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水道事業は、原則として市町村により経営されています。1965年代以降、高度経済成長期に急速に整備され、2016年度の普及率は97.9%です。現在も全国に6,000以上の水道事業があります。水源の種類・位置、管路延長、圧送に伴う動力の有無、大口需要者の有無、人口などの様々な要因により水道料金は地域に格差があるのが現状です。

日本の水道の現状

少子高齢化の波が水道利用にも影響:厚生労働省の資料より

平成12年(2000年)を境に、水道料金の対象となる水量=有収水量(※)が減少しています。日本の人口が減少していること、節水機器が普及したことなどで、家庭での1人当たりの使用水量が減少したためです。45年後(2065年)にはピーク時より約4割減少することが見込まれています。これは、水道使用量の減少で水道料金による財源確保が以前よりも難しくなることを意味しています。(参考:水道の現状 厚生労働省

また、水道設備の老朽化の問題が近年浮上しています。多くの設備が高度経済成長期に整備されているため、老朽化し、現在年間2万件を超える漏水・破損事故が発生しています。平成29年度には、耐用年数を超えた水道管路の割合が15.9%になっています。平成29年度の管路更新率の実績値(15.9%)と同じペースで更新するとした場合、すべての管路を新しいものにするためには130年以上かかると考えられます。

今後、水道管を更新するための投資費用を確保することは水道経営上の課題であると国は考え、水道施設のアセットマネジメントの実施等、適切な資産管理を推進する努力をしています。

水道法の改正は生活にどんな影響を与えるの?

以上のような現状をふまえ、令和元年(2019年)年10月1日に改正水道法が施行されました。
おもな改正点は次の通りです。

・「広域連携の推進」により効率的な事業運営を行う(事業運営の効率化に加え、水道料金の格差縮小ができると考えるため)
・「適切な資産管理の推進」により水道管の計画的な更新や耐震化を進める基礎固めを行う
・「多様な官民連携の推進」により民間の技術力や経営ノウハウを活用する

「多様な官民連携の推進」については、すべての水道事業で採用するわけではありませんが「コンセッション方式」という手法が適用されることになります。水道事業における「コンセッション方式」とは、官民連携の選択肢の1つとして、地方公共団体が水道事業者としての位置づけを維持しつつ厚生労働大臣の許可を得て、水道施設運営権を民間事業者に設定できる仕組みです。

「コンセッション方式」は、住民サービスの向上や業務効率化を図る上でメリットがあると判断される場合に限り、地方公共団体が議会の議決を経て導入します。また、実施にあたっては、あらかじめ民間事業者との責任分担を明確化することや、民間事業者に対する適切な監視・監督に必要な体制の整備等が必要です。

なお、水道事業者がコンセッション方式を採用する場合、

・PFI法(公共事業に民間資金を取り入れる手法の1つ)に基づき、地方公共団体が事前に条例で料金の枠組みを定める
・改正水道法に基づき、厚生労働大臣が、料金が能率的な経営の下における適正な原価に照らして公正妥当である

の2点を確認した上で許可を行うことが必要です。

民間からは改正が行われることにより、水道事業が民営化されるのではないかという懸念の声があがっています。運営が民間に移れば、利益獲得のために、コスト削減または値上げが行われ、現在、料金が安く水質のよい地域も含め、ほとんどの地域でも値上げが行われるのではないかと考える人がいるのです。

しかし、「コンセッション方式」は、住民サービスの向上や業務効率化を図る上でメリットがある場合に、地方公共団体が議会の議決を経て、地方公共団体の判断で導入するもの。導入により、事業運営の改善等によるコスト削減を通じ、水道の需要者の負担が軽減する可能性もあるのです。

水道料金の改定は3~5年ごとの可能性が

2018年12月の水道法改正以前から、水道法施行規則において、水道料金はおおむね3年を通じ財政の均衡を保つことができるように設定するものとされていました。料金については、以前から財政の均衡を保つことができるよう、定期的に見直すことが法令上定められていました。改正水道法では、さらに長期的な収支の見通しを作成することを求め、それを勘案して、3年から5年ごとに料金を見直すこととされています。

長期的な収支の見通しに基いて料金を見直すのは、水道施設の維持管理および計画的な更新等に必要な財源を、原則として水道料金により確保していく必要がある一方、将来の急激な水道料金の値上げを回避するために、将来的な投資見通しをもとに計画的な料金設定を促すためです。

2019年4月26日には、厚生科学審議会「第12回水道事業の維持・向上に関する専門委員会」では、法改正の趣旨について説明、協議がなされました。

茨城県守谷市は水道料金が値下げに

水道法改正により、世間から値上げの可能性がささやかれる中、水道料金の値下げに踏み切った自治体がありますのでご紹介します。茨城県守谷市は2019年10月の消費増税に合わせ、上下水道料金の消費税別単価から消費増税分の2%相当額を値下げしています。

値下げの理由は、今後10年間の財政収支を見通した結果、黒字経営が見込まれることが分かったため。上下水道事業の組織統合をはじめ、民間委託による施設運転管理・料金徴収業務による効率化、浄水施設運転廃止等の経費節減などにより、黒字になる見通しがついたそうです。2ヶ月当たりの値下げ額は消費税込金額で6円から150円ほどになります。住民の負担が軽くなるだけでなく、東京のベッドタウンの1つとして「住みやすさ」を広くアピールできる効果も期待できます。

水道は命と直結する大切な公共インフラです

水道事業者に3から5年ごとに水道料金の検証と見直しが行われるということは、水道料金が都度変わってくるということになります。水道は命と直結する大切な公共インフラです。水道料金の地域間格差には様々な要因がありますが、国と民間が同じ方向を向いて、水道事情をよりよくする努力をすれば、水道料金の値上げを抑えることができるでしょう。

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