住み替えで生活環境を改善! 前居はどうする? 住宅ローンは? 住宅購入者ストーリーまとめ

「マイホームは一生に一度の大きな買い物」と言われますが、近年はライフスタイルが多様化し、2度、3度とマイホームを購入する人が増えています。現在の住まいを売却し、新たな住宅を購入することは少し面倒に感じるかもしれませんが、より良い住環境を構築するチャンスの時でもあります。住み替えによって暮らしを充実させた住宅購入者をご紹介しましょう。

より良い子育て環境を求め、住み替えを選択

同じ家でも、家族の人数やライフステージの変化により、住み心地が変わります。共働きの夫婦2人であれば利便性を重視した家で暮らしたくても、お子様がいれば住まいに求める優先順位が変わってくるでしょう。お子様の人数によっても、快適性は変化します。

駅近マンションを購入した途端の妊娠発覚。広い物件に買い替え

(参照元「DINKSの想定から子育て重視へ。同じ市内で買い替えたTさん」:住宅購入者ストーリー)

Tさんは、夫婦2人で充実した毎日を送るために中古マンションを購入しました。しかし、手付金を支払い、後には引けないタイミングになった途端に妊娠が発覚。待ち望んでいたものの、夫婦2人での生活を決意した矢先の出来事に、とても驚いたそうです。

1DKの間取りは、子育てをするにはあまりに手狭。そこで早速、「子育てを意識したマイホーム探し」を開始。市内の駅から少し離れた立地にある、2LDKの中古マンションを購入し、子育て環境をととのえました。前居は賃貸に出し、すぐに借り手が付いたとのこと。利回りが良く、家賃収入で住宅ローンと維持費をまかなえているそうです。

3人目のお子さま誕生で手狭になり、住み替えを決意

(参照元「自然素材にこだわり! 建売住宅から住み替えたTさん」:住宅購入者ストーリー)

お子さまの誕生をきっかけに社宅から引っ越し、東京都小平市の建売住宅を購入したTさん。都内でありながら緑と畑が多くのどかな環境で子育てがしやすく、マイホームには概ね満足していたそうです。しかし、3人目のお子さまが誕生すると手狭になり、住み替えを考えるようになったそうです。
学区内の土地を購入し、構造躯体から家具に至るまで自然素材を使ったこだわりの注文住宅を新築。引っ越すまでは前居を売却せずに暮らし続けたかったため、つなぎ融資を利用して土地代金や着工金を支払うなど苦労もあったそうですが、現在は無理なく住宅ローンの返済を続けているとのこと。お子様たちが元気に走り回れる、ゆったりとした住まいで幸せな日々を送っています。

つなぎ融資については過去記事「一戸建てを建築するときに借りる「つなぎ融資」って?その注意点は?」も参考にして下さい。

子育てに最適な住環境を求めて住み替え

子育てしやすいマイホームを考えるにあたり、重視すべきは広さにとどまりません。「自然との触れ合いを大切にしたい」「安心して子育てできる環境に引っ越したい」そんな想いから住み替えを決断するご家族が多いようです。

商業地域から多摩川沿いの閑静なエリアに住み替え

(参照元「決め手は住環境! 鵜の木駅近くの物件に買い替えたKさん」:住宅購入者ストーリー)

お子様の誕生を機に、商業地域の駅近マンションを購入したKさん。12~13年ほど暮らしたそうですが、閑静な住環境を求め、いつかは住み替えしたいと考えていたそうです。
ある日、実家の近くで偶然見つけたモデルルームを訪問。多摩川の河川敷に近い静かな住環境が気に入り、住み替えを決意。前居を売るか貸すか検討した結果、購入時よりも価格が下落していたことから、賃貸に出す選択をしました。ダブルローンとなりますが、自身で計算した結果、無理なく返済できると判断したそうです。新居の住み心地は上々。自然と触れ合ったり、友人を招いたり、家族全員が快適に過ごしているそうです。

