都市部への若年層の人口集中、少子化や核家族化などの社会的背景を受けて、お墓の種類や持ち方が多様化しているといわれている昨今。なかでも今あるお墓を解体・撤去し、納骨堂・永代供養墓・散骨などの方法で供養する「墓じまい(改葬)」という言葉をよく耳にするようになりました。厚生労働省の衛生行政報告例によると、2018年度の改葬件数は115,384件となっており、2010年度の72,180件と比べても、増加傾向にあることが分かります。そこで、日常生活に密着したウェブサービスを企画・開発・運営する株式会社エイチームライフスタイルではライフエンディングの総合サイト「ライフドット(Life.)」において「墓じまい」に関する調査を実施。今回は、その結果をもとに墓じまいの実態について考えます。

墓じまいの認知度は約9割。墓じまいを検討する理由は?

「墓じまい」という言葉を知っているか尋ねた質問では、90.2%が「はい」と答えました。

出典:「ライフドット(Life.)」HP「墓じまい」に関する調査

メディアで取り上げられる機会が増えたこともあり、広く言葉が認知されるようになったと考えられます。さらに同調査では、そのうちの2人に1人が墓じまいを検討したことがあると答えています。

では、なぜ墓じまいを検討するのでしょうか。墓じまいを検討する理由を尋ねた質問では、以下のような結果になりました。

出典:「ライフドット(Life.)」HP「墓じまい」に関する調査

「お墓を継ぐ人がいないから」53.9%が最も多く、「お墓と自宅の距離が離れているから」45.5%、「お墓の管理が面倒だから」41.4%、「子どもに迷惑をかけたくないから」36.9%と続きます。日本では古くから、先祖代々の墓を家長が受け継いで守るということが慣例でしたが、少子化や核家族化により、その慣例が崩れつつあることが、この結果にも表れていると考えられます。また、終活の一環として墓じまいを検討する人も増えているようです。

墓じまいの手順、気になる費用は? 墓じまい実施者の満足度は高い結果に

それでは、実際に墓じまいを行う際の手順について紹介します。事前準備として行っておきたいのが、親族との話し合いです。お墓は家族を象徴する意味もあり、後々トラブルになることを避けるためにも親族の同意を得ておくことは必要不可欠といえます。この時、新しいお墓をどのような形にするかも決めておくとスムーズです。

次に、現在のお墓のある寺や霊園へ墓じまいをすることを伝えます。墓じまいをするには行政へ改葬許可の申請が必要となるため、忘れずに書類を提出しておきましょう。遺骨を取り出す作業を個人で行うのは難しいため、石材店に依頼するのが通常です。こちらも現在のお墓のある寺や霊園が指定する石材店か、指定がない場合は複数社の見積もりを取った上で依頼することをおすすめします。

次に気になるのが費用面の問題ですが、墓じまい経験者を対象に墓じまいとその後の供養にかかった費用を尋ねた質問では、「50万円未満」が26.3%、次いで「50万円以上~100万円未満」が17.1%、「100万円以上~150万円未満」が18.4%、「150万円以上~200万円未満」が10.5%という結果になりました。

出典:「ライフドット(Life.)」HP「墓じまい」に関する調査

遺骨の数や墓じまい後の供養の種類によってかかる費用は様々ですが、墓じまいの満足度を尋ねた質問では86.8%が「はい」と回答しています。「お墓参りが出来なくて感じていた罪悪感がなくなった」「未来への心配がなくなった」「気持ちが楽になった」といった声が挙がっており、悩みが解決されたことで満足している人が多いようです。

まとめ

寺や霊園への管理料の支払いや、定期的な墓参りなど、お墓を維持することは、現代のライフスタイルでは難しい場合も多くなっています。厚生労働省の衛生行政報告例では、お墓の管理者がおらず無縁仏となった墓の改葬数は2018年度に4033件となっており、社会問題化しています。

最近では墓じまい後に別の場所にお墓を建てるほかに、永代供養や樹木葬、納骨堂の利用、散骨などさまざまな選択肢ができています。現状ではまだ深刻な問題となっていないという方も終活の一つとして、墓じまいについて考えてみてはいかがでしょう。

【調査概要】
調査方法:インターネット調査 
調査対象:家族のお墓があり、お墓の管理を考える立場にある20代~70代の男女
調査期間:2019年12月19日~12月23日 
調査エリア:全国 
サンプル総数:764

ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:株式会社エイチームライフスタイル

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