「自転車ファースト」なマンション! ホビーハウス探訪第一弾

趣味に合わせた住まいを紹介する連載企画の第一弾は、サイクリスト向けのコンセプトマンション「ルブリカント アラカワ ベース」。ロードバイク乗りには羨ましい限りの、いくつもの設備が整ったワンルームマンションだ。共有スペースを使って、居住者だけでなくより多くのサイクリスト向けのイベントを行うなど、同じ趣味を持つ人たちのコミュニティとしても機能し始めている。

サイクリストのための「自転車ファースト」なマンション

サイクリストが暮らし、集うコミュニティを目指すルブリカント アラカワ ベース

東京都内のサイクリストにとっては定番の荒サイ(通称:荒川サイクリングロード)からほど近い立地。約2分で荒サイにエントリーできるという、自転車乗りにとってはうれしい環境にあります。長谷工不動産によって企画、運営されています。

「ルブリカント」とは「潤滑油」という意味で、自転車のチェーンに使うオイルという意味だけでなく、人と人との関係を円滑にする存在でありたいという願いが込められています。
建物は、とにかく自転車ファーストな造りになっています。
屋内への自転車持ち込み不可のマンションもありますが、ルブリカントはそもそも部屋への持ち込みが前提になっています。

白を基調としたAタイプの部屋。「ミノウラ」のバイクスタンドには自転車を2台まで設置可能。壁にはマグネットを付けられます。壁に掛かっているのは、入居者にプレゼントされるルブリカントオリジナルジャージ。
角部屋のAタイプには外側の壁面にもバイクラックがあり、室内との合計で3台の自転車が収納できます

入り口はオートロックになっていますが、カギ代わりのスマートタグを持っていればハンズフリーで扉が開きます。自転車を押しながらそのまま入れて、とても便利です。
入り口からエレベータまでは、陸上競技場などで使われているゴム状の床材が敷かれていて、ビンディングシューズ(ロードバイク専用のシューズ)を傷めないように、かつ滑りにくくなっています。エレベータも、自転車を立てなくても入る奥行きがあるタイプです。

コンクリート打ちっ放し

趣味と暮らしが見事に融合した造り

間取りはテイストの違う2タイプ。明るいイメージを持つ白基調の室内のAタイプと、落ち着いた雰囲気のコンクリート打ちっ放し&コンセプトカラーのオレンジ色をアクセントにしたBタイプ。
2口コンロがあるキッチン、トイレとは別で乾燥機能付きのバスルームなど、生活に関わる設備にも不足はありません。収納力のある下駄箱やリネン庫などもあり、一人暮らしには十分でしょう。

1Fの共有スペースには、「ミノウラ」の異なるタイプのZwift対応サイクルトレーナーが3台設置。居住者は24時間利用できます

窓は二重サッシになっていて、大通りに面しているにもかかわらず、静かな環境が保たれています。
各部屋には「ミノウラ」の特注のバイクスタンドが設置されています。「愛車を見ながら酒を飲む」という人もいるくらい(笑)、サイクリストにとっては常に自転車とともに生活を送れることが幸せであったりします。
スタンド側の壁は傷がつきにくいホーロー素材を使っていて、気を使わずに自転車の取り回しができる仕様になっているのもありがたい配慮です。壁には磁石が付くので、壁に穴を開けることなくフックなどを取り付けられ、ジャージやヘルメットの収納場所にも困りません。

「パークツール」の工具が揃ったメンテナンススペース。メンテナンス台もあって、効率よく整備できます。自分で購入するのが難しいエアコンプレッサーなどもあります
共有スペース2Fのコミュニティラウンジ。世界のロードレースを観戦しながら、居住者同士の親交を深めることもできます

サイクリストが望むベストな環境が整う

共有スペースの1Fには「Zwift」(オンラインで世界中の人とつながれるトレーニングアプリ)対応のサイクルトレーナーが3台あり、24時間天候に関係なくトレーニングが可能。

また、「パークツール」の工具がひと揃いあるメンテナンススペースも備えています。
自分では持っていない工具も使い放題なので、整備ができる人にとってもカスタム好きな人にとっても、まさに理想郷といえるでしょう。

一方で、「サイクルショップ吉田・よしだルーム」(木場店)が専属サイクルコンシェルジュとして連携してくれているので、初心者でも安心。サイクリストにとって、これ以上はないくらいの環境が整っています。
建物の裏手には洗車スペースもあり、マンション暮らしで悩みのタネの洗車問題にも無縁です。

これほどまでにサイクリストのためを思った物件にできたのには、自転車雑誌『BiCYCLE CLUB』が監修として参加していたり、自転車周辺機器メーカー「ミノウラ」が協力していたりという面が大きいでしょう。
2Fにはソファと65インチの大型ディスプレイが備えられていて、居住者同士がロードレースの映像を見て愉しんだり、ライド終わりに仲間同士でゆったりとくつろいだりできます。

まとめ

居住者にとって魅力的な設備が整いますが、共有スペースはさらなるコミュニティとしての機能を発揮しています。
自転車情報サイト「FRAME」のオフ会が開催されたり、ケミカルメーカー「WAKO'S」が自転車のメンテナンス講座を開いたり、自転車メーカーの試乗会なども行われています。
「ホテルはその街の公共の場」といわれますが、ある意味、ルブリカントも自転車乗りにとっての「公共の場」になる可能性を秘めています。同じ趣味を持つ「同志」がつながれる場として、発展していってほしいと思います。
取材日は江東区の花火大会当日で、居住者と仲間が屋上で観賞するとのことでした。こうした楽しみがあるのも、また魅力かもしれません。

【物件情報】
名称:ルブリカント アラカワ ベース
所在地:東京都江東区東砂7-11-16
交通:東京メトロ東西線南砂町駅徒歩13分
総戸数:38戸
構造・規模:鉄筋コンクリート造地上11階
問い合わせ先:長谷工不動産 コンセプト企画部

(最終更新日:2019.10.05)
※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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