エコカラットDIYで失敗しない貼り方のコツ!自分で簡単に施工する方法とは

調湿効果のあるインテリア用タイル「エコカラット」シリーズ。前回の記事では、発売元である株式会社LIXILの濱田敏幸さんに、シリーズ内の「エコカラットプラス」の調湿メカニズムや、リフォーム時のサイズや価格の目安などについて伺いました。
※前回記事:梅雨時に大活躍のLIXIL「エコカラット」 驚きの調湿効果は珪藻土の約6倍

基本的には施工業者による取り付けとなりますが、もっと手軽に「エコカラットプラス」が楽しめる、自分で取り付け可能な「エコカラット DIY」も発売されているそう。そこで今回は、「エコカラット DIY」についてお話をお聞きしました。

自分ではれる「エコカラット DIY」とは?

「エコカラット DIY」のセット内容

―自分で取り付けできる「エコカラット DIY」は、どのような経緯で誕生したのでしょうか?

濱田敏幸さん(以下、濱田):弊社はあくまでメーカーで、「エコカラットプラス」の取り付けはハウスメーカーや工務店などに依頼するスタイルとなるため、実際に使用したお客様から「リビングに張ったけれど、トイレにも使いたい」「面積をもう少し広げたい」などのお声を頂戴しても、すぐに対応することが難しかったんです。施工業者のマッチングも行なってはおりますが、お客さまが「使いたい」と思ったときに手軽に頼めるようなところがなく、ちょうどDIYが一般的になってきていることもあり、DIY型の商品を出してみようということになりました。

―「エコカラット DIY」の特徴はどこでしょうか?

濱田:デザインのラインナップ数が異なります。「エコカラットプラス」は全部で34種類。「エコカラット DIY」は、その中からアクセントになり、なおかつ1セットで四角く収まるようなデザインで、初めての方でもはりやすいように切断などの必要がないタイプに絞ったので、現在4種類での展開となっています。また、接着剤もDIY初心者でも使いやすいやわらかいものを同梱しています。

―1セットの内容を教えてください。

濱田:1セットが1平方メートル分になっており、約30センチ角のエコカラットが予備を含めて11枚入っています。そのほか、専用接着剤、クシ目ヘラ、マスキングテープ、ズレ落ち防止のピンや説明書も同梱されているので、届いたその場ですぐに取り付けできるようになっています。

―価格はいくらでしょうか?

濱田:「エコカラットプラス」の中間価格帯と同一商品のSシリーズが1万3,800円、低価格帯と同一商品のFシリーズが1万500円です。必要な材料がすべて揃っているうえ、施工費なども必要ないので、かなりリーズナブルに取り付けていただけますよ。

取り付け手順と上手にはるためのポイント

―取り付けはどのような手順になるのでしょうか?

濱田:まずははりたい場所に、鉛筆で外周線を引いていきます。これは墨出しといって、設置の目安になる線です。次に、外周線から4センチほど内側にカッターで切り込みを入れ、既存の壁紙をはがします(画像:手順1)。外周線の外側に同梱のマスキングテープをはり、「エコカラット プラス」1枚分の幅で接着剤塗布範囲の目安となる縦線を引いたら、1列ごとに接着剤を塗布してヘラで伸ばし(画像:手順2)、下から順にエコカラットをはり付けていきます(画像:手順3)。すべてはれたらマスキングテープをはがし、2時間以上経って接着剤が完全に乾いたら完成となります。

手順1
手順2
手順3

―取り付け時の注意点などはありますか?

濱田:接着剤などで周囲が汚れてしまわないように、作業スペースの養生のほか、新聞紙などを忘れずに敷いてください。また、エコカラットの表面に接着剤がつくと孔を塞いでしまうので、接着剤が付いた手で商品に触れたり、誤って表面に接着剤をつけたりしないように気を付けてほしいですね。

―上手に取り付けるコツなどがあれば教えてください。

濱田:やはり最初の墨出しが要になると思いますので、定規や水平器などを使って正確なはり出し位置を決めると、初めての方でも綺麗にはりやすくなりますよ。

「エコカラット DIY」はDIY初心者でも施工できる?

―「エコカラット DIY」が向いているのはどのような人でしょうか?

濱田:平らな面に張るだけならDIY初心者でもはりやすい仕様になっているので、どなたでもトライしていただけますが、壁紙をはがしたり、接着剤を広い面積に塗ったりするのは、やはりDIYに興味のあって慣れている方が抵抗なくこなせると思います。また、壁自体に凹凸があると、仕上がりに微妙な段差ができることがあるため、完成度の高さを求めるなら業者へ依頼したほうが確実です。そういったことも楽しめる方であれば、ぜひトライしてみてほしいと思います。

―もしタイルの一部をカットしたいなど、加工が必要なときはどうしたらいいですか?

濱田:エコカラットは、カッターで筋を入れれば比較的簡単に割ることができます。また、金属用のノコギリなどでカットすることもできるので、一般的なタイルよりラクに加工できます。そのため、施工場所に合わせて加工が必要な場合でも、必要なサイズに合わせてカットすることも可能です。

―初めての「エコカラット DIY」でおすすめの場所などはありますか?

濱田:エコカラットを試してみたい、DIYをやってみたい、という方であれば、まずは1セットで対応できるトイレ玄関といった狭めの空間がよいのではないでしょうか。実際、とりあえずチャレンジしてみて、できそうだからもう1セット追加するといったケースも多いように感じます。

DIYが苦手でも、手軽に調湿体験ができる壁掛け型の商品も

調湿効果を試してみたい人向けのおすすめ商品は?

―「DIYに自信はないけれど、試してみたい」という方も多いかと思います。そのような場合におすすめの方法などはありませんか?

濱田:エコカラットが約63センチ四方の額縁に入っている、壁掛け型の「エコカラット WALLCANVAS」はいかがでしょうか? 設置は、付属の受け材を設置したい場所の壁にビス留めするだけなので、施工を依頼する必要もDIYをする手間もなく、壁にかけるだけでエコカラットの性能を体感できます。

―それはとてもお手軽ですね。デザインや価格はどのような感じですか?

濱田:デザインは4種類です。幾何学的なデザインやモザイクタイル風のデザインの3種類が1万6,000円で、ところどころにガラスをはめ込んだモザイクタイル風のデザインのみ2万2,000円になります。それぞれカラーバリエーションもあるので、部屋の雰囲気に合わせて選んだり、インテリアとして楽しんだりしながら、調湿機能を実感していただければと思います。

手軽にエコカラットが設置できる「エコカラット DIY」は、初心者でも簡単に施工できる工夫がされているようです。DIYの好きな方や、まずは少しだけ試してみたいときなどには、とても魅力的な商品といえそうですね。湿気が気になるこの時期。ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

取材協力/株式会社LIXIL
※エコカラット DIYの製品情報はこちら

(最終更新日:2021.03.29)
※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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