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住まいアドバイザーとして約20年、分譲住宅の取材をしてた井上真樹さん。その取材経験を基に「後悔しない住まい選び」をテーマに、これから住宅購入を考える方に向けて経験談からのアドバイスをしていきただきます。

私は、住まいアドバイザーとして約20年、分譲住宅の取材をしてきました。その取材経験を基に「後悔しない住まい選び」をテーマに、これから住宅購入を考える方に向けて経験談からのアドバイスをしていきたいと思っています。

共働き世帯は年々増加し、2018年の国の調査では、「男性雇用者と無業の妻からなる世帯数」606世帯を大きく上回り、1219万世帯が「共働き世帯」であることがわかります(※1)。この変化とともに、住まいにも「共働きしやすさ」が求められる時代になりました。今回は、共働きカップルが住まいを購入する際、考えておきたいポイントを整理してみます。

ふたりで買う? ひとりで買う?

共働き等世帯数の推移
出典:内閣府男女共同参画局「男女共同参画白書 令和元年版」 I-3-4図 共働き等世帯数の推移

共働きカップルが住宅を購入する場合、まず考えたいのは、ふたりでローンを組むのか、ひとりで組むのかという点。夫婦でローンを組む場合、ふたりの収入が合算できるので、借入額が増え、その分、選択肢が広がります。また、夫婦それぞれが住宅ローン控除を受けられるメリットもあります。

しかし、一方、出産・育児のタイミングで、妻が仕事を続けるか否かについても考えておく必要があります。近年は、出産後も仕事を続ける方が増えていますが、それでも第1子出産前有職者の46.9%が出産を機に離職しています(※2)。離職した場合に備え、夫ひとりで買うという選択、または、妻のローン金額を抑え、離職の際には繰り上げ返済ができるように貯蓄しておくなどの選択をする必要があるでしょう。妻が仕事を続ける場合も、産休や育休、育児期間の時短勤務などで、妻の収入が減る可能性もあります。

不安ばかりあおるようですが、確かに、若い時期から家を買えば、その間の賃料を住宅という資産形成に充てられること、ローン完済が早いので、後の生活にゆとりが持て、老後などに備えた貯蓄ができること、あるいは、前述した住宅ローン控除など、メリットが多いのも事実。大切なのは、子どもの出産・育児期の返済まで具体的に考えて、夫と妻のローンを按分し、無理のない資金計画をたてることです。

人生の三大支出「住宅費」「教育費」「老後の生活費」のうち、最もコントロールしやすいのが「住宅費」です。だからこそ、「住宅購入」を、ふたりのライフプランについて改めて話し合う機会にしたいものです

ふたりだけの住まいを選ぶ? 育児期まで考えて住まいを選ぶ?

立地や広さについても、いくつかの選択肢があります。
例えば、まずはふたり暮らし用の住まいを購入して、子どもの出産に合わせて広い住まいに
買い替えるという選択。その場合、将来売却しやすいか、あるいは、賃貸に出しやすいかという点を客観的に分析する必要があります。その条件としてよく挙げられるのは、「都心」、「駅近」、「事業集積地にアクセスしやすい立地」などです。
ただ、リスクも背負うことになりますから、お子さんを産む予定がそう遠くないのであれば、子育てまで想定して、物件を選ぶことをおすすめします。

「職住近接」は最大のキーワード。夫より妻の通勤時短が優先

共働きで課題となるのは、ふたりの時間・家族の時間、家事や育児にかけられる時間がどうしても限られること。「働き方改革」により長時間労働の抑制やリモートワークへの対応などが進みつつありますが、現時点で、もっとも手っ取り早くそれらの時間を捻出する方法は、通勤時間を短縮すること。共働き世帯の住まい探しにおいて、「職住近接」は最大のキーワードになります。

