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家を建てるにあたり、「長期優良住宅」や「ゼロ・エネルギー住宅」といった耐久性や省エネ性に優れた高性能住宅を検討する人は多いですが、これらは建材や施工などの費用が高額になりやすいため、二の足を踏んでしまうケースもあるようです。そこで紹介したいのが、国が推奨する地域型住宅グリーン化事業です。環境に配慮した優良な木造住宅を対象としたもので、これらを新築・購入・改修する場合、施主に補助金が還元されます。早速、どのような事業か見ていきましょう。

地域型住宅グリーン化事業は国土交通省の施策。補助金の還元も!

地域型住宅グリーン化事業とは、地域の木材を使った高性能な木造住宅を増やすことで、地場産業を活性化し、環境負荷を軽減していくことを目的とする国土交通省の施策です。そのため、地域の施工会社が地域材を使って優良な木造住宅を新築・改修することが大前提にあり、さらに高水準の性能を有することが条件です。これらの要件を満たしていれば、施主は施工会社を通じて補助金が申請できるので、建築費用や購入費用の負担を軽くすることができます。

ただし、地域の施工会社ならばどこでもよいわけではなく、国の採択を受けたグループのメンバーである施工会社に限られます。施工会社は、主要構造部に用いる地域材をはじめ、グループが定めた共通ルールにのっとり、施工します。こういった仕組みを理解したうえで、事業の制度を利用するかどうか検討しましょう。

地域型住宅グリーン化事業における補助金制度の要件
1.地域木材を使用する
2.「長期優良住宅」「認定低炭素住宅」「性能向上計画認定住宅」「ゼロ・エネルギー住宅」いずれかの性能認定等を取得する
3.国の採択を受けた事業者グループのメンバーである施工会社に依頼する

“地産地消”で高性能な木造住宅をつくり、地域経済を活性化

地域型住宅グリーン化事業は地域の施工会社や材木店などの中小企業に向けたもので、全国展開している大手メーカーは採択を受けていません。なぜなら、事業が創設された背景には、住宅市場の変化があるからです。

日本は年々人口が減少しており、しかも、これから住宅を建てたり、購入したりするであろう若い世代は都市部へと流出しています。この影響は、都市部でも家づくりを手掛けている大手メーカーには微小ですが、都市部から離れた地域の建築関連業者には深刻なものとなっています。

そこで政府は、高性能な木造住宅を提供する企業を支援し、地域経済の活性化と、環境負荷の軽減を目的とする本事業を立ち上げました。事業の採択を受ける住宅供給グループは施工会社だけでなく、原木の供給、製材、建材、設計などの建築関連業者で構成されるため、建築産業全体が活性化されます。

また補助金の対象要件として、三世代同居を支援するものもあります。親・子・孫の三世代が同居できるよう、キッチンや浴室、トイレなどを2個所以上設置する際は、補助金が加算されます。若者が地元で暮らすメリットが増え、人口の流出を防ぐ対策にもつながっています。

気になる補助金はいくら? 補助金額と補助要件をチェック

補助金額は、木造住宅のタイプや、施工会社の補助金活用の実績などによって変わってきます。ゼロ・エネルギー住宅が最も多く、上限140万円。長期優良住宅・認定低炭素住宅・性能向上計画認定住宅が上限110万円、省エネ住宅へ改修する場合は定額50万円となります。さらに、地域木材を主要構造材の半分以上に利用したり、三世代同居へ対応したりする場合、補助金が加算されます。

補助金額は、木造住宅のタイプや、施工会社の補助金活用の実績などによって変わってきます

施工会社は補助金を申請する際、施主に還元される補助金額を明記することが条件となっており、見積もりの段階で補助金の額を確認することも可能です。

補助金の申請ができる、地域の採択事業グループに依頼を

前述の通り、補助金の交付を受けるには、国の採択を受けた住宅供給グループに属する施工会社に依頼する必要があります。相談しようとしている施工会社が属しているか、事前に確認しておきましょう。

ただし、施工会社毎に補助対象戸数の上限が設けられています。そのため、活用実績が上限に達している場合は補助金の申請ができません。採択を受けたグループのメンバーであることと同時に、補助金申請が可能かどうかもしっかり確認しておきましょう。

まとめ

一生に一度の大きな買い物であり、家族の暮らしと健康を守ってくれる大切なマイホーム。限られた予算のなかで、より満足度の高い家を実現していきたいですね。今回紹介した地域型住宅グリーン化事業は、理想の我が家を得るための大きな手助けとなる制度です。高性能な木造住宅を考えている方は、利用を検討してくださいね。

【取材協力】
地域型住宅グリーン化事業評価事務局
地域型住宅グリーン化事業を支援するために設けられた組織であり、事業の情報提供等を行っている。

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