これでDIYの効率とクオリティがアップ! 万能な「作業台」の選び方

DIYといえば、家具やインテリアグッズを作るイメージが強いかもしれません。自分好みにオリジナルの作品ができるのが魅力のひとつです。納得したお気に入りのものを作るために、ぜひ手元に置きたいのが“作業台”。きちんと使うと作品のクオリティを上げることができる頼もしい相棒です。今回は作業台の選び方や作り方についてご紹介します。

作業台の選び方

「高さ」と「天板の広さ」をポイントに選ぶようにしましょう

ワークベンチやワークテーブルとも呼ばれる作業台。選ぶ際の大きなポイントは2つになります。

高さ

食事用テーブルと同じく、高さが合わないと作業もしにくく、腰を痛めたり、肩が異常に凝ったりすることにもなりかねません。そうなると安全に作業ができませんので、気をつけたいところです。一般的に作業台は「身長÷2+5cm」の高さにあると作業しやすいとされています。しかし、人によって手足の長さも違いますので、普段作業しているテーブルなどで、作業のしやすさを検証してみると良いでしょう。テーブルの脚に木片をかませてかさ上げしたり、自分の足下に踏み台を置いてみたりすると作業台と手元の高さを変えることができます。

天板の広さ

天板の広さは作業台を置くスペースに依存するのはもちろんですが、作るもののサイズとの関係も重要です。小物しか作らないのに大きな天板の作業台は邪魔なだけですし、大きな家具を作るのに小さな天板では、刃物を使うときなど危険になります。作るものに合わせた作業台を導入しましょう。

作業台の種類

さまざまな作業台があるので、使いやすいものを選択しましょう

設置する場所や用途によって、作業台はいくつかの種類に分かれます。

常設型

基本的には動かすことのない、出しっ放しなスタイルの作業台です。動かさないので重みがあったり、壁に固定していたりするので、安定して作業できることが特徴。また、天板の下に引き出しをつけたり、棚をつけたりと収納スペースも同時に設置できるメリットがあります。

一方で、屋外へ持ち出すことはできませんし、ガレージや納屋のようなスペースがないと設置しにくいというデメリットもあります。ペイントや電動やすりを使うなど屋外で作業したい方は次に紹介する可動式も用意しておくと良いかもしれませんね。

可動式

小さめのテーブルにタイヤがついていて、転がして動かせるタイプです。天板下に引き出しがついていて、道具を収納できたり、作業後に掃除しやすかったりと小回りが利きます。小物しか作らない場合や、大きなものを作るときに補助用の作業台を使うときは、こうした可動式が使い勝手も良いといえるでしょう。

ソーホース

“馬”とも呼ばれる作業台です。木材などの大きな素材をカットするときに使う簡易な作業台で、ソーホース単体で利用することもありますし、天板を乗せてテーブルとして利用することも可能です。単体利用の場合は、可動タイプの一つとして使えます。脚を閉じたり広げたりできるので、収納も可能です。

ただ、作業面が狭いので、単体利用の場合には細かい作業は向いていません。細かい作業がしたい場合は、天板を乗せたテーブルとしての利用を考えた方がいいでしょう。

折りたたみ式

可動式のタイプの一つですが、こちらは折りたたみが可能。使わないときは、収納しておくことができます。脚に金属を使用しているので軽量で、中には天板の高さを変えられる製品も。また、天板に隙間があり、クランプで幅を変えたり、材料をカットするときに挟み込んで固定したりすることができる製品も多いようです。

ペケ台

こちらも可動式で折りたたみタイプですが、合板を組み合わせて作る簡易な作業台になります。2枚の切り込みの入った合板を×状にはめ込んだものを2組作り、天板になる合板を上に乗せるだけといった、ごく簡単な作りになっています。その脚の形からペケ台と呼ばれています。

安価であること、持ち運びがしやすいことから、大工さんに愛用されている作業台です。使用している風景を見たことがある人も多いのではないでしょうか。作業のしやすさはプロのお墨付きですが、天板が脚に固定されていないので、端に重さをかけるとひっくり返ってしまうことも。作業する際は脚の位置を意識するようにしてくださいね。

DIYで作ってみる

ホームセンターなどで多くの作業台が販売されていますが、作業台も自分好みにDIYすると、その後のDIYのしやすさが格段にアップします。それぞれの作り方を見ていきましょう。

ペケ台のDIY

合板に切り込みを入れれば作れるペケ台。こちらは自作してみてもよいでしょう。といっても、合板をまっすぐ切るのは至難の技。丸鋸がなければ、ホームセンターのカットサービスを利用して切るのがおすすめです。

厚さ12mm程度のコンクリートパネル(1800mm×900mm)を使用して、700mm×900mmの板を4枚取ります。スリットを入れて、端をやすりがけ。×字に組み合わせた脚を2組作り、上に天板を乗せれば、もう完成です。塗装して、自由にカスタマイズするのも良いですね。

ソーホースのDIY

ソーホースを作るためのブラケット(金具)は、ホームセンターなどで販売されています。大きな蝶番状の金具で、既存の木材規格である1×4や2×4などに合わせた製品になっています。これを利用し、脚になる部分にその規格の木材を好みの長さにカットしてはめ込み、ビス留めします。これを2セット作ったら、その2つをつなぐ木材を取り付けます。また、下側の地面につく部分を開いたときに、水平になるようにカットする必要がありますが、こちらもソーホースの脚にはめ込むブラケットが販売されていますので、利用するのがおすすめです。

既存の木材規格に合わせて作ることができるので、比較的安価で簡単に作ることができます。上部の木材の上に天板を置いて、テーブル状の作業台とすることも可能です。セット数を増やすと大きな作業台を作ることもできますよ。

常設型のDIY

壁面に寄せて設置するのであれば、カラーボックスなど既存の木箱に天板を渡しただけで、簡単に作業台を作ることができます。12mm程度の厚めの合板をボックスの奥行き程度にカット。やすりをかけてから、T字型やL字型のジョイントでボックス2つとビス留めしたら、作業台として使うことができます。

天板が水平になっているか必ず確認を!

どんな作業台を作る場合でも、天板上が水平であることが重要です。脚の部分は同じ長さになるように作ること、また、とくに屋外で作業する場合は床面の確認をして、平らな場所に移動させたり、平らでなければ木片を噛ませたりしましょう。ちょっとした手間ですが、完成後のクオリティに大きく影響しますよ。

テーブルがあると不要な気がしてしまう作業台ですが、あれば効率よく作業を進めることができて作品のクオリティもアップ。ぜひ自分に合った作業台を使ってDIYに挑戦してみてくださいね。

(最終更新日:2019.10.05)
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