この記事は、約6分で読めます

洋室で生活する機会が増えるとともに、畳のある昔ながらの造りの家は少なくなってきました。その一方で、和室の良さが見直されてきています。和室に慣れ親しんだ世代の人たちだけでなく、若い人のなかにも畳のある和室を好む人は増加しているようです。ここでは、マンションで和室を楽しむ魅力について紹介します。

人気のイマドキ和室スタイルとは

和室にはさまざまなスタイルがあります。マンションで人気の和室には、どのようなスタイルが取り入れられているのでしょうか。

まずはリビングからフラットな状態で和室に続いているスタイルです。バリアフリーなので、子どもや高齢者が転倒する心配が少ない点がメリットとして挙げられます。普段はリビングとひと続きで広く使うことができるうえに、来客時などにはふすまを閉めて来客用の個室として利用することも可能です。

リビングからフラットに続く和室

小上がりタイプの和室も人気です。腰掛けることができる程の高さで小上がりになっているスペースは、休憩の場所として利用したり、段差を椅子の代わりに腰掛けたりして利用することもできます。
リビングの横にある場合、それぞれ独立した空間を作り出すことができ、気分に応じてそれぞれの雰囲気を味わうことで気分転換にもなります。また、小上がりの下は収納スペースとして利用すれば、普段の生活でも重宝できるでしょう。

小上がりタイプの和室

窓のない和室である中和室はリビングの一角などにあります。中和室は畳がクッションの役割を果たすため、子どもが遊ぶスペースとしては最適です。ふすまや間仕切りを閉めることによって、個室として利用することもできます。洗濯をたたんだり、アイロンがけの場所に使ったり、家事のスペースとしても重宝できるでしょう。

和室のコーディネートと押入れ収納のコツ

マンションでは、リビングとひと続きで和室を広く利用することもあります。この場合、全体をひとつの空間と捉えてコーディネートしてみると良いでしょう。
まずは色や柄についてです。ソファやクッションなどを和室スペースと同じ系列の色や柄にすると、空間の統一感を出すことができます。また、フローリングは畳と明度に合わせた色合いを選ぶこともポイントです。リビングと和室をひと続きで利用する際に部屋を個別に分けてデザインしてしまうと、調和が取れなくなってしまうので注意する必要があります。

また、和室には押入れがある点も特徴です。この押入れを有効活用することで、快適に過ごすことができます。押入れはクローゼットと違い、天袋・上段・下段の3つのスペースが存在し、奥行きもあるため、抜群の収納力を持っています。天袋には使用頻度が低く、軽いもの、上段には来客用の布団などを収納するとよいでしょう。深い奥行きを利用すれば、季節ものの衣類や小物ケースなどを置くこともできます。下段は主に重いものの収納スペースです。子どものおもちゃや掃除機、衣装ケースなどを収納しておけば、取り出す際に便利です。

どう使う? 意外と用途が幅広い和室

和室の利用方法はさまざまで、それぞれの生活スタイルに応じて使い分けることができます。まずは寝室として利用する方法です。い草の香りや弾力性など、畳特有のリラックス効果によって心地よい睡眠の手助けにもなるでしょう。
また、赤ちゃんがいる家庭では赤ちゃん用の部屋として利用することもできます。中和室であれば、2面を開放することによって赤ちゃんの様子を確認しながら家事を行うことも可能です。毎日のおむつ替え時のほか、ハイハイをするようになっても、フローリングに比べ弾力性があり、ひんやりしない畳の上なら快適でしょう。

子どもが大きくなると、畳の部屋は子ども部屋や勉強部屋としても使えます。畳は遮音効果も高いため、遊んでいる際にもマンションの下の階へ床衝撃音(軽量衝撃音)が響くことを必要以上に気遣わなくて済みます。ただし、飛び跳ねのような重量衝撃音については、畳でも遮音効果は期待できないので注意が必要です。 また、畳の部屋では集中力を高めることができるという研究結果もあるそうです。そのため、勉強部屋としても適していると考えられます。

さらに、和室は来客時にも役立ちます。客間として使用する場合には、正座をすることがつらい人のために畳でも使用できる座敷専用の椅子を準備しておくとよいかもしれません。

趣味や自分磨きのスペースとして和室を使う方法もあります。茶道や華道・書道など、さまざまな趣味に取り組むのにも、和室は有用なスペースなのです。

おしゃれな和室のコーディネート術

モダンな印象の琉球風畳

和室がリビングから続きになっている場合、おしゃれに見せるために大切なことは、モノを多く置かないことです。家具を置く場合にも、大きなものを置かないよう心掛けましょう。背の低い、和室のデザインに合った木目調の家具であれば、調和の取れたスペースを作ることができます。
全体的に薄めの色で統一させると、リビングとなじんで一体感が出やすいでしょう。そのほか、濃い色目の家具をアクセントカラーにした場合には、モダンなリビングと調和させることもできます。

正方形の琉球風畳(縁なし畳)はモダンな和室を演出できます。琉球風畳は縁がないのが特徴で、市松敷きにして縦横交互に敷けば、スタイリッシュな印象になります。襖も木格子にしたり、思い切って取り払ったりすることによってリビングと統一感を出すことができ、すっきりとした印象を作り出すことも可能です。

洋室から和室へリフォームするには?

和室から洋室へのリフォームは2~3日かかり、6帖あたりの費用は15万円前後で行うことが可能です。
その一方で、洋室から和室にリフォームする場合は3~4日かかり、6帖の場合のリフォーム費用は一般的に30万円以上かかってしまいます。洋室から和室へのリフォームのほうがコストがかかるため、現在すでに和室があり、将来和室が必要になる可能性がある場合は、一部屋は残しておくとよいでしょう。

ライフスタイルの変化に対応できるのが和室の魅力

バリアフリー化が進み、マンションでも洋室のスペースが主流になっています。しかし、和室はさまざまな利用方法があり、ライフスタイルに応じて柔軟に使い方を変えられるというメリットがあります。子どもの成長に応じて、和室を有効利用することも可能です。

和室はコーディネート次第でおしゃれな空間を作り出すこともできます。色合いを周囲と合わせる工夫をして、それぞれの好みに合った空間が出来上がれば、大きな喜びを得られるでしょう。茶道や華道・書道など、和室を利用した趣味などを楽しむのもおすすめ。和室を有効利用することで、生活の幅を広げるきっかけにもできるのです。

この記事もおすすめ

いくつわかる?検定にチャレンジ

住宅ローンについて知る

住宅ローンをご検討中の方

この記事の監修者
鈴木 健司 一級建築士

1960年愛知県犬山市生まれ、法政大学工学部建築学科卒業、一級建築士。建築座(一級建築士事務所)代表、青山製図専門学校非常勤講師

おすすめ記事