【なぜ】暑くなりがちなマンションの特徴と快適に過ごす方法

GWを過ぎると日中は20度を超える日が多くなり、本格的な夏になる前でも30度前後の”暑さ”を感じる日が増えてきます。

日差しがガンガン降り注ぐ「外」は暑いに決まっているのですが、不思議なことに、マンションの部屋でもエアコンをかけていないと暑さを厳しく感じてしまいます。なぜマンションは暑くなりがちなのか、まずはそのことを理解するのが大事。理解した上で、マンションで夏を快適に乗り切る方法を見ていきましょう。

マンションが暑い理由

マンションはコンクリートでできています。気温が上がってくると特に暑さを感じるのは、コンクリートが蓄熱しやすいからです。昼間は太陽の直射日光に照らされて、室内に熱がこもります。しかし、それだけが理由ではありません。昼に蓄えた熱は夜になると、コンクリートから少しずつ排出され、部屋の温度を上げます。そのために、夜中になっても寝苦しいほど暑くなるのです。

同じマンションでも、階によって暑さが違います。最上階は天井部分に直射日光が当たるために、もっとも暑くなります。最上階以外、天井部分からの熱量は同じなので、その点ではどの階も同じような暑さになります。

一般的にマンションは最上階が一番暑く、その下の階は上にいくほど涼しくなるといわれますが、上の階になれば風通しがよくなるため、最上階以外はかえって涼しく感じることも。一方、1階部分は風が通らないために、熱がこもって暑く感じることが多いようです。

暑くなる部屋の特徴

マンションには、これ以外にも暑くなる原因があります。それは、部屋の間取りや構造からくる暑さです。たとえば、ワンフロアに何部屋もあるマンションでは、窓が一方向にしかないため、風向きによっては風の通りが悪くなり、熱い空気が部屋の中に充満することになります。

最近増えてきたコンクリート打ちっぱなしのマンションも、夏になると暑さが厳しくなります。それは、コンクリートの熱伝導率が高いために、外の熱気が直接伝わってくるからです。普通のマンションならコンクリートの上に塗装してあるので、その分熱気が伝わりにくいのですが、塗装のない打ちっぱなしではダイレクトに熱が入ってきます。このタイプのマンションは若年層に人気です。しかし、暑さに耐えながら暮らすのは、やはり厳しいと言わざるを得ません。

また、西日が入る部屋も、夏は暑くなります。西日の日差しは予想以上に強いので、西向きの部屋は徐々に温度が上がって、夕方くらいになるとかなりの温度になります。

夏を快適に過ごすには

部屋を涼しくするにはエアコンをつければいいのですが、これだけに頼っていると電気代がバカになりません。ちょっとした工夫で部屋の中を涼しくできるコツがあるので、いくつかご紹介しましょう。

風の通り道を作る

窓が複数の方向についている部屋なら、全部を開ければ風通しがよくなって涼しくなります。といっても、外気温が高かったり風が弱かったりすると、それほど効果はありません。それでもいくらか温度が下がりますので、窓を全開にして少し部屋の温度を下げてから、エアコンをつけると効率よく冷却することができます。

窓を開けて部屋の風通しをよくしよう

換気扇をつける

窓が一方向にしかない部屋は、開けてもそれほど風通しはよくなりません。こういう場合は、換気扇を回すだけでも断然効果があります。特にキッチンの換気扇は大型ですし、部屋の中央に付けられていることも多いです。これを回すと、部屋の中央の熱い空気を外に出すことができます。

直射日光を遮る

窓のカーテンを閉めてエアコンをつけると、効率的に冷房できます。これは、カーテンによって直射日光を遮るからです。最近では、窓辺にゴーヤなどを植えて、「緑のカーテン」を作って日光を遮るアイデアも広まっています。ベランダにすだれをつけても、涼しさが増します。さらに、すだれに水をかけると気化熱で気温が下がりますから、もっと涼しくすることができます。これに加えてベランダに打ち水をすると、気化熱でなお一層涼しくなるでしょう。

マンションはコンクリート製ですから、夏に暑くなるのはある程度は仕方がありません。しかし、ちょっとした工夫をすれば、快適に乗り切ることができます。ただし、高層階の場合は窓を開けられないこともあるので注意が必要です。マンション購入の際には、こうした条件もチェックポイントに加えておきましょう。

(最終更新日:2019.10.05)
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