【子育て世代も注目】家事がグッと楽になるキッチン・浴室のオプションとは?

新築やリフォームではリビング・ダイニングなど滞在時間の長い部屋の「明るい、暖かい、涼しい、風通しが良い」といったところに注目が集まりがちです。しかし、仕事と子育てを両立させている何かと忙しい世帯にとっては、家事の負担をいかに軽減できるかも重要なポイント。そこで今回は、キッチン、浴室、洗面化粧台などいわゆる「水まわり」と呼ばれている場所の機能に注目。数ある機能やオプションの中から何を選べばよいのかを新築からリフォームまで幅広く手掛ける「マドリエ高松 さぬきトーヨー住器」の専務取締役・寒川博之さんに教えてもらいました。

キッチンは取り出しやすさとハンズフリーがキーワード

収納は1アクションで取り出せる工夫があると便利

子育て中に限らず多くの人が、1日のうちで長い時間を過ごすのがキッチンです。サイズやデザインはもちろんですが、“収納”にも注目したいところ。特に最近は、“収納量”だけにとらわれるのではなく実際に使って便利な“取り出しやすい収納”にこだわって選ぶ人が増えています。たとえば引き出し収納も、1つの引き出しが2段に分かれている立体構造のタイプなら、引き出し内のデッドスペースがなく、“重ね置き”が減らせるので、見渡しやすく取り出しやすいでしょう。よく使うものは上段に収納すると必要な時に最小限の動きで取り出すことができます。

これなら「扉を開ける」「しゃがむ」「重ねてあるものを持ち上げて下から取り出す」という3アクションが1アクションで済むため非常に便利です。またお子さんが小さいうちはチャイルドロックがあると安心です。市販のものを取り付けてもよいのですが、あらかじめ装備されているものなら見た目もスッキリしますね。

引き出しの中が2段に分かれ、取り出しやすい収納に(リクシル「らくパッと収納」)
チャイルドロックがあれば小さな子どもがいる家庭も安心

掃除しやすい排水溝で清潔に

汚れが溜まりやすいシンクの排水口ですが、スポンジやブラシでの手入れも毎日となると負担が大きくなります。普段通りに使うだけで渦潮状の水流が発生し、排水溝の汚れを洗浄してくれる排水口を選べば掃除の手間がグッと楽になり、片付けにかかる時間も短縮できます。

シンクの排水は渦をまきながら汚れと一緒に流れていくのでお掃除が格段に楽(リクシル「くるりん排水口」)

口コミで便利さが広まったハンズフリー水栓

料理の途中などで汚れた手を洗うため、水栓金具に触るとその周辺まで汚れてしまいますが、ホテルや駅などの洗面所に採用されているようなハンズフリーの水栓ならそれほど気になりません。吐水口に内蔵されたセンサーが物や手の位置と動きを自動感知し、吐水・止水も自動で行ってくれます。水栓金具まわりが汚れにくいことに加え、自動で水の出し止めが行えるので自然と節水につながります。ハンズフリーという機能は、実際に使っている人からの便利だという口コミや、ママ友の家に遊びに行った時に実際に見て便利そうだったからという理由で選ぶ人が多く、一度使うとその便利さがより実感できます。また万が一のセンサーの不具合や停電などの際は手動で水を出すこともできるので安心です。

手やお皿をかざすだけで水が出る機能は使ってみるとより便利さを実感(リクシル「ハンズフリー水栓」)

浴室掃除もラクラク&洗濯物の悩みまで解消

汚れにくく、ゴミ捨ても楽な排水口

1日の疲れを癒しリフレッシュすることができる浴室ですが、壁、床、浴槽、鏡、排水口などの掃除が負担になるという声もあります。例えば、湯垢や石けんかす、髪の毛で汚れがちな排水口は、湯船のお湯を排水するたびに排水トラップ内に渦流を発生させ、汚れを付きにくくする機能があると大変便利です。汚れも付きにくく、溜まった髪の毛ゴミもワンタッチで捨てることができるので簡単です。

排水が渦を巻いて流れる形状になっているためお手入れも楽(リクシル「くるりん排水口」)
浴室排水口の構造

特殊加工の素材で汚れを防止

汚れの原因となる皮脂汚れを落としやすい表面加工が施された床材であれば、使用後に水を流しておくだけできれいな状態を長くキープできます。また、シリカを含んだ水が乾燥して生じる鏡の表面の白い汚れが気になる場合は、水や汚れをはじく特殊コーティングをした鏡がおすすめ。水をはじき、軽く拭き取るだけできれいな状態を保てます。

雨の日でも安心の浴室乾燥機

毎日の着替えや体操着、部活のユニフォームなど、子育て世代は何かと洗濯物が多いもの。特に梅雨などの雨が続く時は、浴室乾燥機があれば便利です。乾燥のほかに換気、暖房、冷風など、さまざまな機能があります。冬は浴室内を暖め、夏は涼しくすることもできるため、入浴時に快適に過ごすことができます。浴室内を乾燥させるだけでなく、浴室内で洗濯物を干せば、衣類がしわになるのを防ぎながら乾かすことができます。雨の日はもちろん、夜間も翌朝必要な衣類を夜洗濯して浴室乾燥しておけば、朝には乾いているので便利です。また外干しは花粉が心配という人にもおすすめです。

浴室乾燥暖房は雨の日や洗濯物が乾きにくい冬に大活躍

予算の範囲内で納得できるオプションを選ぶには

このように便利な機能を備えたオプションですが、希望するものすべてを選ぶといつの間にか予算がオーバーしてしまう可能性も。まずは、来客が多く、常にスッキリとしたキッチンにしておきたい場合には収納を、水道代や使い勝手の良さを重視したいならハンズフリー水栓は必ず採用するといった具合に、“譲れないポイント”をはっきりさせましょう。また実際にショールームで商品を見て試してみることも重要で、不明な点などはショールームのアドバイザーに相談することもできます。水まわりの便利なオプションで家事の負担が軽減できると家族と過ごす時間も増えそうです。

<取材協力>
「マドリエ高松 さぬきトーヨー住器株式会社」専務取締役 寒川博之(さんがわひろゆき)さん
住宅総合建材メーカーリクシルの代理店。香川県内に3ヶ所の事業所を展開し、同県内の工務店・建設会社が手掛ける新築物件からリフォーム物件まで幅広くサポート。

(最終更新日:2019.10.05)
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