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毎日の暮らしをちょっと幸せにしてくれるおいしいパン。「絶品パンさんぽ」は、「365日、パンのことで頭がいっぱい!」というライター・斎藤若菜さんが、地元の人に愛されるとっておきのベーカリーをめぐる連載です。第3回は東京都大田区「大岡山」駅周辺のパン屋へ。前編となる今回は、ドイツパンの名店をめぐります。

大岡山ってどんなところ?

2007年に日本初の駅上病院を開設した駅として知られる「大岡山」駅。壁面緑化が目を引く外観です。駅前にはちょっとしたベンチが設置されていて、天気のいい日には購入したパンを食べるのによさそうです

今回訪れたのは、東急目黒線と大井町線が乗り入れる「大岡山」駅周辺。「自由が丘」駅まで2駅4分、「渋谷」駅まで20分程度でアクセスできます。

「大岡山北口商店街」には、昔ながらの精肉店など新旧さまざまな店が軒を連ねます

駅周辺の商店街は、東京工業大学大岡山キャンパスのある学生街らしく、リーズナブルでボリューム満点の飲食店が点在。一方、自由が丘がご近所のエリアとあって、おしゃれな雰囲気の店もあちこち見かけます。

「イトキト」と「ベーカリーコントラスト」は後編で紹介します

大岡山駅周辺には人気のベーカリーがひしめき合っていますが、今回はその中でもぜひ立ち寄りたい、4つのお店を訪問しました。

ドイツ人も納得の本格派ドイツパンが人気「Schomaker(ショーマッカー)」

まずは、大岡山駅から徒歩5分、ドイツ北西部でおなじみのパン屋さんから日本で唯一のれん分けを果たした「ショーマッカー」へ。

「Die Bio bäckerei Schomaker」のロゴは、ドイツの店舗と同じもの。「Bio(ビオ)」はオーガニック、「bäckerei(ベッカライ)」はドイツ語でパン屋さんを意味します
「ライ麦100%のパンは置いている店が少ないと思います。ぜひ食べてみてほしい!」と清水さん
清水さんが手にしていた「ロゲンブロート」900円(ハーフ450円)。ドイツ産ライ麦100%の酸味が強い伝統的なパンです

本場の製法にこだわったドイツパンを提供

オーナーの清水信孝さんは、農獣医学部出身。元々食品に興味があり、学生時代からパン屋でアルバイトを経験。大学卒業後には大手製パンメーカーに就職しました。その後、当時は国内で専門店が少なかったドイツパンに興味を持ち、ドイツへ渡って2年間修業を積んだ後、15年ほど前に「ショーマッカー」をオープンしました。
ドイツの修行先「Die Bio bäckerei Schomaker」は、ドイツ国内に7店舗あるドイツパンの店。「ショーマッカー」では同店のレシピをもとに、本場ドイツの製法でパンを焼いています。まったく同じレシピでも、日本の軟水とドイツの硬水でも、気候の違いでも焼き上がりが異なります。水分量などを毎日調節しながら、本場の味を再現しているそうです。

フランスパンなどのパンは270度の高温で約20分、カリッと焼き上げますが、ドイツでよく見かけるライ麦100%の黒パンは、240度で50分程度、焼き蒸すようにじっくりと仕上げます
上段左側の「ソネンブルーメ」(1,000円)、1番人気の「ロゲンブロート」(900円)、レーズンやクルミを入れた「フロッケンブロート」(1,000円)はいずれも100%ライ麦を使用

Bio認証を受けたライ麦粉とドイツから持ち帰った酵母を使用

「ショーマッカー」のパンの特徴は「ドイツパン以外作らないこと」「卵・牛乳・砂糖を使用しないこと」「ドイツに行く度に焼いたパンを持参し、本店のチェックを受けること」。この3点を守ることで、ドイツにある本店の「のれん分け」を許されているそうです。

店頭には常時25種類程度のドイツパンが並びますが、中でもおすすめが、ライ麦100%のパン。作業工程も焼き時間も長く手間がかかり、前日の夕方から仕込みます。ライ麦パンづくりに欠かせない「サワー種(ライ麦由来の天然酵母)」は2年に1回、ドイツの店舗から持ち帰り、継ぎ足しながら使用しているとのこと。ライ麦粉をはじめとするそのほかの材料は、できるだけBio認証を受けた素材を使用。かぼちゃの種など、日本で手に入らないものはドイツから取り寄せています。

本場の味を提供していることから、「ショーマッカー」はドイツ人の来店が多く、田園調布に住むドイツ人が週末、まとめ買いに来ることも多いそうです。人気はやはり、ライ麦100%のパン。筆者も試食させてもらいましたが、ドイツパンならではの酸味とライ麦の香りが口いっぱいに広がり、幸せな気持ちになりました。

日本人客に人気があるのは、小さめのパン。ライ麦比率が低くクセのないパンからチャレンジして、だんだんとライ麦比率の高い、噛み応えのあるパンに移行する人が多いとのこと。
また、ドイツパンは栄養価が高く低カロリー、ライ麦は食物繊維が豊富であることから、健康に不安がある人の需要も高いそうです。

