トランクルームとは? 用途によって異なる4つのタイプと賢い使い方について

「昔よりも“トランクルーム”という単語を目にするようになった」という印象がないでしょうか。近年、トランクルームの国内需要が急速に拡大してきており、全国のトランクルームの店舗数は10年で2倍以上に増えています。アメリカに比べると普及率はまだまだですが、それだけに「伸びしろがある市場」といえるかもしれません。

どのような場合、トランクルームを使うと良いのでしょうか。トランクルームの種類や、賢い使い方についてまとめて紹介します。

トランクルームとは

郊外で見かけるこんな光景。トランクルームにはどのような種類があるのでしょうか。

トランクルームとは、大きく言えば「物を預け入れられるスペース」のこと。

・1日~数年単位で預けられる
・大小さまざまなスペースから選べる

といった点が、大きなポイントです。各社のサービス内容やトランクルームのタイプによって、コストやセキュリティ、品質管理、利便性などが変わってきます。そのため、自分に一番合っているトランクルームを選ぶことが大切です。

トランクルームの種類と選び方のポイント

各業者によってトランクルームの名称は異なりますが、大きく分けて4つのタイプが存在します。

コンテナ型

出し入れが自由なため、アウトドアなど趣味のものを保管するのにも便利ですね

【主な特長】
・比較的コストが安い
・大きな物も収納できる
・出し入れが自由
・車が横付けできる場合が多いので、荷物の持ち運びがラク

道路沿いの空き地にコンテナがズラリと並べられているのを目にしたことがある人も多いのではないでしょうか? トランクルームと聞いて、多くの人がイメージするのがこのコンテナ型です。「1室当たり月額○円」といった形でレンタルすることができます。

レンタルできるサイズはさまざま。コンテナを丸々ひと箱借りられるものや、コンテナの中がいくつか仕切られているタイプもあります。コンテナの中で物を保管するため、風雨を完全に防ぐことができます。しかし、空調管理は行われないため、湿気や乾燥には十分注意しましょう。また、熱や冷気に弱いようなデリケートな物の預け入れには向いていません。比較的大きなものを預けられるので、アウトドア用品や家具、家電、自転車、サーフボードなどの荷物を収納するのに適しています。

ビルイン型

【主な特長】
・出し入れが自由
・自宅の近所にある可能性も高い
・駐車場付きのスペースの場合は、車で荷物の搬入・搬出ができる
・預ける荷物の品質を比較的問わない
・セキュリティのしっかりしているところが多い

ビルの中に収納するスペースがあるタイプがビルイン型。ビルのワンフロアがトランクルームになっている場合もあれば、1棟丸ごとトランクルームになっているところもあります。「レンタル収納スペース」といった呼び方をされることも多いです。空調管理が徹底されているところであれば、デリケートな品質の荷物も安心して預けることができます。

このタイプのレンタルスペースは都心部で増えてきているため、何かと手狭になりがちな都会暮らしの人にとっては使い勝手がいいでしょう。「家の近くの場所にある物置き」として重宝されるようです。ちょっとした荷物を預けておくにはうってつけ。服や本など、日常的に使わなくて捨てられないものを保管するのに適しています。

倉庫型

倉庫業者が運営するトランクルームは、法律上の違いによって、コンテナ型やビルイン型のタイプとは異なります。倉庫型の場合は、出し入れを自由にできず、開ける際には業者の立ち会いが必要となります。その際、業者によっては別途費用がかかるケースも。コストと手間がかかってしまうわけですが、それだけセキュリティがしっかりしているということでもあります。

倉庫型は預けた荷物の保証が行われるため、高価な物(美術品や有価証券、宝石など)の預け入れに適しています。品質管理のクオリティや、セキュリティレベルが非常に高いのが倉庫型の特長となります。

宅配型

ひと箱単位から預けることができるので、お部屋を整理したい時に気軽に利用できます

【主な特長】
・出し入れがとにかくラク
・ひと箱単位から預けることができる
・箱のサイズも大小あるので、スペースを無駄にしない

自宅にいながらトランクルームを利用できるのが、この宅配型です。預け入れる際は運送業者に集荷をかけて引き取りにきてもらい、取り出す場合は手続きすることで自宅に荷物が届けられます。運送業者を介しての利用することになるので、出し入れしたいときに、すぐ対応できるというわけにはいきません。しかし、荷物をわざわざ運ぶ必要がないのは大きな魅力です。業者によってサービス内容は違いますが、月額250円から利用できる「サマリーポケット」では、出し入れから管理まで、全てをパソコン・スマホで完結することができます。

以上、これら4タイプの中からどれにするかを選ぶ場合は、

・コスト
・品質管理
・預け入れる荷物の量
・セキュリティ
・利便性

の5つを念頭に置くといいでしょう。

知っておくと得する、トランクルームの意外な使い方

使わない荷物を預け入れておくイメージが強いトランクルーム。しかし、使い方次第でライフスタイルをさらに充実させることができます。ここではいくつかの使用例をご紹介します。

趣味の部屋として

「趣味で作っていたプラモデルが保管できないほどの量に。家族の目もあり、家の中には収納しきれないので、思い切ってビルイン型のトランクケースに大移動。最愛のプラモデルたちを存分に鑑賞できる部屋が持てた」

趣味の部屋としてトランクルームを利用する人もいるもの。住まいに自室を持つことが難しい場合、自分だけの空間ができることはうれしいですよね。

防災グッズの備蓄用に

「防災グッズを購入したはいいが、大きなアイテムは家の中に収納するスペースがない。トランクルームに移すことで、さらに防災グッズも買い足せて万全の対策ができたと思う」

災害など万が一のときに必要なグッズをトランクルームにしまうという人も。すぐに使用するアイテムや小さいものなどは家の収納にしまっておくべきですが、かさばるものは別の場所に避難させてしまってもいいかもしれません。

家賃を抑えられる

「引っ越しが決まっていて、荷物が多いので収納の多い物件を中心に見ていたが、どうしても価格帯が上がってしまう。そこで、荷物をトランクルームに預けることにして、ひと回り狭い物件に住むことに。トランクルーム代はかかるが、家賃は下げられたので、トータルするとコストを抑えられた」

収納代わりにトランクルームを使用することで、その分家賃を抑えられます。引っ越した結果、どうしても収納がおさまらない場合などにもトランクルームが使えますよ。

ガレージとして利用

「バイクを整備するためのガレージがほしかったので、コンテナ型でガレージ対応のトランクルームをレンタルした」

クルマ好きの人にとって、ガレージハウスは憧れの住まいではないでしょうか。とはいえ、手にするにはなかなかハードルが高いもの。トランクルームをガレージとして利用することもできます。

工夫次第で使い方が大きく広がるのもトランクルームの魅力。賢く活用することで、ライフスタイルの向上につながることもあります。収納に困っている場合、トランクルームの利用を視野に入れてみるといいかもしれませんね。

(最終更新日:2019.10.05)
※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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