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新居への引っ越しの際、間取りや部屋のサイズに合った家具を選ぶのはなかなか難しいもの。安い買い物ではないものだけに、失敗は避けたいものです。どのような点に気を付ければ、失敗せずに家具を選ぶことができるのでしょうか。この記事では家具の選び方のコツや配置する際のポイントについて紹介します。

家具選びで失敗しないための基礎知識

家具選びのコツを押さえて理想の部屋づくりを

新しい住まいでの暮らしは夢が膨らむもの。それだけに、インテリアに失敗するとショックが大きいですよね。慎重に考えているうちに、どんな家具がよいのかわからなくなることもあります。でも、コツさえ知っていれば、新居にぴったりの家具を選べます。

「見た目を整える」という意味では、家具選びの基本ポイントは三つだけ。まずは、ほかの家具と色調を揃えること。茶色系でも、ダークな焦げ茶なのか、ライトな薄い茶色なのかで印象が違います。パッと見たときに統一感が出るように、インテリアのベースになる家具の色を決めてしまいましょう。家具を買い足すときにも、基本色が決まっていると便利です。

次に、質感の違いにも注意してください。色が揃っていても、ツルツルした家具とマットな家具が並んでいると、ちぐはぐな印象になってしまいます。

もう一つ意識したいのは、床やドアなどの建具とのバランスです。家具だけで考えるのではなく、家具を置く床や家具の後ろに見える建具の色との相性も考慮すると、部屋に入ったときの印象が良くなります。インテリア雑誌などで事例をチェックする際には、自宅の床や建具の色に近いタイプがないかをチェックしてみましょう。条件が似たお部屋で、好みのインテリアを見つけられたら、どんな家具が置かれているか参考にしてみてください。

 覚えておきたい! 家具選びの基礎知識
1、家具の色調を揃える
2、質感を揃える
3、床や建具と家具のバランスを考える

部屋のサイズに合った家具選びのコツ

導線を考えて家具を配置することが大切です

お気に入りの家具を部屋に入れてみたら、なんだか使いにくい…という困った事態はしばしば発生します。家具を選ぶ際には、「そこに置けるかどうか」だけではなく、「置いたときに使いやすいか」を併せて考える必要があるのです。

具体的には、人が歩く際には、横向き(カニ歩き)なら少なくとも35センチが、普通に歩くなら60センチのスペースが必要です。体の大きな男性なら、それぞれもう5~10センチプラスするほうがよいでしょう。こういった動作に必要な寸法は人間工学のアプローチで明らかになっています。詳しく知りたい人は書籍などを購入されることをおすすめしますが、ここではダイニングを例に、家具の周辺スペースにどれくらいの余裕があればよいのかを紹介します。

壁際にダイニングテーブルを置くなら、イスに座るために必要な奥行きは40~50センチ。さらに、遅れて食卓にやってきたり、食べ終わってすぐに席を立ったりする場合は、まだ食べている家族の後ろを通らなくてはなりません。となると、人が普通に歩くには60センチが必要ですから、合計100~110センチ程度の空きスペースが必要、ということになります。

では、イスの後ろを誰も通らなければ50センチで済むかというと、イスを引いて座る動作を無理なく行えるよう、さらに30センチほど確保したいところ。後ろを人が通るなら最低1メートル、そうでなくても80センチほどが必要という計算になりますが、あくまでもこれは「最低限の幅」。実際に使ってみると、「なんだか狭い」と感じることもあるので、注意が必要です。

数値上は問題なくても、不自由なく通れるという感覚は人それぞれなので、「印象として不満足」ということもよくあります。友人を招いて優雅にホームパーティーをしたいなら、さらにゆとりある空間を空けておきたいところです。

「このサイズの家具なら、あの場所にぴったり収まりそう!」と思っても、自然な動作の中で家具を使いこなすには、私たちが思うより、さらにもう少し余裕が必要です。私たちは普段から長さを意識して過ごしているわけではないので、頭の中で想像している1メートルと、実測の1メートルに差があることも。家族みんなで、どれくらいの幅なら不自由がないのか、メジャー片手に測ってみるのも楽しいですよ。

