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住宅関連で、よく耳にはするけれどきちんと意味を理解できていない言葉がある。例えば「リノベーション住宅」と「デザイナーズ住宅」――どちらもデザイン性が高くておしゃれなイメージがあるが、果たして両者の本来の意味はどういうものなのか、そして両者にはどんな違いがあるのだろうか?

ここでは、「リノベーション住宅とデザイナーズ住宅の意味、およびその違い」を、リズム株式会社リーシング事業部・伊藤美緒が解説する。

リノベーションとは「プラスαの魅力を持たせる」こと、デザイナーズは…?

まず、リノベーション住宅の定義とは?リノベーション(renovation)という言葉自体は「修復、刷新」という意味だが…。

「リノベーションとは、その言葉どおり、『中古住宅の内装を刷新し、現代のライフスタイルに合った機能性を持たせ、価値を高めた物』を指します。ちなみに『リフォーム(reform)』という言葉もありますが、こちらは『元に戻す、原状回復』という意味で使われます。これに対し、リノベーションは『プラスαの魅力を持たせる』ところが特徴です」

一方、デザイナーズ住宅の定義とは…?

「建築家やデザイナーが企画に参加し、彼らのこだわりやコンセプトを反映した物件を指すことが多いのですが、実は明確な定義はありません。壁面がコンクリート打ちっぱなしだったりするだけでデザイナーズ・マンションと呼ばれることもあります。デザイナーズ住宅は一般的に新築・一棟物件が多く、特徴的な外装をしていることが多いのも特徴です」

まとめると、

リノベーション住宅:既存の住宅を改修して価値を高めた物
デザイナーズ住宅:デザイナーが手掛けた物、あるいは単純にデザイン性が高い物

ということになる。

リノベーション住宅とデザイナーズ住宅の差がなくなりつつある

では、次にそれぞれの最近の潮流についても見ていこう。

「近年のリノベーション住宅は、部屋を細かく仕切らない、広めで自由度の高い間取りが好まれています。自宅でホームパーティーをするなど、趣味を満喫できる広めのリビング兼ダイニングスペースがありつつ、プライバシーを保てるベッドスペースを確保した物件が人気。

スタイルに関しては、ヨーロッパーのシャビーシックやヴィンテージテイスト、アメリカのブルックリンやカリフォルニアを感じさせるものがトレンドです。こうした内装に、どんなテイストにも合う定番品や異テイストのものを組み合わせ、自分ならではのミックススタイルを楽しむ方が多いようです」

また、リノベーション物件が多いエリアとしては、従来どおり世田谷区や渋谷区、目黒区、港区といった都心・城南地区が挙げられる。最近では浅草や蔵前といった城東地区も、下町的な雰囲気やアクセスの良さ、家賃バランスなどからニーズが増えているという。

一方、デザイナーズ住宅のトレンドは?

「個人的な感覚ですが、一時期に比べてアミューズメント的なエッジの立ったものより、シンプルな作りに無垢材など本物の素材を使用した、タイムレスで上質さを感じさせるものが増えています。そうした面では、リノベーション物件とあまり差がなくなってきているといえます」

リノベーションが浸透してきた背景

さて、リノベーションというと、ここ10年ほどで耳にする機会が多くなった気がする。以前であれば、住宅の改装というと、冒頭でもふれたリフォームのほうが遥かに一般的だった。しかし近年では、リデザインして新たな価値を創造するリノベーションという単語がすっかり浸透し、今や「リノベ」という略語まで普通に使われるようになっている。その背景にあるものとは…?

「リノベーションが浸透した背景のひとつにあるのが、ストック住宅=空き部屋の増加。近年は世帯数の伸びの鈍化などにより、ストック住宅が増え続けています。そうした中古住宅を、健全かつ有効に流通させようという流れがリノベーションに表れています。

もうひとつは、ニーズの多様化です。画一化された部屋ではなく、個々のライフスタイルや好みに合った部屋を求める傾向が強くなっています。こうした背景により、近年リノベーション住宅の需要や評価が高まっているというわけです。品質保証の面でも、国がホームインスペクション(住宅の劣化状況や欠陥の有無を調べる住宅診断)を促す流れになっていて、それに合わせて宅建業法も改正されています」

自分らしさと手頃な価格を求めるならリノベーションがおすすめ

「日本の住宅事情」と「住まいにも自分らしさを求める人の増加」。その両方にマッチすることから、ニーズが高まっているリノベーション住宅。無難なデザインではなく、住む人のライフスタイルを意識してデザインされているため、普通の住宅ではできない暮らし方ができるのだという。

「例えば壁や床、天井をあえてむき出しにするなど、建物本来の躯体をデザインとして楽しめる物が多いのもリノベーション住宅の魅力です。そしてもうひとつの魅力が価格。既存の中古マンションを改装しているため、内装や設備は刷新されていながらも、新築マンションより手頃な価格で住むことができます。だから、駅近や都心部など、立地の良い場所に住むハードルも下げられるんです」

新築物件に比べて家賃も抑えられるというのも、リノベーション住宅の大きなメリット。今後もニーズは高まり続けそうだ。

(この記事はREISM株式会社が運営するREISM Styleの記事を一部編集、転載しています)

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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