【消費増税】年収1,000万円の3割が「車」と回答。駆け込み消費意向調査

2019年10月1日から消費税率が原則10%へ引き上げられます。増税前には、日用品の買いだめや、高額商品の購入といった「駆け込み消費」が話題となりますが、年収によって駆け込み消費を行う人の数や、購入する物に違いがあるのでしょうか。

年収1,000万円以上というハイクラス求人の転職サービスを展開するパーソルキャリア株式会社は、日本の年収400~500万円未満の給与所得者(以下、平均年収層)と年収1,000万円〜1,100万円の給与所得者(以下1,000万円プレイヤー)に分けて、「増税前の駆け込み消費の予定調査」を実施。その内容を比較すると、駆け込み消費を予定している人の割合に大差はないものの、1,000万円プレイヤーは高額商品の購入意向が強いことが分かりました。

年収1,000万円以上の人は給与所得者全体の約6%

2018年9月に国税庁が公表した「平成29年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の給与所得者全体の平均年収は432.2万円(男性531.5万円、女性287.0万円)であることが分かっています。年収別の構成比をみると年収500万円以下の人の割合が70%を占めているのに対し、年収1,000万円以上の人はわずか6%程度となっています。

年収に関係なく駆け込み消費は少ない結果に

パーソルキャリア株式会社が実施した調査では、駆け込み消費の有無について「予定がある」と回答した人の割合が、平均年収層では21.1%、1,000万円プレイヤーでは18.7%となりました。1,000万円プレイヤーの方が少ないものの、平均年収層との大差はなく、いずれも2割前後と駆け込み消費を予定している人は全体的に少ない様子がうかがえます。

グラフ「あなたは増税前に駆け込み消費をする予定はありますか?」(全体N=800、1,000万プレイヤーn=400、平均年収層n=400 それぞれ単回答)
出典:ハイクラス人材向けのプラットフォーム「iX(アイエックス)」HP

平均年収層は「買いだめ」、1,000万円プレイヤーは「高額品購入」の意向が強い

駆け込み消費として購入を予定している物については、平均年収層、1,000万円プレイヤーともに「家電」が1位となりました。しかし、2位以下には違いが見受けられます。平均年収層では2位が「生活用品」40.5%、3位「衣類」36.9%、4位「食料品」33.3%と続いており、生活に必要なものを買いだめておこうとする様子がうかがえました。一方、1,000万円プレイヤーは「車」と「生活用品」がともに29.3%で2位、4位も18.7%の同率で「旅行」と「衣類」という結果になっています。平均年収層よりも生活用品や食料品の割合が低く、「車」が上位にランクインしていることから、買いだめよりも高額商品の購入意向を持つ人が多いと考えられます。

表「駆け込み消費として、何を買う予定ですか」(全体N=159、1,000万プレイヤーn=75、平均年収層n=84 それぞれ複数回答)
出典:ハイクラス人材向けのプラットフォーム「iX(アイエックス)」HP

【調査概要】
■調査期間:2019年8月
■対象:一都三県(東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県)に住む会社勤めのビジネスパーソン男女(役員経営者、フリーランスは除く)計800名
① 30代~50代で年収1,000万円台(1,000万円~1,100万円未満)400名
② 20代~40代で年収400万円台(400万円~500万円未満)400名
■集計方法:分析においてはウエイトバック集計を行い、総務省「就業構造基本調査」2017年全国を性年代別、雇用形態別割合にあわせて補正したうえで分析することで、妥当性を担保。
■調査方法:インターネットによるアンケート回答方式

ニュース参照元:PRTIMES
ニュース提供元:パーソルキャリア

(最終更新日:2019.10.15)
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