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電気代が家計に占める割合は少なくありません。そのため、効果的な電気代の節約方法がないかと探している人もいるでしょう。そこで、家族の人数別の平均的な電気代や、マンション暮らしで電気代を安くするポイントなどを紹介します。また、電力自由化によって料金プランも豊富になってきています。マンションで新電力を活用する際のポイントもあわせて紹介します。

うちの電気代は多い? 2人以上の世帯の平均電気代

「自分の家の電気代は高すぎるのではないか」「もっと節約できないものか」と考えることがあるでしょう。そこで、家族の人数ごとの平均的な電気代を紹介します。総務省の家計調査によると、2017年度の2人暮らしの世帯の電気代は月に9,176円です。3人暮らしでは1万485円、4人暮らしでは1万1,239円となっています。住む地域や共働きなどライフスタイルによっても違ってきますが、ある程度の目安にできます。大幅に電気代が高いという人は何が原因となっているかチェックしたほうがよいかもしれません。

続いて月別に電気代を比較してみます。電気代が最も高くなるのは、エアコンなど電気の暖房費がかかる冬です。総務省が2017年に公表した家計調査データによるとピークは2月であり、2人暮らしの月の電気代は1万1,280円、3人暮らしでは1万3,308円、4人暮らしでは1万3,688円です。逆に、電気代が最も安いのは6月であり、2人暮らしの月の電気代は7,327円、3人暮らしでは8,645円、4人暮らしでは8,892円でした。電気代は夏の冷房のほうが高そうだと考える人もいるかもしれませんが、実際には冬のほうが部屋と外気の温度差が大きいため、エネルギーがたくさん必要となり電気代がかかるのです。また、冬は日照時間が少ないため照明をより多く使うことも影響しています。

人が増えるとなぜ電気代は増えるのか

世帯人数が増えれば電気代が高くなるのは当然です。年間の電気代に換算すると、2人から3人に増えた場合は、平均して年間1万5,708円、3人から4人では年間9,048円、4人から5人では年間1万6,452円程度電気代が高くなるといわれています。

当然ですが、家族が増えれば、使う電気製品の数も増えます。たとえば、各部屋でエアコンを使えば、電気代に大きく影響するでしょう。大型のテレビに買い替えた、子どもの洗濯物が増えて洗濯機の使用回数が増えたなども関係します。また、赤ちゃんが生まれるなどにより、共働きをやめるなどのライフスタイルの変更が電気代の増加につながることもあります。子どもを育てるため家にいる時間が長くなり、そのぶんだけ電気の使用量が増えるなどはよくあるケースです。

また、家族が増えて引っ越した場合、契約するアンペア数が増えることにより、基本料金がアップします。大手の電力会社の基本料金は20アンペアで約560円、30アンペアで約840円です。また、40アンペアは約1,120円、50アンペアは約1,400円となります。

生活スタイルに変化があったときは契約プランの見直しを

見直しは面倒ですが、節約効果を生むことも!

家族構成が変わった、働く時間帯が変わったなどで生活スタイルに変化があったときは契約プランを見直すことで、電気代を抑えることが可能です。

たとえば子どもが独立したときには、契約電力を見直してもいいでしょう。ふだん使っている電気製品の消費電力を計算してみると、だいたい必要なアンペア数がわかります。500kWの電気製品は、5アンペアの電気を使います。近年は、家電製品の省エネが進んでいるので、アンペア数も低くできると思います。

また、時間帯別の料金プランに変更することで、安くすることもできます。大手電力会社のあるプランにおいては、8~22時までの時間帯に比べて22時以降の電気代を安くしています。共働きで夜遅く自宅に戻ってくることが多い場合は、深夜料金が安い料金プランに変更することで節約が可能です。

ほかにも、親世代と同居したところ、予想以上に電気代が増えることもあります。実は、節電意識はシニア世代のほうが高いにもかかわらず、電気代が高いという傾向があります。これは、電力効率の悪い、旧式の家電を使い続けるケースが多いためです。とくにエアコンや冷蔵庫は、10年以上前の製品と最新の製品を比較すると、消費電力に大きな差があります。この場合は、買い替えることをおすすめします。また、電気ストーブなど電熱式の暖房も、電気をたくさん使うので、要注意です。