現在返済中の住宅ローンに加えて新たに購入する家のローンを組むための条件やメリット・デメリットについては過去記事「住宅ローンの返済中だけど住み替えしたい! ダブルローンを組むべき?」も参考にして下さい。

紆余曲折を経て、のびのびと子育てできる環境に住み替え

(参照元「2度のマンション購入を経て、理想の住環境を手に入れたSさん」:住宅購入者ストーリー)

Sさんが初めてマイホームを購入したのは、結婚後のこと。通勤に便利な船橋市内の新築マンションを購入しました。6年ほど暮らしましたが、ガードレールのない大通りが子どもたちの通学路になっていたり、学区内の中学校が駅の喧騒に近かったり、子育てに最適な立地とは言えなかったとのこと。

隣近所の過干渉や、マンション内のトラブルを目の当たりにしてしまったこともあり、買い替えを決意。千葉ニュータウンの大規模マンションを契約しました。100平米もの広さがあり、1階で子どもたちの足音が階下に響く心配もないとあって気に入っていたそうですが、契約先が民事再生手続きをとったため、手付金を15万円ほど払っていたもののキャンセルすることに。

すぐに家探しを再開し、相模原市にある、バルコニーから丹沢山系が一望できる新築マンションを購入。前居は購入を決めたマンションデベロッパーの関連会社に依頼して売却しました。川も公園も近く、自然を間近に感じられる環境が子育てにぴったり。のびのびと、充実した毎日を過ごしているそうです。

住環境をグレードアップするために住み替え

現在の住まいが特別不便な訳ではなくても「もっと住みやすい場所があるのでは?」と感じている人は少なくないでしょう。「より設備の充実したマンションに住みたい」「もっと新しい建物で暮らしたい」そんな想いを、住み替えによってかなえた人たちがいます。

より大規模で共用施設が充実したタワーマンションに住み替え

(参照元「住み替えて、家賃収入を得る理想の生活を手に入れたNさん」:住宅購入者ストーリー)

Nさんが最初にマイホームを購入したのは、10年以上前のこと。当時40歳のNさんは「年齢的に、住宅ローンを組むならそろそろかな」という想いがあったそうです。JR品川駅からバスで10分ほどのエリアで新築マンションのモデルルームを見かけ、職場に近く運河が間近な環境と、2,820万円と手頃な価格が気に入って購入。住み心地は良かったものの「より共用施設が充実した大規模マンションの高層階で暮らしたい」という気持ちが片隅にあったそうです。

眺望の良いタワーマンションをいくつか検討してきた中で、豊洲のタワーマンションに住み替えを決断。決め手は、建物内にコンビニエンスストアやゲストルーム、プール、ジムなど共用施設が充実していることに加え、大好きなオリンピックの開催予定地に近かったことや、増税前というタイミングも大きかったそうです。

前居はシミュレーションの結果、売却するよりも貸した方が得だと分かり、賃貸に出すことに。家賃収入は新居の住宅ローン返済に充てているとのこと。バルコニーからは丸の内や晴海の高層ビル群を臨み、運河沿いを散歩できる遊歩道が目の前という新しい環境を手に入れ、充実した毎日を過ごしているそうです。

建物の老朽化を機に、60代で2度目の住宅購入

(参照元「60代で2度目の住宅購入! 前居は賃貸に出し、住み替えを決断したSさん」:住宅購入者ストーリー)

結婚後すぐに新築マンションを購入したSさん。途中で賃貸に出した時期はあったものの、35年近く住み続けてきました。住宅ローンは途中で繰り上げ返済を行って10年以上前に完済。しかし、の月日が経ち老朽化が進み、修繕積立金はじわじわと上がり続け、住戸内の設備も老朽化が進んでいました。

