築30年の家が1000万円も高く売れた!?その秘密は?【PR】

分譲住宅の取材・記事執筆を約20年行い、住まいアドバイザーとして活動されている井上真樹さん。その取材経験を基に「後悔しない住まい選び」をテーマに、これから住宅購入を考える方に向けて経験談からのアドバイスをしていただきます。

間取り=住まいの部屋の配置は、想像以上に、親子の関係性、夫婦の関係性に影響を及ぼすものです。一方、多くの新築分譲マンションでは、建物完成前に販売がスタートするため、モデルルームや間取り図だけを見て、実際の住空間を体感することなく、購入する住戸を決めることになります。今回は、共働き&子育て世帯に向けて、間取り図を見る時に注目したいポイントをまとめてみたいと思います。

保育園期、わずか3時間の親子の時間を大切にしたいから…

共働きの場合、どうしても親子で過ごす時間は短くなります。朝7時30分に保育園に向かい、夕方6時30分に保育園から帰宅するご家庭の場合、親子で過ごすのは1日13時間。ここから子どもの睡眠時間として10時間を引くと、親子でコミュニケーションが取れるのは1日わずか3時間。実に貴重な時間ですが、当然ながら、食事の支度など家事をしながらの3時間になります。そう考えると、家事と子どもとのコミュニケーションが同時にできる間取りであることは、まず重視しておきたいポイント。

ここで鍵となるのが、家事のうち、滞在時間が最も長いキッチンと、リビング・ダイニングとの配置。独立型キッチンより、リビング・ダイニングの方を向いたカウンタータイプの方が子どもに目が届き、子どもの話を聞きながら調理することができます。

共働きしながら、子ども2人を育てた我が家の場合も、キッチン周りで過ごした時間が最も長かったと思います。子どもたちが同性だったこともあるでしょうが、個室を必要としたのは受験期くらい。間取りを見る時、ついつい子どもの数だけ個室がほしい、それから、夫婦の寝室も…と、個室の数にとらわれがちですが、家族のライフステージを通して考えると、本当に個室が必要な時期は意外に短いかもしれません。

我が家の場合も拍子抜けするほど、個室を使う期間は短く、遊ぶのも、宿題をするのも、大人になって持ち帰ってきた仕事をするのも、キッチンと一体となったリビング・ダイニングでした。大きなダイニングテーブルが家族のコミュニケーションスペースとして随分活躍しました。

最近は、リビング・ダイニングと隣接する洋室との間にウォールドア(可動式間仕切り壁)を採用したプランも数多く供給されています。ウォールドアを開放して広々としたリビング・ダイニングとして使える一方、ご両親が宿泊する日や子どもに個室が必要な時期はウォールドアを閉めて、個室として分離することができます。生活シーンや家族のライフスタイルの変化に合わせて、空間をフレキシブルに使うことができる間取りです。

また、各洋室へアプローチする時に必ずリビングを通り抜けるリビングインプランも、家族のコミュニケーションの機会を増やしてくれます。

それぞれの洋室へのアプローチにリビング・ダイニングを通るリビングインプラン例

 子どもに目が届くキッチンは? 家事効率の高いキッチンは?

キッチンタイプの一番人気は、カウンターキッチンです。新築分譲マンションで最も採用されているタイプでもあります。さきほども書きましたが、調理台がリビング・ダイニング側を向いているので、リビング・ダイニングで遊ぶ子どもに目が届き、調理しながら子どもに声がかけられる点で、親子で過ごす時間が限られる共働き&子育て層におすすめしたいキッチンタイプです。

カウンターキッチンにも様々なタイプがあります。例えば、リビング・ダイニングとの間に壁があり、小窓付カウンターだけでリビング・ダイニングとつながっている場合、キッチン上部に吊戸棚が設けられ、収納力では優るものの、子どもの様子が捉えられる視界が狭くなってしまいます。フルオープンタイプのほうがリビング・ダイニングを見渡せ、子どもとのコミュニケーションが取りやすいでしょう。

キッチンカウンターについても、フルフラットカウンターとカウンター前面に立ち上がりを設けているタイプなどがあります。前面に立ち上がりがある方が水はねを防げる、リビング・ダイニングからシンクが見えないので、生活感が抑えられるなどのメリットはありますが、子どもがよりお手伝いに参加しやすいのは、フルフラットカウンターのほうでしょう。フルオープンタイプの中でも、カウンターが島のように独立したアイランドキッチンは人気があります。インテリア性も高く、回遊動線が確保できるので、家事効率が高く、家族が一緒にキッチンに立っても狭い思いをしなくていい点が魅力です。

