高級マンションのモデルルームを見学! チェックポイントまとめ

マンションを購入する前に、モデルルームの見学を行っておくと、マンションの大まかな特徴やイメージをつかむことができます。モデルルームの見学に出かける前に、チェックポイントを押さえておくことが大切です。この記事では、高級マンションのモデルルームを見学するにあたって知っておくと役立つ予備知識について解説します。

高級マンションの定義

高級マンションには明確な定義があるわけではありません。しかし、一般的には、都心の一等地や利便性の高い場所、歴史的価値の高い場所、希少価値がある土地、住環境が優れている場所などに立地し、建物のグレードが高く、高額な分譲価格で販売されたものをいいます。

高級マンションには、常駐にコンシェルジュがおり、配達荷物の受け取りやクリーニングの依頼などをすることができます。居住スペースはゆとりがある設計となっており、高級マンションとよばれる物件の多くが床面積100平方メートル以上となっています。スペースのゆとりは収納面にも現れており、ウォークインクローゼットが完備されている物件が大半です。通常暗くなってしまいがちな玄関部分についても、自然光が多く取り入れられる設計となっているのも高級マンションの特徴の一つです。

モデルルーム見学前の心構え

高級マンションのモデルルームとして使われている部屋は、さまざまな部屋タイプのうちの1つのタイプであることを知っておく必要があります。モデルルームとして使われている部屋はそのマンションの標準的な部屋であることが多いですが、中には角部屋などそのマンションの中でも最高級の部屋であることも少なくありません。室内の見栄えをより良くするためにリビングを広げたり、飾り棚など有償のオプションプランを駆使したりしている部屋であることも多いです。

インテリアについても高級家具や背の高い観葉植物などが惜しみなく使われているなど、インテリアデザイナーが手掛けた上質な空間になっており、見学者にインパクトを残して購入につながるような、高級感あふれる仕様になっているのが一般的です。そのため、高級マンションのモデルルームを見学する際には、実際に購入する部屋はモデルルームとは部屋タイプが異なることがあることを心得ておかねばなりません。また、モデルルームに設置してある家具なども、自分の購入する部屋とは雰囲気やサイズ感などが合わないことがあるのを知っておきましょう。

モデルルーム見学に必要な持ち物

マンションの購入を前提にモデルルームを訪れるからには、使っている家具や家電が収められるかをチェックしたいものです。そのためにはメジャーが必要ですが、モデルルームにはメジャーが置かれていることも少なくありません。そのため、訪れる前に実際使っている家具や家電のサイズを調べておくことのほうが大切です。

また、モデルルームによっては室内のカメラでの撮影を禁じているところもありますが、複数のモデルルームを見学する場合は情報が混乱しないように、周辺環境は撮影しておくことをおすすめします。そのためにも、デジタルカメラを持っていったほうがよいでしょう。

さらに、見学時に気になったことを書き留めておくために、物件の資料や筆記用具なども用意していくとよいです。また、モデルルームを訪れたときには、アンケートに現在の貯蓄額や年収などを書く項目があります。見学後にローンの返済計画をシミュレーションするときに必要なため、源泉徴収票や確定申告書などを持参するとよいです。

モデルルーム見学の流れ

モデルルームを見学する際には、テーブルに案内されて受付用紙に記入をします。担当スタッフから挨拶があった後、商談テーブルに置かれている卓上地図やジオラマなどで建設地や周辺施設についての説明がなされ、つづいて物件概要や間取りについての説明がなされるのが一般的です。

マンションの場合、間取りのタイプは複数あるのが一般的ですが、モデルルームとして見学できるタイプは限られたタイプになります。そのため、見学する部屋と実際に契約する部屋ではどこが違うのか明らかにしておくことが大切です。そのうえで、希望の間取りをある程度絞り込んでから見学することがポイントとなります。

実際にモデルルームの中を見学し終わった後には、担当者とローン支払いのシミュレーションを行います。収入に応じた金融機関や住宅ローンプランの紹介、金融機関への斡旋なども行ってもらうことが可能です。

