夫婦間の喧嘩(けんか)で、原因のひとつにあるのが「お金」。育ってきた環境も異なるため、夫婦といえども金銭感覚を一致させるのは難しいようです。ここでは実際に起こった夫婦喧嘩のエピソードをご紹介しながら、どのような解決法が考えられるのか探っていきましょう。

結婚式をきっかけに

結婚式はお金の価値観がわかるひとつのきっかけかもしれません

Aさん(28歳)の場合

「我が家では結婚する前に、お金が原因で大喧嘩しました。それは結婚式にかかる費用。私は都内でお互いの貯金とご祝儀でまかなえるくらいのこじんまりした式を考えていたのですが、夫の実家では大々的にお披露目をするのが習わしだそうで、それぞれを比較すると当然予算にも差が。新生活に向けて少しでもお金を手元に残しておきたい私と意見が対立しました。結局、足が出た分は義実家が払うことで落ち着きましたが、いまだにモヤモヤしています」

これから夫婦になるカップルにとって、結婚式は最初のハードル。お互いの金銭感覚の違いもここで明らかになることが多いようです。特に結婚式は、地方によっては独特の習慣や作法がある場合も少なくないため、折り合いをつけるのが難しくなる場合も。

まずはお互いの考えをきちんと口に出し、譲歩できるところはないかよく話し合いましょう。特にこのケースは義両親の意向も関わってくると思われるため、彼らも交えて話すことが大切。最初のうちにしっかり話し合うことで、今後の結婚生活においても良い関係を築くきっかけになるはずです。

どちらがお金をどうするのか

  • 夫婦のどちらがお金を出すのか、できるだけ早い段階で決めたいものです

Bさん(30歳)の場合

「夫の希望もあって専業主婦になりましたが、結婚後の外食費や旅費をこれまで通り割り勘にしてほしいと言われたときは怒りが爆発しました。夫の場合は結婚しても妻を養うという意識があまりなく、また私が結婚するまで実家暮らしだったので貯金があるだろうと考えているようです。もちろん私もお金を払いたくないわけではありません。ただ、専業主婦の独身時代の貯金をあてにされるのはちょっと。今後子どもが生まれたらどうなるんだろうと少し憂鬱です」

結婚前までは自分のお金を好きに使えていたことがままならなくなることも発生するでしょう。しかし、毎日の食費や光熱費、家賃などを考えると、全額割り勘にすることはあまり現実的ではないはず。まずはその点を旦那様にもきちんと理解してもらいたいですね。昨今では財布を別々にしている夫婦も少なくないので、共同生活において折半にする項目と、どちらか一方が負担する項目を決めておくのもいいかもしれません。

小遣いの金額について

Cさん(43歳)の場合

「主人の小遣いは毎月5万円と決めていましたが、結婚以来、お給料が下がり続け、いよいよそれも厳しい状況に。そこで来月から1万円下げたいと伝えたら、納得できないと喧嘩になりました。私も節約できるところはしているし、ただ協力してほしいだけなのですが…」

経済状況に応じて、家計を見直すご家庭も多いはず。そんなとき、まずチェックされるのは、お小遣いなど自由に使えるお金ではないでしょうか。しかし、お小遣いが減ることに手放しで協力できる人ばかりではありません。まずは家計簿などを作って、毎月どれくらいの出費があるのか、実際の家計の状況を目に言える形で提示して話し合いをしてみるのがおすすめです。

お金の流れは一方が把握していても、もう一方には見えていないことも多いもの。夫婦で家計を共有してみると、新たな解決策も見えてくるかもしれません。

給与額を教えてくれない

お互いの収入について、明確にするかどうかは夫婦間によっても異なります

Dさん(31歳)

「以前、夫が給与や貯金額を教えてくれなくて、喧嘩になりました。家計は一括して私が管理していますが、毎月決まった額を渡してくるだけで、一体どのくらいの収入や貯金があるのかぼんやりとしか把握できず不安に。ある日、明細を見せてほしいと頼みましたが、不機嫌になるばかりで結局見せてもらえず。あまりにムカついて義母に相談すると、私の代わりにビシッと話をつけてくれてしぶしぶ見せてくれましたが、いい加減な夫にうんざりします」

男性の中にはお給料の額を、妻に知られたくないという人が少なからずいるよう。そこには、「お金で自分自身を判断されるのが嫌」という心情も読み取れます。あまり無理に聞き出そうとすると、関係がこじれる恐れもあるので注意。なぜ知りたいのか、理由を説明しながら地道に説得していくのが円満な方法といえます。

それでもダメなら、最終手段として最寄りの役所へ。身分証の提示で配偶者の所得証明を得ることができる自治体もあるので、「どうしても」という事情がある場合は問い合わせてみるのも手です。

借金が発覚

Eさん(29歳)の場合

「夫が300万円近くの借金を隠していたことが判明。お金を借りた理由にこれといった事情はなく、日々の積み重ねが膨れ上がったものだったようですが、当時出産したばかりの私はさすがに頭が真っ白に。お互いの両親も交えて修羅場が展開され、夫も義両親も土下座して必死に謝ってくれたのですが、やっぱり気持ちも冷めてしまい…。結局、離婚することになってしまいました」

夫婦間に起こるお金の問題のうち、借金はとても厄介なもの。離婚に発展するケースも決して少なくないでしょう。しかし、問題なのは借金そのものではなく、おそらく借金があることを“秘密にしていた”ことではないでしょうか。たとえ借金してしまったとしても、早い段階で話せていれば多少の喧嘩で済んだのかもしれません。

トラブルを防ぐには?

お金は人生を豊かにもしますが、その一方でさまざまなトラブルの元にもなるもの。お金とうまく付き合うことが、夫婦間においても大切です。一体どうしたら、お金が原因の喧嘩へと発展しないのでしょうか。ファイナンシャルプランナーの二宮清子さんによると、やはり早いうちから話し合いの場を設けることがトラブル防止へとつながるようです。

「離婚理由の上位5位内に必ず『金銭問題』が挙がってくるように、“お金のひずみ”は“夫婦関係のひずみ”となります。さらに夫婦関係に問題があれば、子どもに影響が出るのは当然のこと。だからこそ、早いうちから夫婦で現在と未来のお金について話す必要があります。『将来の為に家計について話し合いたい』と話し合いの場を設けましょう。家族を大切に思っているなら、応じてくれるはずです。そもそも、育った環境・金銭感覚の違う二人ですから歩み寄りを大切にして一緒に歩んでいけば、これまで以上の信頼関係が築けて夫婦円満となります」(二宮さん)

話し合いをスムーズに行うためには、日頃のコミュニケーションの中で関係性を作っておくことも大切になりそうです。できればお金が原因の喧嘩は避けたいもの。お互いを尊重することを忘れずに、長期的なマネープランをすり合わせていきたいですね。

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