点を合わせて紹介します。

リサイクルショップへ持ち込む
不用品の状態が比較的きれいな場合は、「売る」という選択肢があります。リサイクルショップは不用品を引き取ってくれ、お金も戻ってくるので一石二鳥です。洋服や雑貨、小さめの家電製品、書籍など、ジャンルを問わずまとめて売ることができますが、買取価格が少し低めの設定なのがデメリット。少しでも高く査定してもらうためには、購入した時の箱があれば箱に入れる、汚れを落とす、アイロンをかけるなどベストの状態にしておくとよいでしょう。

オークションサイトやフリマアプリに出品する
ブランド品や趣味でコレクションした物などは自分で値段を設定して販売できるネットオークションやフリマアプリがおすすめ。購入希望者とのやりとりや、商品によっては、リサイクルショップで買い取ってもらう場合より、高値で販売できることも。ただし出品した商品の説明が不十分だと「思っていたものと違う」「発送が遅い」といったクレームが付くトラブルに発展する可能性もあります。取引を始める前に購入希望ユーザーの評価をチェックし、印象の悪い評価が多いユーザーとは関わらないようにしましょう。加えて、梱包の手間や費用、商品によっては送料が思っていたより高かったということもあるので、注意が必要です。

ボランティア団体に寄付する
サイズが合わなくて着られなくなった衣類や、古くなったぬいぐるみ、おもちゃなどは寄付をするという方法もあります。国内外のボランティア・福祉団体をはじめ、病院や保育施設など、寄付先はさまざまです。ただし団体によっては未使用のもののみ受付などの指定があるので事前に問い合わせが必要です。くれぐれも善意だからと勝手に送りつけることはないようにしましょう。

まとめ

引っ越しは、思い切って断捨離ができる良いチャンスです。改めて不用品を見直すと、自分たちにとって何が必要か、必要でないのか、ついつい買ってしまうものは何なのかなどが再確認することもできます。必要のないモノは有効な方法で処分し、清々しい気持ちで新生活に臨みましょう。

【調査概要】
調査対象:過去3年間のうちに引っ越しを行った親子3人世帯、20代から40代、男女1,036人
留意事項:フリマアプリ利用者312人、フリマアプリ非利用者724人
調査方法:インターネット調査
調査時期:2019年12月19日~12月26日


ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:株式会社メルカリ

~こんな記事も読まれています~

この記事が気に入ったらシェア