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法務省の発表によると、2018年末時点の在留外国人数は、273万人以上。過去最高の人数を記録しています。多くの外国人が日本で暮らしているのですから「日本で住宅を購入して生活したい」と考える人も少なくありません。外国籍の人々が日本で住宅を購入するには? 実際に購入を叶えた人々はどのように購入したのか、どのような苦労があったのかお聞きしました。

夫が外国籍でも、日本人の妻名義で住宅ローンを借り入れ

外国人が日本でマイホームの購入を考えた場合、ネックとなるのが住宅ローンの借り入れです。大抵の金融機関で「永住権を持っていること」を借り入れ条件としているため、永住権を取得していない段階でマイホームを購入するには、現金で購入するか、永住ビザがなくても借り入れ可能な金利の高いローンを利用することになります。(詳しくは過去記事「永住者ビザがなくても大丈夫⁉ 外国人が日本で住宅購入するには?」を参考にして下さい)
ただし、外国人と日本人のご夫婦でマイホームの購入を検討している場合、日本人の単独名義で住宅ローン契約を交わし、一緒に返済を進めるケースは多いようです。

ご主人に代わり、社会人1年目の奥様名義で住宅ローンを借り入れ

参照元「川崎市の中古マンションを購入。ホームパーティを楽しめるようになったSさん」:住宅購入者ストーリー

都内にある奥様のご実家近くでマンション暮らしていたSさんご夫婦。ワンルームでは手狭なため、マイホームの購入を考え始めました。不動産会社の担当者と話をする中で、外国籍のご主人名義で住宅ローンを組むのは難しそうだと知ったSさん。社会人1年目ということで苦労もあったそうですが、奥様名義で住宅ローンを借り入れ。中古マンションを購入して全面リフォームし、現在は2LDKの新居で快適に暮らしているそうです。

奥様名義で住宅ローンを借り入れ後、外国籍の夫が永住権を取得

参照元「保土ヶ谷区の物件を30歳で購入。子育て環境をととのえたSさん」:住宅購入者ストーリー

Sさんのご主人は外国人で、当時は永住権がなく就労ビザのみという状況でした。そのため、住宅購入を考える時点で、Sさんの単独名義で住宅ローンを組む心積もりだったそうです。年齢と年収を元にした借入可能額を算出した結果、予算を2,000万円程度に設定。隣に公園がある緑豊かな環境が魅力の中古マンションを購入しました。現在はお子様とともに、賑やかな毎日を送っています。
ちなみに、ご主人はその後、永住権を取得。現在はご主人名義でも住宅ローンを組むことができるため、ペアローンでの借り換えも視野に入れているそうです。

永住権のない外国人の住宅購入については、過去記事「外国人でも住宅ローンは借りることができる? 永住権なしでも問題ない?」も参考にして下さい。

夫が外国籍でも、永住権があれば住宅ローン契約が可能

前述の通り、外国籍の人でも日本の永住権があれば、大抵の金融機関で住宅ローンを組むことができます。ここでは、外国籍の人が実際に主債務者となり、住宅ローンを借り入れたケースをご紹介します。

日本で10年以上就労の実績があり、問題なく借り入れ

(参照元「原駅近くの中古住宅を購入。利便性と子育て環境を両立したMさん」:住宅購入者ストーリー)

県営住宅で暮らしてきたMさんご夫婦は、より良い住環境を求め、マイホームの購入を検討。中古の戸建てに照準を絞って家探しを始めました。インドネシア国籍のMさんは住宅ローン審査について、かなり早い段階から意識していたとのこと。外国籍でマイホームを購入した人々から勤務年数や借り入れした金融機関をヒアリングした結果、「案外借り入れできるのかな?」という想いが湧いてきたそうです。Mさんは日本人の奥様と結婚し、日本に10年以上在留。働き続けてきたこともあり、住宅ローン審査は各社問題なく通ったとのこと。苦労したのは、申し込み審査の際、漢字で記入することくらいだったそうです。

外国人でも問題なく借り入れ。こだわりの注文住宅を新築!

(参照元「住み慣れた立地で、自然素材を取り入れながら家づくりを実践したKさん」:住宅購入者ストーリー)

「家賃を払い続けるよりも経済的」という想いから、マイホームの購入を決めたKさん。住み慣れた立地に、漆喰や無垢材など自然素材を取り入れたこだわりの注文住宅を建てました。住宅ローンに関しては、日本語を書くことが苦手なため「書類を書く枚数が少ないのでは?」と考えてネットバンクを中心に検討したとのこと。外国人であることを理由に「審査の対象外」とした金融機関もあったそうですが、ご主人が既に永住権を取得しており、納税義務も果たしていることから、外国人でも問題なく借り入れができました。現在は、成人したお子様も返済を手伝っているとのこと。10年以内の完済を目指しているそうです。

永住権を取得していれば、ペアローンや収入合算も可能

ここまでご紹介した住宅購入者は、いずれも単独債務で住宅ローンを組んでいます。しかし、最近は夫婦共働きの家庭が増え、一緒に住宅ローンを組みたいというニーズも高まっています。外国人でも、条件を満たしていれば、ペアローンや収入合算が可能です。

(参照元「住宅ローンの事前審査を機に住宅購入を決意! 31歳で購入したIさん」:住宅購入者ストーリー)

建売住宅を購入したIさんは、日本人のご主人が主体となって住宅ローン契約を結びましたが、外国籍の奥様と収入合算を行っています。当時、奥様は来日から10年以上が経過しており、日本人のご主人と結婚していたものの、永住権を取得していなかったそうです。申請さえすれば資格を得られる条件はそろっていたものの、結婚のタイミングで就労ビザからの切り替えをしていなかったため、まずは配偶者ビザに変更。3年後の切り替え時に永住権を申請し、半年ほどの審査期間を経て、やっと永住権を得ることができたそうです。

夫婦ともに外国籍でも、マイホームを買える!

ここまでご紹介してきた住宅購入者はいずれも、ご夫婦のどちらから日本人です。しかし、ご夫婦ともに外国籍で日本に永住したいと考えるご家族も少なくありません。

(参照元「南米ペルーから来日。子どもたちの将来のために、建売住宅を購入したNさん」:住宅購入者ストーリー)

10年ほど前にペルーから来日したNさんはその後、同じくペルー国籍の奥様と結婚。当初はペルーに戻るつもりでいたそうですが、日本で生まれ育ったお子様たちのため、日本でマイホームを購入して暮らすことを決意しました。ご主人は永住権を取得していますが、外国籍であることから住宅ローン審査が難航することを恐れ、様々な金融機関で審査を実施。無事に希望額を借り入れることができました。Nさんの場合は、不動産会社の担当者が様々な業務を代行し、親身に対応してくれたとのこと。住宅ローン審査に不安がある場合は、あらゆる場面を想定してアドバイスしてくれる担当者と出会うことで、住宅購入を後押ししてくれるかもしれません。

まとめ

外国籍の人々は、日本人と比べて住宅ローンの借り入れがやや難しい現状は否定できません。しかし、永住権を取得したり、パートナーが債務者となったりすることで住宅購入を実現している人々もたくさんいます。日本で住宅購入を考えている外国籍の人は、上記の住宅購入者ストーリーを参考に、マイホームを検討してみてはいかがでしょうか?

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