まずは、ふたりの通勤駅を中心に、ダイレクト、または乗り換え1回程度で、理想の所要時間内にアクセスできる駅を調べ、その所要時間圏内にある駅を候補駅にするといいでしょう。思わぬ候補駅を発見することができますし、物件を比較検討する際の効率もあがります。
さて、夫と妻の通勤所要時間をどういうバランスで設定するかですが、夫と妻がほぼ同等の労働時間を必要とする仕事の場合、妻の通勤時短を優先する方が賢明だと考えます。なぜなら、現在の日本では、まだまだ夫より妻の方が家事や育児を担っている状態だからです(下グラフ参照)。もちろん、夫と妻がほぼ平等に家事や育児を負担しているご夫婦もいるでしょう。そういうご夫婦でも、妊娠中の通勤負荷は妻だけにかかるもの。どちらを優先するかに迷ったら、妻の方を優先してください。

「6歳未満の子供を持つ夫婦の家事・育児関連時間」
出典:内閣府男女共同参画局「男女共同参画白書 令和元年版」Ⅰ平成30年度男女共同参画社会の形成の状況 現状編 第3章第2節Ⅰ-3-10図「6歳未満の子供を持つ夫婦の家事・育児関連時間」(1日当たり、国際比較)

「商住近接」も共働きをラクに

通勤時短の次に考えたいのは、買い物の時短です。会社帰りに立ち寄れるスーパーがあるか否かをチェックする方は多いと思いますが、子育て期を考えると、できれば、駅の近くではなく、自宅の近くにスーパーがほしいところ。共働きしながらの子育て期間はとにかく日々時間との戦いです。保育園お迎え前にスーパーに立ち寄る余裕があるかどうかと考えると、なかなか難しいと思います。子どもと一緒に一旦自宅に戻った後、歩いて、または自転車で5分圏くらいの場所にスーパーがあると、毎日の買い物が随分ラクになるはずです。

また、最近は、インターネットで注文した食材を、留守時も受け取れる専用の宅配ロッカーを設けている物件も供給されています。限られた時間の中で、ふたりの時間、家族の時間をよりゆとりを持って楽しむために、通勤と買い物、このふたつの時間の効率化は図りたいものです。

スーパーについては、営業時間もチェック。仕事で帰宅が遅くなっても買い物できるスーパーが会社からの帰途、または、自宅の近くにあれば、より理想的です

近年は「育住近接」もキーワードに

近年、共働き子育て世帯に注目されている住まい選びのキーワードは、「育住近接」です。駅からの距離が近くても、駅と反対方向の保育園に立ち寄る必要があるとしたら、送り迎えを含めた通勤時間が増えてしまう。それならば、駅から少し遠くても、保育園に近い方がいいという考え方です。このニーズを受けて、保育園を併設する大規模マンションも増えています。

学童保育についても、すべての生徒が学校の敷地内で夕方まで過ごせる子育てサポート体制を実施している行政区もあります。生涯住むマンションを購入することを考えると、子どもを保育園や学童保育に通わせる時期は短期間ですが、共働きの子育て期間で最も大変な時期であることも事実。まだ、子どものいないふたりにとって、保育園や学童保育の事情まで調べて物件を選ぶことはイメージしにくいかもしれませんが、子どもができても働き続けることを考えるのであれば、「働きながら子育てしやすいか否か」も検討項目に入れておいてください。

行政による待機児童対策は前身しつつあると思います。しかし、まだ「復職したいのに、保育園がみつからない」という状況があるのも事実。出産後も仕事を続けるとしたら、保育園の状況や行政による保育サポートサービスも調べておきたいところです

井上真樹の連載「後悔しない住まい選び」の記事一覧はこちら

※1:内閣府男女共同参画局「男女共同参画白書 令和元年版」 I-3-4図 「共働き等世帯数の推移」より。「男性雇用者と無業の妻から成る世帯」とは、夫が非農林業雇用者で,妻が非 就業者(非労働力人口及び失業者)の世帯。「雇用者の共働き世帯」とは,夫婦共に非農林業雇用者(非正規の職員・従業員を含む)の世帯。
※2:内閣府男女共同参画局「男女共同参画白書 令和元年版」 I-3-8図「子供の出生年別第1子出産前後の妻の就業経歴(平成22年~26年)

(最終更新日:2019.12.31)

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