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野菜や果物を育てる家庭菜園。「食費を節約できる」「育てる楽しみがある」など、さまざまなメリットが存在します。庭付きの戸建てはもちろん、広いスペースのない集合住宅やマンション住まいでもスタートできるのも魅力のひとつですよね。

そこで、今回は家庭菜園の始め方やコツを解説。初心者におすすめの野菜の種類やコストなどもあわせて紹介します。

知っておきたい3つのポイント

水をやる方法を間違えてしまうと悪影響を及ぼしてしまうので要注意

家庭菜園を始める前に、いくつか確認しておくべきポイントがあります。「種が発芽しなかった」「途中で枯れてしまった」など、苦い思いをしないためにも以下の3つのポイントをチェックしておきましょう。

日当たりについて

自宅の日照条件は、家庭菜園にとって非常に重要なチェック事項。苗やプランターは、気温が上がる時間帯(日中)にしっかりと太陽光が当たる場所に置きましょう。立地条件によって日が当たりにくい場合は、「日中のみプランターを移動させる」「日照時間が短くても育つハーブ類や小松菜などの野菜を選ぶ」といった工夫が必要です。

庭やベランダがコンクリートの場合、日光の照り返しによってプランター内の土の温度が上昇してしまう可能性大。レンガや小石を敷くなどして、根元部分が痛まないように注意しましょう。

土選びや肥料について

家庭菜園をはじめる際は、土と肥料を混ぜ合わせて苗や種を植えていきます。初期段階で必要な肥料を「元肥(もとごえ)」、生長過程で追加する肥料を「追肥(ついひ)」と言います。ひとつの苗から複数回収穫できない野菜や果物の場合、追肥は必要ないケースが多いです。肥料には即効性のある液体タイプと効果が持続する固形タイプがあり、お好みで使い分けられます。家庭菜園初心者の場合は、手入れが簡単な元肥の入った土を最初に選んでおくと安心ですよ。

水やりについて

植物が生長する上で欠かせないのが「水」です。しかし、水をやる方法を間違えてしまうと悪影響を及ぼしてしまうので要注意。天候や気温に合わせて、適切に行いましょう。

(1)水やりのベストタイミングは?

家庭菜園初心者にとって、水やりの周期や量をマスターするのは難しいもの。困ったときは、土の状態をチェックしましょう。指の第一関節あたりまでを土の中に入れて、抜いた後の指の状態がサラッとしていたら水不足気味。たっぷりの水を注ぐ必要があります。反対に、抜いた後の指にしっとり湿っている感触があったり、土が指についたりしている状態であれば、土が乾くまで水やりは不要です。

(2)正しい水やり方法は?

水やりを行う際は、泥はねに注意。野菜の根元部分に注ぎ口を近づけて、まんべんなく全体に注いでいきます。葉部分に注ぐと根元には水がかからず、枯れてしまう原因にもなるので注意が必要。また、「水道水の温度が上がる夏季は、「夕方以降に冷たい水をたっぷりあげる」「雨季は簡易的な雨よけの設置や屋根のある場所に移動させる」「冬季は気温が上昇する午前~正午頃までに水やりを終える」など、育てる季節ごとに気を付けるポイントもあるので覚えておきましょう。

初心者でも簡単に育てられる野菜

オクラは、カリウムやベータカロチンが豊富

ミニトマト

失敗知らずのミニトマトは家庭菜園初心者にぴったり! そのまま食べてもおいしいですが、トマトソースやシロップ漬けにするのもおすすめです。リコピンやビタミンも豊富で、栄養満点ですよ。枝は太く、長く伸びるので支柱を用意しましょう。

【育て方】

苗植え後に「一番花」と呼ばれる白い花やわき芽が生えるので、枝や葉に栄養を届けるために摘み取りましょう。枝が伸びたら支柱を立てて、枝と支柱をやわらかな糸で緩めに結びます。苗植え後3週間~1ヶ月ほどで花茎に黄色の花が咲くので、先端から1/3ほどをハサミで切って実に栄養を届けましょう。実全体が真っ赤になり、ガクが上向きに沿ったら完熟のサイン。ヘタを切って、実を収穫しましょう。