なお、並んで食事を取る際に必要な幅は60センチで、4人掛けなら120センチ×75センチのダイニングテーブルが市販の最小サイズ。人が集まる機会が多いなら、もっと広いほうが使いやすいでしょう。コンパクトなダイニングにしたいなら、イスを引く必要がないベンチ式のダイニングセットや、円形のテーブルを選ぶと省スペースになります。広々と暮らしたい場合は、ラグを敷いてローテーブルを置き、床に直接座るフロアライフを満喫するのもよいでしょう。家具を選ぶ際には、動作寸法に詳しいスタッフがいるお店で、使用シーンを伝えて相談すると安心です。

間取りに合った家具選びのコツ

「暮らし方」をイメージすると、家具の配置が決めやすくなります

「引っ越したら、前の家で使っていた家具が合わなくなった」という話はよく聞きます。同じような間取りだと思っていても、玄関の位置や水周りへのアクセス、家電を置く場所が違いますし、部屋の使い方や、それに伴って人の動くルート(動線)が異なるからです。この動線を明らかにすることが、間取りに合う家具選びのカギとなります。ほかの家族のアクションを妨げず、必要な場所やタイミングで、必要なものが使える状態になっていることがポイントです。

では、具体的に考えてみましょう。朝起きたら、まず洗面所に行って、そのあとキッチンに行って、クローゼットで服を選んで…といった一連の流れがありますよね。帰宅したら、どこに荷物を置くのがいいのか、リビングで読みかけの本や雑誌はどこに置くかなど、ざっと一日の行動を思い浮かべてみてください。

そうすると、「朝、家族が高頻度ですれ違う場所に収納家具を置くのは邪魔になるのでやめたほうがいい」「帰宅時にスーパーの袋やバッグを置いて片付けるスペースがあると便利」、「テレビの前を通らないとアクセスできない場所に収納があると、ソファの場所を変えないといけないから、このサイズのソファじゃダメ」などの条件がわかります。

みなさんは、新居での暮らし方をできるだけ具体的に、詳細に想像できますか? 重要なのは「自分がどんな暮らしをしたいのか」を明確にすることです。オープンタイプのキッチンなら、「水仕事をしながらテレビが見たい」、「子どもがリビングで勉強している様子を見守れるのがいい」など、思い描いている理想の暮らしがあるはず。その暮らしを叶えるための条件は何かを考えれば、必要な家具がわかります。

勉強道具はリビングにあるほうがいいのか、個室から持ってくるのか。一時的に置く場所が必要なら、その広さはどれくらいか。キラキラした暮らしだけではなく、掃除やゴミ出しのことも、できるだけリアルに想像してみてください。家族で話すと「そういう視点があったんだ!」という新たな発見があるかもしれません。

家具はみんなで使うもの

家具はインテリアと密接な関係があります。インテリアの好みを明らかにしておくことは、家具選びには欠かせません。夫婦でインテリアの好みが合わないなら、すりあわせの作業が必要です。事例の多いインテリアショップのカタログや雑誌、インテリアの写真集などを数冊用意しましょう。好みのインテリアに付箋を貼って、相手の好みと自分の好みが重なるページを探します。
また、さらにそのインテリアが好きな理由を確認します。重厚なイメージの写真を選んでいても、単に濃い色の家具が好きということもあり、クラシックなテイストが好きなのか、カジュアルでもモノトーンならOKなのか、好みのポイントを整理したうえで、家具を探すのがよいでしょう。

また、ダイニングのイスの高さには注意しましょう。高すぎるイスは太ももの後ろを圧迫し、長く座るのがイヤになるものです。子どもはそのうち背が伸びますから、その家具を使う大人のうち、背の低い人が使いやすい高さを選んでください。人間工学では(身長×0.25)-1で計算できるとされていて、160センチの人なら最適なイスの座面高さは39センチとなります。

今回紹介した家具選びの3つのポイントをふまえ、不便なく新居での生活をスタートさせてくださいね。

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