マンション常駐の家事代行サービス「MAUCHI」、2020年までに1,000棟導入へ

家事代行サービスのベアーズは2019年8月22日、大型マンションに常駐スタッフを置き、家事代行などを提供するサービス「MAUCHI(マウチ)」を本格的に始めると発表しました。このシステムは、アプリを使っての依頼が可能。利用することで精神的な豊かさを実現させることができるそうです。実際どのようなものなのでしょうか。

女性の心をくすぐるサービスが満載

「MAUCHI(マウチ)」では、スマートフォンアプリを通じて家事代行を依頼することが可能です(画像:ベアーズプレスリリースより)

10分500円から風呂の排水溝掃除や洗濯物たたみなどを常駐スタッフに気軽に依頼できるだけでなく、洗濯代行や家具レンタル業者などと提携し、家事代行以外のサービスも提供しています。たとえば、こんなことができます。

1.シャワーヘッドが壊れてしまった! 交換したいけど型番がわからない
アプリからマンション専用の備品の購入が可能です。

2.コストコの商品を購入したい
コストコの会員にならなくても、アプリを通じて買い物をすることができます。配達時間は1時間単位で選択することができます。

3.ちょっとした家事も依頼できる
風呂掃除、洗濯物たたみ、ゴミ捨てなどのちょっと誰かに手伝ってもらえると助かること。そんなことも「MAUCHI」では依頼を受けています。10分間程度の手伝いならワンコイン(500円)で依頼可能です。

4.おもちゃや家電のレンタルなどもできる
外部サービスと連携しています。現在は、おもちゃや家電の月単位のレンタルやフリーマーケット出品代行、洗濯の代行なども可能です(今後サービス内容は変更になる可能性があります)。

「MAUCHI」誕生の背景

家事代行・家事支援サービスの市場規模は急速に拡大しています

「女性の社会進出」を背景に家庭の家事負担を減らす家事代行・家事支援サービスの市場規模は急速に拡大しています。

経済産業省による「平成26年度・女性の活躍推進のための家事支援サービスに関する調査報告書」によると、
・家事支援サービスの現在の利用率は約1%
・過去に利用したことがある人も含めた既存利用者の割合(利用経験率)は約3%
・既存利用者の約44%が共働きで世帯年収700万円以上
となっています。また、既存利用者の約90%が利用した家事支援サービスに対して満足しており、約93%が継続して家事支援サービスを利用したいと考えています。

家事支援サービスを利用して得られたメリットとしては、「自分の時間や仕事の時間が取れる」「肉体的・心理的負担が軽減すること」「生活全般に対する満足度が高まったこと」が挙げられています。

日本人の平均寿命が男性81.25歳、女性87.32歳(厚生労働省平成30年簡易生命表)と伸び続け、人生100年時代が到来している今(厚生労働省「人生100年時代構想会議中間報告」)、高齢化社会において人生をいかに心身ともに豊かに生きるかが重視されています。「物的豊かさ」から「精神的豊かさ」が重視されるようになったために、家事代行サービスが受け入れられていると考えられます。

今後の展望は

ベアーズでは家事代行サービスを「日本の暮らしの新しいインフラ」と位置づけ、1999年より家事代行サービス産業の確立に邁進してきました。先に述べたような社会的背景を受け、2019年5月から首都圏のマンション6棟で試験的に「MAUCHI」を導入しました。これが好評だったため、同年8月からの本格導入を決め、現在、洗濯代行のアピッシュ(東京・渋谷)や家電レンタルのレンティオ(東京・品川)などのサービス会社と提携。今後約50社と新規提携の相談を進めています。 また、マンションだけでなく近隣エリアの戸建住宅へのサービス展開も目指しているそうです。同社は、2022年までに「MAUCHI」の1,000棟導入を目指し、2022年9月期の売上高を18年9月期の約2倍となる100億円まで引き上げようと考えています。

出典
プレスリリース「家事代行サービスのベアーズが、“暮らしインフラ「MAUCHI(マウチ)」”を本格展開
「MAUCHI公式サイト:https://mauchi-apps.jp/

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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