食料品だけじゃない⁉ 「プライベートブランド」がお得なワケ

一部のカップ麺・ポテトチップス・ペットボトル飲料水・家庭用小麦粉など、2019年もさまざまな食品や日用品が値上げされました。10月から開始された消費税率引き上げと相まって、「ますます家計への負担が大きくなった…」とお悩みの方も多いはず。

では、少しでもお得に買い物をするためにはどうすればよいのでしょうか。ナショナルブランドよりも安い価格で販売されている「プライベートブランド」を上手に取り入れる“賢い買い物術”について、詳しく解説していきます。

プライベートブランドがお得なワケ

セブン&アイ・ホールディングスの「セブンプレミアム」やイオングループで販売されている「トップバリュ」など、小売店や卸売店が独自ブランドとして企画や販売を行っているプライベートブランド。全国各地のさまざまな店舗で購入できるナショナルブランドと異なり、特定の店舗や提携先でしか販売されていないことが特徴です。

プライベートブランドは自社で企画から製造までを一元化もしくは製造元との直接取引が可能なので、販売にかかる人件費・配送費・中間業者へのマージンなどを最小限に抑えられます。プライベートブランド商品がナショナルブランド商品よりも低価格で販売できる理由は複数工程でのコストカットが影響しているのです。

家計が助かる、プライベートブランドの賢い選び方

さまざまな商品があるプライベートブランド

コスト削減によって低価格販売を実現しているプライベートブランド商品ですが、よりお得さを享受するためには商品を選ぶ際にチェックしておきたいポイントがいくつかあります。家計が助かるプライベートブランドの選び方をしっかり確認していきましょう。

・プライベートブランド購入時のチェックポイント

ポイント1.原材料や内容量の確認

実は、「ナショナルブランドよりも安い」という理由だけでプライベートブランドを選ぶのはNG。高品質で低価格な商品が多いプライベートブランドですが、ナショナルブランドの類似商品とは内容量や原材料に多少の違いがある場合も多いのです。

プライベートブランド商品を購入する際は、ナショナルブランドの商品を選ぶときと同様に他社商品と比較したうえで購入するようにしてくださいね。

ポイント2.他店で販売されているナショナルブランドの価格も確認

プライベートブランドを取り扱っている店舗では、どうしてもナショナルブランド商品の取り扱いが縮小してしまいがち。なかには、特定の商品ジャンルにおいてプライベートブランドしか取り扱っていない店舗もあります。

自社商品の展開が多い店舗でプライベートブランド商品を購入する場合は、他店で販売されているナショナルブランド商品が割引販売されていないかを要確認。「実質価格」でお得であるかどうかも考慮しましょう。

ポイント3.特売日にはナショナルブランドの方がお得なことも!

販売時点で低価格に設定されているプライベートブランド商品は、割引や特売商品になる可能性が低い傾向にあります。特売日には割引されたナショナルブランド商品のほうがお得な場合もあるので、購入時には類似商品で割引されているものがないかも確認するように心がけましょう。

コスメや洗剤も! コンビニのプライベートブランド商品

「ローソンセレクト」「セブンプレミアム」「ファミリーマートコレクション」など、大手コンビニチェーン店も近年プライベートブランドの商品開発を強化し、他社との差別化をはかっています。

では、コンビニで販売されているプライベートブランドはどのような商品を購入すればよいのでしょうか。おすすめのジャンルやお得な商品をご紹介します。

・コンビニのプライベートブランド商品

おすすめ1.基礎化粧品やヘアケア商品

「コンビニでコスメまで?」と驚かれる方も多いですが、近年コンビニ業界のプライベートブランドで著しい発展を遂げているのがコスメジャンルです。

これまでは高価なデパートコスメと安価なドラッグストアコスメが主流でしたが、プチプラコスメの新たな販売元としてコンビニも参入しています。

SNSでも話題となっているセブン‐イレブンのプライベートコスメブランド「Para Do」は、コンビニならではのコンパクトなサイズ感と低価格が魅力。

ミニネイルは330円(消費税込)と、ドラッグストアで販売されている商品よりも購入しやすい価格帯で販売されています

おすすめ2.個包装の調理おかず

お弁当のおかずから家族用の夕飯まで、幅広く活用できるコンビニの個包装おかずは汎用性の高さが魅力。スーパーのお惣菜より安い商品も多く、なにより何時でも購入できる便利さがうれしいポイントです。「セブンプレミアム ゴールド」のような品質にこだわった商品の開発も進められており、今後ますます注目を集めるプライベートブランドジャンルのひとつです。

おすすめ3.食器用洗剤や衣料用洗剤

実は、コンビニのプライベートブランドは日用品のラインナップも豊富。なかでも、食器用洗剤や衣料用洗剤はコストパフォーマンス抜群のおすすめ商品です。

実際に都内のファミリーマートで食器用洗剤をチェックしたところ、同容量mlのナショナルブランド商品が「165円(消費税込)」、プライベートブランド商品が「118円(消費税込)」で販売されており、結果として47円も安く購入できました

現在使用している商品の品質や価格と比較したうえで、プライベートブランド商品への切り替えを検討してみてくださいね。

食費の節約効果あり! スーパーやドラッグストアのプライベートブランド商品

食料品から衣料品まで、幅広い商品が揃っているスーパーやドラッグストアもプライベートブランド戦国時代に突入。さまざまなブランドが「低価格+α」を加えたラインナップを展開しています。

【スーパー、ドラッグストアのプライベートブランド商品】

おすすめ1.トイレットペーパーやティッシュペーパー

毎日使用するトイレットペーパーやティッシュペーパーなどの日用品は、プライベートブランドへの切り替えを検討したいジャンルのひとつです。ユーザーの声が反映されやすいプライベートブランドからは、需要に基づいた「箱なしティッシュ」や「コンパクトサイズティッシュ」なども数多く開発されています。低価格かつ便利なプライベートブランド商品を利用して、お得で快適な暮らしを実現しましょう。

おすすめ2.カット野菜、カットフルーツ

「少しでも食費を節約したい!」と考えている方に最適なのが、プライベートブランドから発売されているカット野菜やカットフルーツ。収穫が少ない時期にも価格の高騰を受けにくく、安定した価格で購入できるのが魅力です
また、すでに冷凍&カットされているものを使いたい量だけ使えるので、食材を余らせたり腐らせたりする心配もありません。食材ロス減少にもつながり、食費節約効果も抜群ですよ

おすすめ3.みりんや料理酒などの調味料

原材料や品質にこだわっている商品であれば、調味料もプライベートブランドに切り替えてOKです。ただし、調味料に関しては価格を抑えるために内容量がやや少なめの場合もあるので要注意。販売価格ではなく、「1g当たりの値段」を計算したうえでナショナルブランドと比較するようにしましょう。

【ナショナルブランドとプライベートブランドの比較例】
都内のイオンで購入した場合(※筆者調べ。価格は購入するタイミングや店舗によって異なります)

ナショナルブランドの本みりん(1L)  371円(消費税込)
トップバリュ「照りと甘みを与える本みりん(1L)  293円(消費税込)
→同じ容量でも78円の価格差があります。

高い品質と低価格を追求したプライベートブランドは、家計管理の大きな味方。最近では食料品だけでなくコスメや日用品なども展開しているので、より幅広いシーンで活用できますよ。

ご紹介したように、ナショナルブランドからプライベートブランドに切り替えると数十円~数百円程度の節約効果がみられる商品も多くあります。日々の暮らしのなかにプライベートブランドを上手に取り入れて、“賢い買い物術”をマスターしていきましょう。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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