契約している電気会社を変更するという方法もあります。大手電力会社以外の「新電力」と呼ばれる、電力自由化によって参入してきた会社は、大手電力よりも安い料金プランを用意しています。そのため、新電力に乗り換えることで、電気代の節約が可能です。なお新電力に切り変えても、送電線の運用などは、大手電力会社の送配電部門・送配電会社が担当しているので、停電しやすくなるといったことはありません。

これまでの電気とはどう違う? 電力自由化とは

電気代節約の面からも大いに注目を集めている電力自由化ですが、そもそもどのような仕組みなのでしょうか。

電力自由化とは、利用者が電力会社や電気料金プランの契約を自由に選択できることをいいます。2000年3月からはじまった電力自由化は企業や大型施設などが対象でしたが、2016年4月からは、一般家庭においても電力会社、電気料金プランを自由に選択できるようになりました。

電力自由化は、従来地域ごとに存在した大手電力会社が電力供給事業を独占してきた状況を改め、競争を導入して料金の値下げやサービスの向上を実現する試みでもあります。

新電力の魅力は、電気料金が安くなるという点が第一ですが、とりわけ電気をたくさん使う世帯ほど、安くなる傾向にあります。これは、大手電力会社の一般的な料金プランは、電気をたくさん使うほど、1kWhあたりの電気料金が高くなることに対し、この高くなった部分を新電力では割安にしているからです。

また、新電力といっても、都市ガス会社や通信会社、石油会社のように、以前からある会社が電気の販売を開始したというケースも多く、こうした会社では、ガスとセット、通信とセットといったセット料金による割引が魅力となっています。もっとも、一部の大手電力会社もそれに対抗する形でガスの販売を開始しており、ガスとのセット料金プランを提供していますので、両者の料金プランをよく比較してみるとよいでしょう。

マンションで新電力の契約はできるのか

マンションの住人も新電力との契約が可能です。現在使用している電線をそのまま使うので特別な工事は必要なく、自由に契約が可能です。スマートメーター(通信機能を持たせた電力量計)が付いていない場合でも、新電力と契約すると、自動的に大手電力会社の送配電部門・送配電会社がスマートメーターに交換してくれるので、マンションのオーナーや管理会社にとくに連絡しなくても問題ないでしょう。

ただし、高圧一括受電しているマンションでは電力会社を選べません。一括受電とは、マンションのオーナーや管理会社がマンション1棟分の電気を一括で契約することです。この場合、電力会社は安価な高圧の電力をマンションに供給し、マンションの変電設備で低圧の電気に変換してから、各部屋に供給します。したがって、住民はマンションのオーナーや管理会社に電気代を払うことになり、個々の世帯で電力会社を選べません。

一括受電をする目的は、電気代を安くすることです。一般的に一括受電にすると、各世帯の電気料金は5%程度下がります。ただし、最近は電力自由化による値下げもあり、一括受電の魅力は少なくなっています。

これから引っ越す人は十分に下調べをしておこう

マンション暮らしをしていて電気代を節約したい場合は、契約アンペア数が適切かどうか、あるいは利用する時間帯に合ったプランとなっているかなどをチェックしてみましょう。照明をLEDに交換したり、旧式のエアコンや冷蔵庫を買い替えたりすることでも、電気代を低く抑えることができます。また、大手電力会社から新電力に契約変更するのもひとつの方法です。電力自由化によって選択の幅が広がっているため、世帯にあった会社を選べば節約が可能です。ただし、一括受電のマンションは電力会社を自由に選べないため、引っ越す前に十分に下調べをしておきましょう。

また、オール電化住宅の場合、一般的に時間帯別のオール電化対応の料金プランが大手電力会社から推奨されることでしょう。このプランを利用している場合はすでに光熱費が割安になっているので、新電力に切り変えてもあまり安くならないケースが多いです。ただし、オール電化対応の料金プランは日中の電気料金が割高になるので、使い方を工夫する必要がありますので注意しましょう。

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