一方、家事効率という点で、意外に根強い人気があるのが、壁付きキッチンです。調理の時、リビング・ダイニングに背を向けることにはなりますが、子どもに目が離せない時期を過ぎていたら、このタイプもおすすめです。キッチン背後にテーブルを置けば、動線ゼロで配膳することができます。配膳の際、カウンターを廻り込む必要があるカウンタータイプより家事効率が高く、また、キッチンとリビング・ダイニングの空間を分けない分、リビング・ダイニングが広く確保できるというメリットもあります。

多くの新築分譲マンションでは、間取りプラン、建具やフローリングのカラー、キッチンの高さなど、様々なセレクトメニューが用意されており、販売早期に行けば、より自分たちの暮らしに適した住まいのカスタマイズが可能です。キッチンタイプが選べる物件もあります。子どもとのコミュニケーションや家事効率という観点と同時に、お料理する時の気分があがるかどうかも大事にしながら、ご自分にあったキッチンプランを選んでみてください。

人気のアイランドキッチン。お料理しながら、子どもとコミュニケーションが取れるばかりでなく、子どもが家事に参加しやすいなどのメリットもあります

家事効率を高めてくれる動線設計は?

料理と洗濯、この2つはほぼ毎日必要となってくる家事。ここにかかる時間を短縮できれば、毎日の暮らしにゆとりが生まれます。というわけで、キッチンと洗面室との距離、往来しやすさも家事効率を高めるためにチェックしておきたいポイントです。キッチンと洗面室が直接行き来できる2ウェイ動線のプランは、家事効率が高いだけでなく、お料理しながら、お風呂に入る子どもたちに声がかけられる点が魅力です。

キッチン紹介の際にも触れましたが、家事の時短の鍵となるのは、動線設計。キッチンと洗面室、さらに、バルコニーまでが一直線に並んでいて行き来できるバルコニーサイド&2ウェイキッチンや、収納と動線を兼ねたウォークスルークロゼットなど、動線に配慮したプラン設計も様々。まずは、毎日の家事の動きをイメージしながら、間取り図に動線を描いてみましょう。家事効率の高い間取り、そうでない間取りが見分けられるようになりますし、間取りセレクトがある場合は動線がスムーズなものを選びたいものです。

毎日必要となる料理と洗濯は、同時に進められるのが理想。キッチンと洗面室の距離や往来しやすさもチェックしておきたいポイントです

家事を時短してくれる最強アイテムは?

食器洗い乾燥機や浴室換気乾燥機など、家事を時短してくれる設備は、あれば助かります。ここで意外に見落としがちなのが、お手入れのしやすさ。私の経験ですが、ある時期に暮らしたマンションの浴室は上質感のあるタイル床でしたが、これを美しく保つのが意外に大変で、見栄えは少し劣っても樹脂床材の方がどれほどお掃除が楽だったことかと思ったことがありました。キッチンのコンロやコンロ前の壁面はさっとひと吹きできれいに保てるものがいいですし、浴室の床も水はけや乾燥しやすさに配慮されたものであるか否かで、お掃除にかかる負担が随分変わります。

注目すべきは収納スペース

そして、共働き&子育て期間、ストレスなく住まいを美しく保つために、最も注目してほしいのが収納スペースです。チェックポイントは2つ。まずは、モノを使う場所にそれを収納できるスペースがあるか否か。

例えば、お風呂上がりに必要な子どもの下着やパジャマは、子ども部屋のタンスの中にあるより洗面室に収納できる方が効率的です。次にチェックしたいのが大型収納の有無。子どもが成長する過程はとにかくモノが増えがち。しかも、おもちゃなど、形が揃わず収納しにくいモノが多いのです。こんな時に活躍してくれるのが、ウォークインクロゼットや納戸など、モノの大きさを選ばず、成長過程でフレキシブルにアレンジしていくことができる大型収納。なにはなくとも収納が充実していれば、片づけという手間のかかる家事が時短できます。収納スペースがあり、モノの居場所が決まっていれば、子どもも自然に片づけ上手になってくれるはずです。

自分用の収納スペースがあると、子どもも自然に片づけ上手になってくれます

井上真樹の連載「後悔しない住まい選び」の記事一覧はこちら

(最終更新日:2020.01.22)

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