苗植え時期:4月~6月(収穫まで1ヶ月半前後)
収穫時期:6月~9月
苗の価格:300円前後

オクラ

独特のねばねば感が魅力的なオクラは、カリウムやベータカロチンが豊富。オクラとろろや、かつおぶしを添えてお浸しに……とさまざまな調理法があり、気温の高い夏場でもさっぱりと食べられます。若いサヤの部分はぐんぐんと伸びて背が高くなるので、少し深さのあるプランターや支柱を用意すると倒れにくくなります。

【育て方】

苗植え後、わき芽が生えてくるので、ハサミや手を使ってそっと摘み取りましょう。オクラのサヤが7cmほどまで生長したときが収穫のタイミング! 継続して収穫したい場合は、収穫した実の下にある葉も一緒に切り落としましょう。

苗植え時期:4月~6月(収穫まで2ヶ月間前後)
収穫時期:6月~8月
苗の価格:200円前後

春菊

お鍋に入れると爽やかな苦みが口中に広がる春菊は、ベータカロチンが豊富。栽培のハードルが高いイメージのある野菜ですが、種まきのタイミングに気をつければ初心者でも問題なく育てられます。春先にも種植えは可能ですが、病害虫が付きやすい雨季を避けるため、秋に種をまくのがおすすめです。

【育て方】

種は10~15cmの間隔をあけて、1cmの深さにまきます。種植え後、2週間~1ヶ月弱で双葉が全体に生えるので間引きを行い、全体の半分ほどまで減らします。間引きは収穫まで2、3度行い、間引いた双葉はサラダとして食べられますよ。葉が15~20cmまで生長したら収穫タイミング。下葉を数枚残した状態でカットしましょう。

種まき時期(秋):8月下旬~10月頃
収穫時期:10月~12月上旬
種の価格:200円前後

ナス

病害虫に強いナスは、実もの栽培初心者にはぴったりです。たっぷりの水と肥料で、栄養のつまったジューシーなナスを収穫しましょう。

【育て方】

苗を植え付ける際は、根本部分が土にしっかり埋もれた状態にします。植え付け後3週間ほどで「一番花」や「一番果」がなりますが、生長促進を促すためにも摘み取りましょう。枝が伸びたらX状に支柱を立て、枝と支柱をそっと結びます。実の大きさが10cmを超えたら食べ頃です。

植え付け時期:4月~6月
収穫:7月~9月頃
苗の価格:500円前後

初心者でも簡単に育てられる果物

ブルーベリー

ビタミンAやビタミンEを多く含むブルーベリーは、皮ごと食べられる栄養満点の果物。そのまま食べても甘酸っぱくておいしいですが、ジャムにして長期保存も可能です。

【育て方】

ブルーベリーを上手に育てるためには、土選びが非常に重要。家庭菜園に慣れている場合はご自身で酸性の土を調整できますが、初心者には難易度高め……。ホームセンターなどで、「ブルーベリー専用の培養土」を購入するのがおすすめです。植え付け後は生長に応じて、支柱を立てましょう。ブルーベリーは土の乾燥に弱いため、たっぷりと水やりをしてください。果実がみずみずしい青紫色になったら、優しく生えている方向に沿って引き抜きましょう。

植え付け時期:11月~3月
収穫時期:6~9月頃
苗の値段:1,000円~2,000円

イチジク

「不老長寿の果実」と呼ばれるほど栄養価値の高いイチジクは、小さな庭やプランターでも簡単に育てることができます。湿度に弱いので、頻繁に水をあげるのはNG。庭植えの場合は雨水のみで育ちますが、プランター栽培の場合は表面の土が乾燥したタイミングでの水やりを行いましょう。

【育て方】

苗木は、約50cmの穴と間隔をあけて植えていきます。いちじくを上手に育てるためには、病害虫対策と剪定(せんてい)作業が不可欠。特に、カミキリムシの幼虫は枝や幹部分を腐らせる原因にもなるので、夏前にあらわれる成虫は発見次第駆除してください。

植え付け時期:12月~3月
収穫時期:7月~11月上旬
苗の値段:1,500円前後

まとめ

太陽の光を浴び、たっぷりの水分を吸収した野菜や果物は栄養満点。自分で育てると食べる喜びだけでなく、作る楽しみもプラスされます。
ぜひ、自宅の庭や空いているスペースを活用して、おいしい野菜収穫の第一歩を踏み出してみてくださいね。

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