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「いつかはマイホームを…」と考えている人にとって、ゆったりとした一軒家は憧れでしょう。中でも今注目を集めているのは、現代的でスタイリッシュな平屋住宅です。住宅雑誌やライフスタイルマガジンにおしゃれな実例が多数取り上げられるようになり、平屋住宅を検討する人は増えているのだとか。今回は、一目見て「素敵」と思える間取りや空間の作り方についてご紹介します。

平屋住宅、人気のワケは?

利便性も高く、プライベート空間を作ることができます

一軒家=2階建て、というイメージを持つ人が多いかもしれませんが、今の人気は断然平屋住宅。その良さを挙げると長いリストができてしまいますが、主なポイントは3つ程度に絞られます。

【平屋住宅の利点その1】生活動線が短く、暮らしやすい

マンションのように1フロアで生活できる平屋住宅は、二階建てに比べると動線がシンプルで、移動の距離も短く、暮らしやすいのがいいところ。また、階段がない分、リビングなど居室部分の面積が広く取れて、ゆったりとした住空間を確保できます。家族が顔を合わせやすいので、コミュニケーションがとりやすいのも魅力ですね。

【平屋住宅の利点その2】風通しがよく、快適性が高い

「マンションのような間取りがいいなら、マンションでいいんじゃないの」という意見もありそうですが、大きな違いは、家の周囲四方に空間があるということ。たとえ、隣家があったとしても、開口(窓)は作れます。家の中に爽やかな風が吹き抜ける設計が可能となるのは、独立した住宅ならではの利点です。

【平屋住宅の利点その3】プライベート性の高い空間が作れる

限られた土地とはいえ、敷地の中は完全に私的空間です。集合住宅にありがちな「壁を伝って隣家の生活音が直接響く」という状況にはなりにくいもの。そのため、落ち着いて過ごせる空間が確保できます。さらには、外部からの視線をカットして、邸宅と呼ぶにふさわしい広がりのある空間を作っている実例も数多くあります。家族間のコミュニケーションを密にしながら、安心して過ごせる平屋住宅に人気が出るのも納得です。

では、そんな魅力たっぷりの平屋建て。どのような雰囲気なのか、素敵な事例のごく一部を見てみましょう。

コンパクトなのに開放感たっぷり、深い軒の家

一般的な住宅の軒の奥行きは、だいたい1mくらい。平屋住宅で人気があるのは、軒をそれ以上(たとえば2mくらい)にして、雨が降ってもテラスで過ごせるなど、自然を受け入れる生活ができるプランです。日差しが強い夏でも、軒が深いとしっかり影を作れるので快適なのだとか。

日本家屋にはもともと、外部と内部の境界が曖昧なところがあります。たとえば、廊下は家の真ん中に通すのではなく、庭に面したところに設けられ、家の内と外を緩やかにつなぐ「広縁(ひろえん)」として機能してきました(時代劇では、お屋敷はおおむねそのように描写されていますよね)。広縁を外部空間にも広げて、テラスを作ったり、そこに椅子を置いたりすることで、リゾートホテルのような優雅な時間を日常的に楽しめるようになります。深い軒は、夏場に降り注ぐ直射日光を遮ってくれるので、室内が日差しの影響を受けにくく、快適に過ごせるという利点もあります(冬は太陽高度が低いので、軒が深くても家の中まで陽が差し込みます)。

暮らし方を自由に広げる土間つきの家

外部との接続部分をもっと積極的に楽しむのなら、リビングの一部を土間にする手があります。庭から直接、靴のまま入れて、リビングの延長として楽しめる空間。庭で遊んでいる子どもたちが喉の渇きをいやすために集まったり、趣味の道具、たとえば自転車をメンテナンスするときに、家族と話しながら、あるいはテレビを見ながらできたり。

広縁をもっとワイドに、確信犯的に活用しようというのがこのパターン。より家族それぞれの趣味を、ちょっと大げさかもしれませんが、より人生を楽しめるようになるのが良いですよね。

土間の使い方は、リビングだけではありません。現実的な話をすると、土間付きの玄関という事例があります。家族全員が出入りする玄関には、モノがあふれがち。ガレージがあれば話は別ですが、ベビーカーやゴルフバッグ、アウトドア用品など、家の中に入れておきたいけどリビングにまで持ち込むものではない、というモノってけっこう多いですよね。そういったアイテムは、玄関脇に土間のストレージを作ってしまうと一覧性が高く、また、ディスプレイに凝ることでオシャレに見せることもでき、すぐに取り出せるので便利です。

プライベート重視の庭付き平屋建て

プライバシーを配慮した設計にすることもできます

平屋住宅はゆったりとしていて開放的。一方で、道路や隣家からの視線が気にならないだろうか、というプライバシー面での不安を覚える方がいらっしゃるかもしれません。そういった場合は、中庭を作って、外部からの視線は遮りつつ、内部はおもいっきり開放的に、という設計が採用されるケースが多いですね。中庭で子どもが遊ぶこともでき、安全に過ごせます。中庭を挟んで居室を配置することで、家族の気配を感じつつも、家族間でのプライバシーも考慮された住まいができあがります。

実は、プライベート重視という点で類似の様式を持つのが、モロッコなどの乾燥地域の住宅です。外から見たら小さな窓がいくつか設けられているだけなのですが、ドアを開けて中庭に入ると、オアシスとなる水場が設けられ、シンボルツリーが植えられていて。当然外部からの視線は全く届かず、外からは全く想像できない、家族だけの豊かな空間が作られています。地域は違えども、日本にも適用できそうなプライベート重視のアイデアが見つかるかもしれませんので、日本の平屋住宅の実例と併せて参考にしてみてください。

フォトジェニックな外観にこだわりを

住む人の個性を存分に表現した外観が多いもの

ワンフロアで生活が完結する平屋住宅とはいえ、外観はバラエティに富んでいます。リビングの天井を高く取って、片流れ屋根を掛けた二階建てのようなファサード(立面)を持つ住宅や、一枚の壁を建てただけのようなインパクトある外観、おしゃれな飲食店を思わせるスッキリとしたデザインなど、住む人の個性を存分に表現した外観が多いのも、平屋住宅が最近人気となった理由のひとつ。

玄関のアプローチにも工夫を凝らした住宅が数多くあります。街並みから大きく外れるような奇抜なデザインは控えた方が良いのですが、街に馴染み、毎日誇らしい気持ちで出かけて帰宅できる、フォトジェニックな住宅を目指してみるのも良いでしょう。

まとめ

スタイリッシュな平屋住宅での暮らし。屋外空間を上手に取り入れた、広がりのある実例を目にすることで、住まいに対する想像力がかき立てられたのではないでしょうか。まずは今回ご紹介した以外の素敵な実例を数多く集め、自分好みのスタイルを見つけるところから、家づくりの第一歩を踏み出してみてくださいね。

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