モデルルームのチェックポイント:リビング・寝室編

実際に収納スペースの扉を開けて、棚は可動式か、物の出し入れがしやすいかを確認しましょう。また、収納したいものが出入り口を通過できる高さ、幅になっているかもチェックすることが必要です。

リビングは、ソファや椅子に座ったときの目線でくつろげるかも検討しましょう。また、コンセントの位置は後から増やすことは難しい場合も多いため、どこについているか、いくつあるのかを確認することも大切です。

寝室は、日光の入り具合や風の通り具合を確認するために、方角や窓の位置をチェックしましょう。駅や幹線道路沿いなど、騒音の懸念がある場合は、サッシの遮音性能なども聞いておくとよいです。また、快適な眠りを得るためにも、結露やカビに対する対策はどのように行われているのかも聞いておきましょう。

モデルルームのチェックポイント:水回り編

キッチンはコンロや作業台、シンク、食器棚、冷蔵庫などが動線的に使いやすい位置関係にあるかを確認しましょう。また、他の家事と連動しやすいかもチェックポイントの1つです。実際にキッチンに立ってみて、天板の高さやシンクの深さが作業しやすいものかを確認しましょう。

お風呂のバスタブに実際に入ってみたり、トイレに実際に座ってみたりして、確認することも大切です。

また、水回り全般に掃除のしやすさも確認しておきましょう。ホームパーティーなど大勢の人を招いてのイベントなどの機会がある方は、キッチンのインテリア性や生活感を隠すことができる収納があるか、参加者とコミュニケーションが取りやすい設計になっているかなど自身の趣向とあわせた部分もチェックするとよいでしょう。

モデルルーム見学時に聞いておきたい項目

モデルルームを見学するときは、単に見学するのではなく、積極的に質問をして疑問点を解消していきましょう。耐震性や遮音対策、断熱対策、日照など、建物の構造や性能については、さまざまな角度から質問することがポイントです。

その他にも、駐車場や長期不在時のセキュリティは十分かなど住居以外のサービスについても確認をしておくべきです。また、住宅ローンについては、払い終えたい年齢を明確にして、返済額について尋ねるようにしましょう。

忘れがち! 周辺環境も見学時に質問しよう

モデルルームの見学に行った際は、モデルルームの高級感やきれいさに目を奪われて、周辺環境について質問を忘れてしまいがちです。周辺環境が良くなければ実際の住み心地が悪くなってしまうため、見学時には周辺環境についてもしっかり尋ねておきましょう。

まずは、建物が建つ前には何があったかです。高級タワーマンションが乱立している都内湾岸エリアなど工場跡地に建った物件の場合は、基準値を超える有害物質が出ていないかの確認をしておきましょう。日照や通風などの観点からは、建物の方角や近隣に立つ建物の高さなども聞いておくと安心です。

保育園や幼稚園、学校などの教育施設や病院などの医療施設、スーパーなどの買い物できる施設はあるのかも確認しましょう。教育施設については、住居周辺の教育学区が自分の望む水準に合っているのか、通わせたい学校へのアクセスはどうかなどもあわせて確認をしておくと良いでしょう。最寄り駅やバス停からの距離や時間ごとの本数など、通勤や通学の利便性にかかわることも聞いておくとよいです。

モデルルームは購入できる?

一般的なマンションではモデルルームとして利用されていた部屋は、多くの人が訪れていることにより多少の傷みや汚れがあるため、同じ間取りの部屋と比べて安く販売されていることが多いです。またモデルルームの内装や仕様はオプションとしてつけるものが使われていることも少なくないため、その点でもお得といえるでしょう。

しかしながら、高級マンションでは、基本的に実際に居住する棟内にモデルルームが設けられるケースは少なく、セキュリティへの配慮の関係もあり別棟にモデルルームを設けるケースが多くなっています。そのため、基本的にモデルルームの購入は難しいでしょう。

隅々までチェックして住まいのイメージを固めよう

モデルルーム見学に行く際には、内装や設備の豪華さに惑わされず、建物の構造や使い勝手などをチェックして、疑問点がある場合は積極的に質問をしていきましょう。自分が住みたい間取りとモデルルームの違いを把握したうえで見学をおこなうのがポイントです。

(最終更新日:2019.10.23)
※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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