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いつの頃からか高級住宅地などの特定の居住地がブランド化され、庶民の羨望の的としてもてはやされるようになりました。しかし行き過ぎたブランド崇拝は時として奇妙な争いを生み出すようです。その一例としてメディアに取り上げられているのが、自動車のナンバープレートで格付けをされてしまういわゆる“ナンバープレートマウンティング”です。ハイソサエティな人々の間ではこの話題で持ちきりだというのです。居住地が一目でわかってしまうからこそ生まれた“ナンバープレートマウンティング”の世界を覗いてみましょう。

気になる? 気にしない?

バラエティー番組などで話題になるのが東京都内の23区マウンティング。学歴や職場、容姿から年齢、パートナーなど何かとマウンティングしたがるのが悲しいかな人のサガ。どこに住んでいるかもステータスとなり、今日もマウントの取り合いがあちこちで繰り広げられているのです。

山手線の沿線なのか、沿線なら上側なのか下側なのか? はたまた内なのか外なのか? 気にしないという人から見ればどうでもいいことかも知れませんが、当の本人たちには大問題。それが住んでいる場所が歴然と分かってしまう車のナンバーならなおのこと!

都心のタワマンを手に入れてもマウンティングされた理由

関東で人気のナンバーは「品川」「世田谷」「湘南」「横浜」、関西では「神戸」「京都」「大阪」などが挙げられています。また変わり種としては静岡県の富士見市、富士市、山梨県の富士吉田市エリアの「富士山」ナンバーの人気が高まっているそうです。

東京23区マウント合戦で勝ち組住所といえば「港区在住」が挙げられます。その港区在住を、通りがかりの人にまで知らしめることができる“現代の水戸黄門の印籠”こそ、「品川」の冠を配したナンバープレートなのです。ひとたび品川ナンバーの車に乗れば「控えい、控えい!品川ナンバーであらせられるぞ!」とばかりに存在感たっぷりに勝ち組アピールをすることができるでしょう。

ちなみに「品川」ナンバーを掲げられるのは港区以外にも品川区、中央区、千代田区、渋谷区、目黒区、大田区に居を構える人たち。そう、お気づきでしょうか? タワーマンションが乱立し、都心へのアクセスの良さで大人気の豊洲が含まれていないことに…。実は豊洲は中央区のお隣、江東区、ナンバーは「足立」です。ほかに、墨田区や台東区、荒川区、江戸川区、葛飾区、足立区が同じエリアに含まれていて、“下町”“人情”といった印象が強く、豊洲のタワーマンションに住まい、高級車を手に入れる勝ち組セレブのイメージとはちょっと違うと感じる人も多いようです。

次に人気のあるのが「世田谷」「杉並」ナンバー。「品川」に続いて都内23区マウント合戦では上位にいる人気のナンバーです。しかし杉並区のお隣、武蔵野市や三鷹市は「多摩」ナンバー、中野区、練馬区は「練馬」ナンバーに。徒歩で数歩、道路を挟んだお向かい同士でマウント合戦の明暗を分けることも十分考えられるのです。

同じく人気の「横浜」「湘南」ナンバーを有する神奈川県。人気の「湘南」ナンバーは平塚市、藤沢市、小田原市、茅ヶ崎市、秦野市、伊勢原市、南足柄市、高座郡、中郡、足柄上郡、足柄下郡など。横浜は横浜市、横須賀市、鎌倉市、三浦市、逗子市、三浦郡葉山町となります。ドラマやCM、アーティストのミュージックビデオなどで使われる車のナンバーはイメージの良い「横浜」が多いともいわれています。

ナンバーマウンティングは関西でも

「ナンバー=ステータス」という傾向は首都圏ばかりとは限りません。

兵庫県でもナンバープレートマウンティング西の陣が勃発中!? 美しい異人館や大型船が行き交う情緒あふれる神戸を有する兵庫県では、明石市を境に縦半分で明暗が分かれています。

明石市から東は人気の「神戸」ナンバー、西が「姫路」ナンバーに。ナンバープレート人気御三家(出展:MONOQLO DRIVE/晋遊舎)の一つ「神戸」と、ちょっぴり怖いイメージがあるとも言われている「姫路」が隣接しているんです。

ちなみに淡路島全域も「神戸」ナンバーですが、神戸(芦屋市含む)に住む一部の人たちは「神戸」というブランドに高いプライドを持っているようです。もしそのような人たちに「出身は兵庫ですか?」と聞いてみる機会があったら、「いえ、神戸です」という答えが返ってくるかもしれません。

居住地ナンバーを避ける裏技「車庫飛ばし」はNG

「港区」ナンバーの人の中には、結婚や転居などで「足立」ナンバーになることを避け「車庫飛ばし」という選択をする人もいるようです。しかし車庫証明に記載した保管場所とは違う場所に車を保管する「車庫飛ばし」は、れっきとした違法行為です。

車庫法によるとナンバープレートは厳密には車検証の「使用の本拠の位置」という欄に記載されることになる住所で決まります。警察から正しく発行された書庫証明書に記載されている「使用の本拠の位置」の住所で地名表示が決まることになっています。基本的にはその住所に住んでいたり、活動をしている実態がないと「使用の本拠の位置」としては登録できません。不正な申請には罰則が伴うことがありますので法律をよく理解して正しい登録業務を行いましょう。ナンバーにこだわるあまり処罰を受けることになってはマウンティングどころではありません。

とはいえ、せっかく東京都内で憧れのマイホームを購入するのだから、いついかなる時もマウント合戦に負けたくない、というあなた。マイカーを持つ予定があるのなら、新居周辺の環境に加え、どのナンバーになるのかもあらかじめチェックしておくことも一つの選択肢でしょう。

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