そんな時、目の前で建設中の新築マンションを勧められて、前居と同じ階数の住戸を購入することに。生活環境はそのままに、最新の設備や暮らしに合った間取り、日当たりもよく、住まいの質が各段に向上。自然と家にいる時間が長くなったそうです。もちろん、修繕積立金もだいぶ安くなりました。
現在は安定した収入があるため、前居は賃貸に出しているとのこと。住宅ローンも余裕をもって返済できているそうです。

シニア世代の住み替えについては過去記事「シニアの住み替えが増加中。ベストな売却タイミング、資金計画とは?」も参考にして下さい。

周辺環境が変われば、住み心地が変わってしまうことも

マイホームで快適に暮らしていたのに、周辺環境の変化によって住み心地が変わってしまうことがあります。我慢して暮らし続けるのか、リフォームなど改善策を検討するのか、住み替えるのか。様々な選択肢がある中で、住み替えを決断した人の声をご紹介します。

近くに高層の建物が建ち、景観や日当たりが損なわれて住み替え

(参照元「渋谷区の中古マンションに買い替え。静かな住環境と眺望を手に入れたKさん」:住宅購入者ストーリー)

Kさんは、JR大崎駅から徒歩圏内のマンションを購入。快適に暮らしていましたが、再開発プロジェクトが進むにつれて、周辺に高層建築物が建ち並ぶように。Kさんが購入した14階建てのマンションのすぐ近くにも、40階建ての建物が建ってしまったそうです。景観が損なわれ、朝日が遮られてしまうなど、今まで通りの住環境が望めなくなったため、住み替えを決意。都内の中心地でありながら閑静な邸宅街として知られる松濤エリアの中古マンションを購入しました。鳥のさえずりで目覚めるほど静かで、内装や設備は全て自分好みにリフォームし、新居は快適そのもの。思い通りの生活を謳歌しているようです。

ちなみに、前居は売却して住宅ローンを完済。残ったお金を新居の頭金に充て、住宅ローンを組んだとのこと。前居を購入した際よりも住宅ローン金利が低いため、今後のインフレ対策としても有効だと考えているそうです。

自身の環境が変わったことをきっかけに住み替えるケースもあり

マイホームには何の不満もないけれども、自身の環境が変わって住み続けることが難しくなってしまうことがあります。「転勤が決まった」「住宅ローンの返済が難しい」「建物の老朽化で住み続けることが難しい」など、その理由は多岐にわたります。

金銭的理由でマンションを手放した後、再度マイホームを購入

(参照元「等々力駅近くの新築住宅に買い替え。戸建て暮らしを満喫するIさん」:住宅購入者ストーリー)

結婚をして2年目に上野毛の分譲マンションを購入したIさん。7年半ほど暮らしたそうですが、リーマンショックの煽りを受けて転職することになり、収入が激減。駐車場代や管理費、修繕積立金など、住宅ローンの返済以外にも毎月4万5,000円ほどの支出があり、手放さざるを得ない状況に陥りました。

しばらくは賃貸マンションで暮らしていたそうですが、仕事環境が落ち着いたところで、再びマイホームを購入することに。前居で住宅ローン返済以外の支出に苦しんだ経験から、戸建て住宅に絞って検討。お子様の学区が変わらないエリアの建売住宅を購入しました。
新居は十分な広さがあり、日当たりも良く快適そのもの。庭のある暮らしも満喫できるようになったそうです。

住宅ローン返済で生活が苦しく悩んでいる人は過去記事「住宅ローンで生活が苦しい! そんな時どうすればいい?」も参考にして下さい。

まとめ

一口で住み替えと言っても、そこには様々な理由があります。また、住み替えを決めたら前居を売却するのか、賃貸に出すのか決断を下す必要があります。売却する場合はオーバーローンになるのか、賃貸に出す場合はダブルローンについても注意が必要です。住み替えを検討中の人は、無理のない資金計画もセットで考えるようにしてくださいね。

(最終更新日:2019.10.05)
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