親が住んでいる実家を「資産」として活用し、現金収入のない高齢者でも融資を受けることができる「リバースモーゲージ」。親の老後に不安を感じる働き世代からも注目を集めている金融商品です。様々な商品がありますが、専門的な用語を理解していないと比較検討できないこともあるのでは。そこで、リバースモーゲージに関する専門用語を、金融商品に慣れていない方でもわかりやすく解説していきます。

まずはここから!「リバースモーゲージ」の基礎知識

リバースモーゲージとはどのような金融商品であるかを、あらためて解説していきましょう。

「リバースモーゲージ」とは?ポイントを解説

リバースモーゲージ」は自宅不動産を担保に、担保評価額をもとに決められた融資極度額の範囲内で金融機関から融資を受けることができる高齢者向けの金融商品のこと。売却や名義変更することなく、親は住み慣れた実家に住み続けながら、老後資金の不安なく安心の老後生活を過ごすことができます。融資の使い途は基本的に自由であることが多く、ライフプランやニーズにあわせて活用できるのもポイントです。
融資金の借り入れ方式は、毎月決まった金額を借りていく年金方式や、契約時にまとめて受け取る一括方式など様々な受け取り方があり、返済方式も利息分のみ毎月支払う元本一括返済、毎月の利息の支払いがない元利一括返済などがあります。金融機関によっては「預金連動タイプ」という商品も用意されています。

関連用語をチェック!

「リバースモーゲージ」のポイントをあらためて理解していただけたでしょうか。理解をより深めるために、上の基礎知識に出てきた用語をさらに詳しく見ていきましょう。

リバースモーゲージ
「リバース」は「逆」「反対」、「モーゲージ」は「抵当」「担保」という意味。「モーゲージローン」と言われる一般的な住宅ローンのような通常融資は、一括で融資を受けたのちに分割で返済していきます。一方、「リバースモーゲージ」はすでにある持ち家を担保に融資を受け、相続時に一括返済を行うというもの。通常のローンとは逆という意味で「リバースモーゲージ」と言います。

担保評価額
金融機関が融資をする際に担保とする不動産の評価金額のこと。担保とした不動産に、融資に見合う価値がどの程度あるのかを評価するのが担保評価で、不動産の時価に対して金融機関ごとに設定した掛目をかけて算出するのが担保評価額です。借り手が返済できなくなった場合に売却するなどして資金回収を行うために、担保評価額は通常の売買価格(時価)よりも低くなります。掛目は通常50%程度の設定が多いですが、35〜80%などもあり、金融機関ごとに様々に異なります。不動産を担保とする場合、金融機関はその不動産に「抵当権」を設定します。

抵当権
不動産を担保にする証が「抵当権」。万が一返済できなくなった場合に、金融機関が担保不動産を処分することができるようになるという契約です。抵当権の設定には登記の手続きが必要となります。
リバースモーゲージでは抵当権ではなく「根抵当権(ねていとうけん)」が設定されます。抵当権が1つの債権に設定されるのに対し、根抵当権は特定の債権に限定されずに設定されるものです。抵当権では設定された債権の返済が終わると抵当権が消滅しますが、根抵当権が設定されているリバースモーゲージでは限度額の範囲内で何度も借り入れと返済を行うことができます。

融資極度額
金融機関が貸出可能と判断した限度額のこと。担保不動産の評価額や借り手の返済能力などを考慮して設定します。融資極度額は一定期間で見直されます。

預金連動タイプ
リバースモーゲージを利用する金融機関に預金している場合に、預金額と同額までの借り入れについては利息が発生しないというもの。退職金などでまとまった資金はあるものの、できるだけ手をつけずにとっておきたいという場合に向いています。

リバースモーゲージの「借り入れ方式」用語解説

リバースモーゲージでは様々なタイプの借り入れ方式があります。借り入れ方式に関する用語を詳しく見ていきましょう。

年金方式
毎月決まった金額を借り入れ、口座に入金してもらうこと。毎月の生活資金として活用する場合に向いている方式です。

一括方式
必要な資金を一括で借り入れること。先を見据えてバリアフリーにリフォームする、移動のための車を購入するなど、まとまった資金を得る場合に有効です。

極度額方式
一定の極度内で必要なときに借り入れ、余裕があるときに返済できるというもの。すぐに使う予定はないものの、病気や入院など万一の場合への備えに向いています。

リバースモーゲージの「返済方式」用語解説

返済方式の違いをしっかりおさえておきましょう。

元本一括返済(がんぽんいっかつへんさい)
借り入れした部分の利息のみを毎月支払い、契約終了時に元本部分のみを一括返済する方式のこと。利息分は毎月返済するため、複利で元利金(がんりきん)が増えることはありません。

元利一括返済(がんりいっかつへんさい)

毎月の利息の支払いがなく、契約終了時に利息と元本を一括で返済する方式のこと。毎月の利息が元本に加わっていくため複利で元利金が増えていきます。返済総額が高額になるため注意が必要です。

専門用語を理解して、賢く比較検討を

親の老後生活の安心のためにお金は欠かせないもの。実家を資産として有効利用できるリバースモーゲージは、親の老後資金が不安な働き世代にも活用を検討していただきたいものです。各社商品の比較や、金融機関に相談する際にも、ここでご紹介した専門用語の知識を活かして賢く検討し、ご家族にあったリバースモーゲージを上手に活用しましょう。

(最終更新日:2020.09.29)
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