大事なのは「ブランドにとらわれない」、料理家愛用のキッチンツール

次々と発売される便利なキッチンツール。バリエーションが豊富で、高価なモノからリーズナブルなものまで価格もさまざまです。それだけに何を基準に選べばいいのか迷うこともあるでしょう。そんなとき参考にしたいのが料理のプロはどんなものを使っているのかということ。“プロ御用達”の使いやすいキッチンツールを揃えておけば、毎日の料理の手際もぐんとよくなり、快適になることでしょう。プロの料理家として長年教室を主宰する傍ら、企業のレシピ開発など多方面で活躍する料理研究家・白川達子先生に、長年愛用しているキッチンツールを紹介していいただくとともに、失敗しない道具選びのポイントについても教えてもらいました。

「料理を作るとき、切れ味の悪い包丁ほどストレスになることはない」もう20年以上愛用のシャープナー

京セラの「ロールシャープナー」は白川先生がもう20年以上は使っているお気に入りの研ぎ器です。「包丁の切れ味が悪いとイライラするばかりか料理の仕上がりにも大きく影響します」と白川先生。「砥石は使い方が難しいけれど、これなら簡単。瞬時に買ったばかりのような切れ味がよみがえります。金属製の両刃包丁に使え、料理の途中でも切れ味が悪いなと感じたらさっと使えます。加えて気に入っているのはコンパクトなところ。かさばらないのでキッチンの引き出しに収納しておけます」。価格も2000円前後と手ごろなのも嬉しいですね。量販店の家庭用品売り場等で手に入るほか、ネットショップでも取り扱われています。

砥石のように技術は必要なくスライドさせるだけでOK

時短調理に欠かせないフードプロセッサは手入れのしやすさで選ぶ

フードプロセッサも多くのメーカーから販売されていますが、白川先生が35年間も愛用しているのが「山本電気」のフードプロセッサ。レッスンでもよく使っているので一般家庭と比べるとかなりの使用頻度です。「出番が多いので35年間で4回ほど買い換えています」と白川先生。「モーターの会社なのでとにかく丈夫。他のメーカーの物も何台も試しましたがやっぱりこれに勝るものはないわね」。製品に使われている素材にもこだわりがあるそうで「食品を入れる部分ですが、一般的な商品はプラスチックかガラスのものが多いけれど、これはステンレス。プラスチックは軽い反面、細かい傷がつきやすいのが困りもの。ガラスの場合、傷はつかないけれど重くて洗うのが毎回大変なんです。ステンレスなら傷はつきにくく軽いし、匂いも気になりません」というのがお気に入りの理由だそう。大根おろしやタマネギのみじん切りはもちろん、肉をミンチにしたり、パン生地をこねたりと一台で何役もこなしてくれる頼りがいのある相棒だそう。「赤ちゃんのいるご家庭では、離乳食作りにも仕えて便利ですよ」と白川先生。

スイッチ1つだけのシンプルさ。パーツも少ないので洗うのも簡単
硬いニンジンも十数秒で細かく

スライサーは使い勝手を重視。ドイツ製ならではの質実剛健なアイテム

「富士商」の「ドイツ製スライサーTNS3000」は酢の物用の薄いスライスから野菜スティックのような太千切りまで32種類ものカットが1台でできるスライサー。スライスの厚さを8段階、幅を4段階に調節できるので様々な種類のカットが自在にできます。「キャベツからニンジン、ゴボウなどもこれだけでOKですし、パーツをあれこれ付け替えなくて良いのも便利。洗うのも簡単です。ボウルの上にひっかけて置くことができるので安定感もあります。手を切るのを防ぐフードホルダーが絞り器を兼ねているのも機能性重視のドイツ製らしいこだわりですね」と白川さん。

2つのダイヤルを調節し太さと幅を変えられます

キッチンツール選びで大事にしているのは「ブランドにとらわれないこと」

「キッチンツールはついついおしゃれなデザインやブランド名などで選んでしまいがちですが、毎日使うものだからこそ“使い勝手の良さ”にこだわって選ぶことが大事です」と白川先生。選び方について「ブランドにはブランドの良さがありますが、いくらデザインが素敵でも使いにくいのであれば本末転倒。キッチンは料理を作るいわば作業場です。何に使うのか、そのためにはどんな機能が必要なのかをシンプルに考えれば失敗しません」と教えてくれました。そして大きさもポイントです。「キッチンには食器やカトラリー、調味料、食品のストックなど多くのアイテムを収納しなくてはならないので、できるだけ省スペースでコンパクトであることも重要」なのだそう。また家族構成や用途によって選ぶことも大切だといいます。「例えば家族の中で自分しかスムージーを飲まないのに、外国製の大きなミキサーは場所をとるだけですし、毎回洗うのも面倒です。ついついおっくうになってしまい、結局使わなくなってしまう、ということにもなりかねません。1人用ならコンパクトなタイプで十分です」。また少し値段が高くても良い物は長く使え、万が一故障した際でも、部品交換や修理をしながら使えるので、結局はお得になることもあるそうです。

まとめ

毎日使うキッチンツール選びで大切なのは使いやすさと機能性。良い道具に出合えたら、効率もアップし、時短になるばかりか、料理のレパートリーも増えそうです。料理の専門家ならではのキッチンツール選びを参考に、お気に入りを探してみてくださいね。

<商品問い合わせ先>
●京セラ
お客様相談室ご質問窓口
https://contact.kyocera.co.jp/inquiry/ja/others/input.html
お客様相談室TEL:0120-984-009(9:00~17:00 ※土日祝及び会社休日を除く)

●山本電気株式会社
http://www.ydk.jp/
カスタマーサポートTEL:0248-73-0835(8:00~17:00 ※土日祝を除く)

●富士商 ドイツ製スライサーTNS3000
http://www.fujisho.jp/chirashi/TNS3000.jpg
商品部TEL:0120-244-039

<取材協力>
白川達子(しらかわたつこ)
料理研究家。クッキングサロンAND104主宰。
高松と神戸で料理教室を開講して39年。「簡単に作れてなおかつ身体に優しいもの」をコンセプトに1000以上のオリジナルメニューを開発。料理教室と共にカフェ、レンタルキッチンも運営。新聞などの掲載も多数。

(最終更新日:2019.11.19)
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