デキるビジネスパーソンの実態は? キャッシュレス時代のお財布事情

2019年10月の消費増税に伴い、来年6月まで実施されている「キャッシュレスポイント還元」。クレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済を選択した場合に一部加盟店で最大5%の還元を受けられるので、増税による家計への負担軽減効果も期待されています。

キャッシュレス決済への需要が日々高まるなかで大きな変化が生じているのが世の中のお財布事情です。そこで「キャッシュレス時代のお財布事情」を紹介。貯めグセをつけるための秘訣から、できるビジネスパーソンの財布活用術までチェックしていきましょう。

キャッシュレス時代の変化

キャッシュレス化によって財布の“ミニマル化”が可能に

現金払いが強く根付いていた日本。現在ではクレジットカードをはじめ、さまざまなキャッシュレス決済サービスが少しずつ浸透しています。金融庁の調査では、3メガバンクに開設されている個人給与受け取り口座のうち、約55%が現金以外の取引(口座振替や振込含む)によって出金されているのです。

(金融審議会「金融制度スタディ・グループ」平成30年事務年度第3回 金融庁資料より抜粋)

各家庭における現金保有額が減少する中、進んでいるのが財布の“ミニマル化”です。これまで人気の高かった長財布から、スーツやズボンのポケットに入りやすい小さなミニ財布にブームが移行しつつあります。

【ミニ財布の種類】
一口に「ミニ財布」といっても、かたちや特徴はさまざま。男性にも人気の高い4タイプをチェックしていきましょう。

3つ折りタイプ:紙幣を3つに折りたたむことで、適度なコンパクトさと十分な収納力をキープ。キャッシュレスと現金払いを併用している方に最適なバランスです。ただし、厚みが出やすいのでポケットに入れる場合には少しかさばるのが気になるポイント。

2つ折りタイプ:3つ折りタイプよりも薄く、コンパクトで携帯性も抜群。長財布から移行したばかりの「ミニ財布ビギナー」にもおすすめです。

カードケース型:クレジットカード払いがメインの方におすすめ。ポケットにも入れやすく、会計時にもサッと取り出せるのが魅力です。デメリットは硬貨や複数枚の紙幣を収納できないこと。現金は“もしものとき”に備えた緊急用の分しか入れられないので注意しましょう。

L字コインファスナー
:ファスナー付きのコインタイプは硬貨の出し入れがスムーズで、中に入れているカードや紙幣を把握しやすい形状です。紙幣を折りたたむ手間がかかるのが難点。

デキるビジネスパーソンは実践中? 財布の活用術

お金を貯めている人に共通しているのが、財布を“自分のもの”にしていること。工夫を凝らして、お金を貯めるための賢い財布作りをしています。では、できるビジネスパーソンはどのようにお金を管理しているのでしょうか。お財布事情や活用術、現在使用しているキャッシュレス決済サービスについて詳しく伺っていきましょう。

・お財布活用術1.金融機関勤務 Oさん(20代)

Oさんの財布

金融機関に勤務し、株や投資信託部門の営業を担当しているOさんはマネークリップが付いた2つ折りタイプを愛用中です。持ち歩いている現金は「5,000円~9,000円」と少なめで、決済には電子マネーの「QUICPay」を多く利用しているとのこと。現金はあまり使用せず、給与から貯蓄分を除いた金額の8割ほどをキャッシュレス決済に充てています。

【お金を貯めるための財布活用術は?】

“効率的な支払い”が貯蓄に繋がっているそう

お金を貯める秘訣はムダをそぎ落とすこと。ミニ財布を使って硬貨の取り出しやカードを選ぶ時間を省略すると、男性に多い“どんぶり勘定”も回避しやすいです。また、決済方法を「楽天カード」と「QUICPay」に集約することで、効率良くポイントを貯めるように心がけています。

キャッシュレス決済のボリュームを増やすことで「使いすぎてしまうのでは?」と心配される方も多いかと思いますが、スマホやパソコンから自分の支出を可視化できるので管理しやすさは格段にアップしますよ。

・お財布活用術2.弁護士 Nさん(30代)

Nさんの財布

弁護士として働くNさんは、ファスナー付きのコインケースを愛用中です。急な来客や依頼人との打ち合わせ時にもサッと対応できるように、ポケットに入れてもかさばらないコンパクトなサイズを選んだとのこと。日々の決済を2枚のクレジットカードに絞り、特典やポイントなどをしっかり享受しています。

【お金を貯めるための財布活用術は?】

食事・旅行・公共料金の支払い・買い物など、少額であっても決済にはクレジットカードを使用しています。コインケース型の財布はマチが広いので領収書やレシートを収納しやすく、カードが落ちてしまう心配もありません。まさに、ビジネスパーソン向けの優秀なミニ財布です。

財布の中身もすっきりとまとめられています

お金を貯める秘訣は、1日の終わりに財布と向き合う時間を作ること。ミニ財布には大量の領収書やレシートは入らないので、毎晩入っているものを取り出して整理するようにしています。購入したものや使った金額を把握でき、家族会議でもスムーズにお金について話し合うことが可能に。ミニ財布は「理由は分からないけど、なぜか毎月赤字だな…」と悩んでいる方にもおすすめですよ。

お金が貯まるマネーテクニック

ご紹介したように、お金を貯めている人に共通しているのは「自分なりの財布活用術」を身に付けていること。では、キャッシュレス時代を上手に生き抜くためにはどのようなマネーテクを身に付ければよいのでしょうか。

最後に、お金を上手に貯めるためのマネーテクをご紹介します。お金に“強く”なりたい方はぜひ参考にしてくださいね。

1.クレジットカードは1~2枚のみにして、月の支出を一元化

「ネットショッピングは○○カード」「コンビニは××カード」といったように、用途に合わせてクレジットカードを使い分けている方も多いのではないでしょうか。たしかに、シーンや店舗によってお得なクレジットカードは異なりますが、むやみにカードを増やしてしまうのは考えもの。支払い日や引き落とし口座が分散されてしまい、毎月の支出額を把握しにくくなってしまいます。

ベストは主力のカードを2枚以内に絞ること。ご自身のライフスタイルに合わせながら生活圏内で使いやすいカードを選びましょう。

2.固定費とプライベートの財布を分けて、支出の流れを把握

お金の管理が苦手な方は、使い道ごとにクレジットカードや銀行口座を区別するのも一案です。あらかじめ金額を決めておき「A銀行には固定費、B銀行にはプライベートの分、余剰資金は財布や電子マネーに入金」と、それぞれに振り分けていくだけで家計管理が簡単になりますよ。

3.持ち歩く現金額を減らして、使途不明金をゼロに

支出を抑えるためには、使途不明金を減らすことが重要です。アプリで簡単に使った金額を確認できるキャッシュレス決済とは異なり、現金での支払いはレシートの保管や確認の手間がかかってしまいます。ムダな出費を減らしたい方は、現金の持ち歩き額を減らして支出を明瞭にすることから始めてみてくださいね。

キャッシュレス決済サービスが多様化する今だからこそ、自分に合った決済方法やお財布を選んで快適なペイメントスタイルを確立したいもの。本記事でご紹介したマネーテクやお財布活用術を取り入れながら、お金との向き合い方を見直してみてくださいね。

 

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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