「時代はモノ消費からコト消費へ」という言葉をよく耳にするようになりました。それだけでなく、さまざまな業界においても商品やサービスの購入で得られる体験に価値を見出す消費傾向が、見受けられるようになってきました。この、新しい時代の流れのなかで、新たなサービスが普及しつつあるのです。

物を買わない時代にマッチした「月額制」というビジネスモデル

物を所有せず定額制で利用する「サブスクリプションサービス」がここ数年、ビジネスモデルのひとつとして様々な業界に広まっています。広まるきっかけとなったのは、米国のAdobe社が従来の売り切り型からサブスクリプション型に移行し成功をおさめたことだそう。以降はデジタルはもちろん、アナログなビジネスにおいても、サブスクリプションの形をとるサービスが続々と登場してきました。

近年、日本のライフスタイルは所有から利用と変化しつつあります。上がらない賃金や非正規雇用者の増加といった社会的な要因で、高価なものを所有する意欲がある人が減っていると考えられる一方、物を持たずに暮らす“シンプルライフ”というスタイルに憧れを抱き、実践する人が増えていることも理由のひとつだと考えられます。

そんな中で注目されているのが、家具のサブスクリプションサービスです。

必要な家具を定額で利用可。期間も自由に設定できるので転勤や単身赴任での活用も

家具は持ち物の中でも大きく、そして高価な部類に入るもの。住まいやライフスタイルの変化によって買い替えたり、処分したりと、費用や手間がかかるため、自由に暮らしたいと思う現代人にとっては重荷にもなりかねません。家具のサブスクリプションは、必要な期間、気に入った家具を定額で利用できます。気分や住む場所が変わったら返却するだけという気軽さも、家具を購入していた時にはなかった利点といえるでしょう。

家具のサブスクリプションは、レンタルと比較されることがあります。各会社によってサービスに多少の違いはありますが、一般的にレンタルの場合は、半年もしくは1年といった最低利用期間が設けられています。一方、サブスクリプションでは利用期間を柔軟に設定でき、気に入った家具は契約期間終了後に買い取れるといった違いがあります。また、サブスクリプションサービスを行っている会社では、高品質なブランド家具やオリジナル家具などを取り扱っていることも多く、オシャレな部屋を目指す人にもおすすめです。

家具のサブスクリプションサービス「subsclife」を例にあげると、家具導入時にかかるコストは、初月の月額利用料金(500円~)と送料のみ。利用期間は3ヵ月~24ヵ月の間で自由に設定できるので、進学や転勤、単身赴任など短期間の利用にも対応しています。オリジナルのデザイン家具を取り扱っていることも、従来のレンタル家具との差別化に繋がっています。

一般から商業まで、広がるサブスクリプション家具の導入

2019年4月、株式会社クラスとITベンチャーの株式会社TRASTAが、サブスプリクションの家具を取り入れたホテル「住亭 SHIJO KARASUMA」をオープンしました。
また、2019年8月には「subsclife」を運営する株式会社subsclifeと日鉄興和不動産株式会社が業務提携し、サブスクリプションの家具を購入者特典として付けた分譲マンションを発表しています。

日鉄興和不動産のマンション購入者には特典として、通常一般向けには販売されないデザイン性の高いインテリアの利用や、月額料金を一般利用と比較して3%の割引が適用されます/日鉄興和不動産株式会社プレスリリースより

この特典を利用すると「subsclife」に掲載されている商品の月額料が3%OFFになるそう。また、需要が高い「ソファ・テーブル・椅子」の“3大サブスク家具セット”を全10種用意しており、税込月額5,630円から提案しています。入居前に家具の設置が完了できるので、即座に新生活をスタートできる新しい試みです。

サブスクリプションの家具が普及すれば、新居にかかる初期費用は大幅に軽減されるだけでなく、新品でデザイン性の高い家具を利用することができます。また、一般家庭だけでなくホテルやマンション、オフィスなど、さまざまな場所で活用できるサービスなので、今後はより広い業界にサブスクリプション家具が浸透していくのではないでしょうか。

参考:日鉄興和不動産株式会社プレスリリース

 

この記事が気に入ったらシェア

オススメコンテンツ
おすすめ記事