冬だけのお楽しみ・ドイツ発のクリスマス伝統菓子「シュトレン」

冬季限定・数量限定の「シュトレン」(1,800円)は、ドイツ本店のレシピそのまま。3ヶ月のみの販売となるため、予約をして購入する人が多いそうです
シュトレンは週2~3回焼成しているそうですが、取材時に運よく、成型する場面に立ち会えました!
お菓子やパンを作りたい人のために、ドイツから仕入れたかぼちゃやひまわりの種、くるみなどを販売。シュトレンの隣に鎮座するサンタクロースは、ドイツとチェコの国境に位置するエルツ山地の工芸品、ビョルン・ケーラー工房のもの

取材時はクリスマス前のため、ドイツではクリスマスに欠かせないシュトレンも販売していました。ドイツではシュトレンを薄くスライスし、少しずつ食べながらクリスマスのカウントダウンをするのだとか。近年は日本でも市民権を得たようで、あちこちで見かけるようになりました。

「ショーマッカー」のシュトレンは典型的なレシピに忠実に作られ、
1.水を使わない
2.ドライフルーツをアルコール度の高い液体に漬け込む
3.たっぷりのバターと砂糖でコーティングする
という3つのポイントを守ることで、保存性を高めているとのこと。ラム酒をメインに赤ワインや白ワインも加えた液体に半年以上漬けた、レーズンやイチヂク、レモンピール、オレンジピールといったドライフルーツをたっぷりと入れて仕上げています。

筆者はシュトレンが大好きで、毎年ドイツ製も、日本製もあれこれ食べ比べていますが、「ショーマッカー」のシュトレンはまさしくドイツのオーソドックスなシュトレンの味。「ドイツから取り寄せなくても、この味が食べられるのか!」とうれしくなりました。

ショーマッカー
住所:東京都大田区北千束1-59-10
営業時間:9:00~18:00
定休日: 月曜
公式HP http://www.schomaker.jp/

絵本に出てくるようなかわいらしい店構えの「HIMMELヒンメル」

大岡山にはもう1店舗、有名なドイツパンの店があります。2008年1月のオープン以来、地域に根差した営業を続けるパン屋さん「HIMMELヒンメル」です。

ターコイズブルーとホワイトを基調としたかわいらしい外観。外壁も、エントランスのモザイクタイルを貼った床も、自分たちで手がけたとのこと
店内の様子。個人的には、ドイツではシュトレンと並ぶクリスマス菓子として知られる「レープクーヘン」が並んでいて幸せな気持ちになりました!
来店するのは、地元の人々が中心。「毎日来てくれる地元の皆さんと、いかに世間話できる関係を築くかが大切だと思っています。『〇〇でセール中だよ』といった他愛ない情報交換をすることも多いですよ」と金長さん

ドイツパンを含む100種類以上のパンを提供

店名の「ヒンメル」とはドイツ語で「空、天国」という意味。金長さんがドイツに渡り、修行先のデュッセルドルフで最初に住んでいたのが「ヒンメル・ガイスター」という通りだったことから、「自分たちの原点」という想いで名付けたそうです。

オーナーの金長暢之さんはドイツで2年ほど修行し、日本でも経験を積んだ後に独立しました。金長さんがパンに目覚めた20年ほど前は、フランスパンが主流でドイツパンの専門店は少なく「おいしくて健康にもよいドイツパンをもっと広めたい」と感じたそうです。

ドイツ版ドーナツ「クラプフェン」(カソナード・シナモン各201円)は初めて体験する新食感!
「ヒンメル」の「柚子のシュトレン」(化粧箱なし1,890円、化粧箱あり1,998円)はオーナーの実家がある茨城県城里町の裏山で採れた柚子をたっぷりと使用
「ブレッツェル」(201円)などドイツ独特の茶色いパンは、ラオゲン液(水酸化ナトリウム)に浸して焼成することで色と風味、食感が出ます
「ラオゲンクロワッサン」(241円)もブレッツェル同様の製法で仕上げます。実際に食べてみましたが、発酵バターの香りと「ラオゲン」ならではの塩気が相まり、しっとりとした食感も絶妙でした!
「ツィムト」(ハーフサイズ251円)はヒンメルオリジナルのパン。新高円寺編で紹介した「えび寿ベーグル」おすすめの北海道産強力粉・キタノカオリを使用し、シナモンやブラックペッパーがアクセントになっています

食感がクセになる! 人気のドイツ版ドーナツ「クラプフェン」

現在は大岡山のほかに、自由が丘駅と目黒駅にも店舗を構え、ドイツパンをはじめ食パンやバゲット、サンドイッチなど、小さな子どもからお年寄りまで楽しめるようにさまざまなパンを提供。サンドイッチを含めると、何と100種類以上あるといいます。

中でも「ヒンメル」で人気のパンといえば、ドイツ版ドーナツの「クラプフェン」。ドイツの修行先でおいしさを知り、日本でその味を広めています。実際にシナモン味をいただきましたが、サーターアンダギーのような見た目に相反し、食べてみるとポップオーバー(シュー生地のような軽い食感のパン)のような軽やかな食感。初めての味でクセになる人が多いのも納得でした。

ヒンメル
住所:東京都大田区北千束3-28-4 アンシャンテ大岡山1階
営業時間:9:00~19:30
定休日: 火曜
公式HP http://www.himmelbrot.com/

後編では、総菜パンの人気店や看板のない新進気鋭のベーカリーをめぐります。お楽しみに!

※営業時間や税込み価格、パンの焼き時間など、記事内の情報は取材時点(2019年11月)のものです。変更される可能性がありますので、お出かけの際はホームページなどで最新情報を確認ください

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(最終更新日:2020.01.10)

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