この手は上品? マナー違反? 知らないと恥をかく食事マナー10選

「食べることは生きること」という名言がありますが、人生の中で一番問われる場面が多いのが食事のマナー。毎日のことだからこそ、最低限のマナーを身につけておきたいものですね。
食事のマナーの基本は、感謝と思いやりです。一緒に食べる人はもちろん、その場を作ってくれたあらゆる人への感謝の心を持てばおのずと美しいふるまいとなるでしょう。
コミュニケーションを良好に、食事を楽しむためにも「知らないと恥をかく食事マナー10選!」をご紹介いたします。

意外とやってるかも…間違えがちな食事マナーの数々

ついクセになってやってしまっている行為もあるのでは?

(1)肘をついたり、犬食いしたりするのはNG。姿勢を正して食事をする

美しい食事マナーの一つ目は、正しい姿勢で食べること。当たり前のことかもしれませんが、ついつい背中を丸めて食べていませんか? テーブルと自分のおなかの間に握りこぶし1個分くらいをあけ、背筋を伸ばして座りましょう。椅子に寄りかかったり、肘をついたりしながら食べるのは、見た目が悪い上に食事をこぼしやすくなります。
置いてある器のほうへかがみ込んで口を近づけたりするのは犬食いといって嫌悪される食べ方です。姿勢を意識するだけで、食べる姿は見違えるほど上品になりますよ。

(2)実はしっかり見られている! 箸は正しく持つ

食事をする上での基本中の基本。箸の持ち方ひとつで評価を下げるのはもったいないです。美しい箸の持ち方をおさらいしてみましょう。

・上の箸は鉛筆を持つように、箸の上から3分の1くらいの場所を親指、人差し指、中指で持ちます。
・下の箸は親指と人差し指の付け根部分で挟み、薬指の爪の横に添えて固定します。
・上の箸は親指を支点に、人差し指と中指で挟むようにして上下に動かします。
・中指が上下のお箸に触れています。
・箸先を閉じたとき、ぴったりとつきます。
・箸先を開いたとき、中指は上の箸についていて下のお箸は動いています。

(3)刺し箸・迷い箸…意外とやってしまう箸使いのNGポイント

食べているときの姿は、育ち方や人柄が表れます。知らぬ間に恥ずかしい使い方をしているかも? こんなしぐさにはご注意を!

・刺し箸
つかみにくい料理を箸で突き刺して食べる行為。
・迷い箸
どれを食べようか迷い、器の上で箸をあちこちに運ぶこと。下品です。
・寄せ箸
遠くの器を箸で引き寄せること。
・さぐり箸
器の奥や下のほうにある料理を掘り返して食べること。上から順にいただきましょう。
・もぎ箸
箸についたご飯粒やおかずを口でもぎ取る行為。
・ねぶり箸
食事中に箸先を舐めたり吸ったりすること。
・渡し箸
器の上に箸を渡して置くこと。使わないときは、箸置きに戻しましょう。
・涙箸
箸先から煮物などの料理の汁を垂らしてしまうこと。

(4)左手はテーブルの上で食器に添えておく

左手を出さないのは古来から「武器を隠している」とされ、嫌われたNGマナー。もちろん、だらしない印象を与えるので厳禁です。食べているものの入った食器に軽く左手を添えておけば、美しく見えますよ。

(5)箸を持たないほうの手を受け皿代わりにしない

箸で挟んだ料理を口に運ぶときに、空いている手を下に添えて“手皿”にしていませんか? 一見、上品に見えるかもしれませんが、実はマナー違反。もし、手のひらの上に食べ物がこぼれてしまうと、手が汚れて行儀が悪いとされているからです。
受け皿は小皿などを活用するか、ない場合は器を手に取って口元まで運んで食べるようにしましょう。

(6)食べ物を口に入れた状態で話をしない

誰かと一緒に食事をするのはとても楽しいですが、口にものが入った状態でおしゃべりするのは避けましょう。口の中の食べ物が見えたり、口から出てしまったりするだけでなく、「クチャクチャ」と食べる音が漏れてしまうのは相手を不快にさせてしまいます。

(7)日本料理では、食器を手に持つ

日本料理の場合は、椀や小鉢などを片手で持てる大きさの器は手で持っていただきます。逆に、西洋料理や中国料理、韓国料理は食器を持つのはNGです。食が変わればマナーも変わることを意識しておきましょう。料理と器の両方を味わいつつ、楽しく食事をいただけたらいいですね。

(8)ワイングラスを注いでもらうときはグラスを持たない

赤と白とでも持ち方が異なります

洋食でワインを飲む際、ワイングラスはテーブルに置いたまま注いでもらうのがマナーです。テイスティングのあと、ソムリエがワインを注いでくれますが、うっかりワイングラスを持ち上げないように注意しましょう。
また、お酒を断りたいときは、右手の人差し指と中指を揃え、グラスを遮るようにします。さらに、ワイングラスの持ち方ですが、赤と白では異なります。
冷やして飲む白ワインは、グラス部分に触れないように脚の部分を持って冷たいうちに。一方、常温で飲む赤ワインは、グラス部分に指が触れても構いません。

(9)食事中のナイフ&フォークで食べ終わっているかをサインで伝える

ナイフとフォークをお皿の上で「ハ」の字にするのは食事中のサインです。その際、ナイフの刃を必ず自分側に向け、外側(相手側)に向けないように注意すること。
料理を食べ終わったら、お皿の上にナイフとフォークを揃えて4時の位置に置きます。それぞれの柄の部分が斜め下を向くようにしましょう。

(10)食べ終えた食器は重ねない

食べてカラになった器をテーブルの脇に重ねて置く人は多いのではないでしょうか? 親切心からやってしまいがちですが、こちらもマナー違反。食べ終えた器は重ねることで汚れがお皿の底に移ってしまいますし、重ねたときに欠けたり傷をつけたりする恐れがあります。

まとめ

異なる個性や価値観を持つ人々の集まりであるこの世界では、マナーを学ぶことで良好な関係を結ぶこともできます。
毎日のことだから、食べるほうも見ているほうも気になるのが食事の際のマナー。今回は、ちょっと意識しただけで美しく変わる食べ方のポイントについてご紹介しました。

食事をきれいに気持ちよく食べられる人は好印象ですね。
毎日の暮らしを大切に、マナー美人を目指してみませんか。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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