日差しと視線はしっかりカット! マンションのベランダ目隠し術と注意点

マンションのベランダは、通りから見えやすい1階はもちろん、中層階や高層階でも近隣の建物からの視線が意外に気になるものです。洗濯物を干したり、カーテンを開けたままにしたりするのに抵抗がある人は多いのではないでしょうか。今回は、外からの視線が気になる人のために、簡単に取り入れられるベランダの目隠し方法について紹介していきます。

マンションのベランダは外から丸見え?

マンションのベランダは、外から丸見えになってしまいがちです。洗濯物を干した際に人目が気になってしまう人も多いでしょう。特に、人通りの多い道路に面したベランダや、すぐ向かいに住宅がある場合は余計に人目に触れやすいものです。また、低層階などでは、室内にいてもカーテンを締めないと外からの視線が気になってしまうかもしれません。人目を気にして外に洗濯物を干せなかったり、昼間でもカーテンを閉めっぱなしにしていたりすることで不満が溜まっているという人も少なくないでしょう。

そんな人目の気になるベランダをストレスなく活用したいのなら、目隠しアイテムを利用するとよいでしょう。目隠しアイテムがあれば、プライバシーの確保はもちろん、強い日差しを受けやすい南向きや西向きの窓の日よけとしても役立ちます。

便利な目隠しアイテムを活用しよう

目隠しといっても、工事を伴うリノベーションは避けましょう。なぜなら、マンションのベランダは勝手に工事のできない共用部分だからです。たとえ、賃貸ではなく、マンションの一室を購入していたとしても、ベランダは共用部分です。専有部分と呼ばれる部屋の壁や床のように、好きなようにリノベーションできないので注意しましょう。なお、設備の故障や破損でベランダの工事が必要になった場合でも、マンションの管理会社やオーナーに連絡しなくてはなりません。どんな理由であれ、共用部分は勝手に工事ができないことを覚えておきましょう。

しかし、そんな共用部分でも、使用できる目隠しアイテムは色々あります。たとえば、日本ではなじみ深いすだれや、ベランダの手すり部分に取り付ける目隠しシートなどです。これらは取り付けのための工事を要さないぶん、手軽に設置できたりコストが安く済むといったメリットがあります。部屋のコーディネートや使用目的に合わせて、効果的な目隠しアイテムを探してみましょう。

【1】すだれ

手軽に取り入れやすい昔ながらのすだれ

まずは、涼しげな見た目が特徴の「すだれ」です。日本で昔から使われてきたすだれは、ベランダに限らず、部屋の間仕切りやカーテンとしても活用されてきました。目隠しとしては、窓枠に引っ掛けたり物干し竿につるしたりと、設置方法が簡単なため、手軽に取り入れられるアイテムといえるでしょう。また、日よけと風通しの両方の役割を持つことから、暑さ対策としても人気があるアイテムです。すだれを設置しておけば、エアコンをつけなくてもベランダから吹き込む風である程度涼めるでしょう。

さらに、低コストで設置できることもうれしいポイントです。ホームセンターや100円ショップでも手に入るため、手頃な目隠しアイテムから試してみたいという人にもよいかもしれません。また、すだれといっても、和室や畳のある住居に似合う和風のものだけではありません。サンスクリーンのような洋風のすだれもあるので、部屋のコーディネートと合わせて選ぶとよいでしょう。

【2】目隠しシート・サンシェード

さまざまな種類があるサンシェード

目隠しシートは、ベランダに降り注ぐ日差しや視線をさえぎるためのシートです。主な役割は日よけや視線よけですが、取り付け方によっては雨よけとしても効果的です。目隠しシートは、物干し竿からつり下げるタイプをはじめ、さまざまな種類あります。より日よけ効果を高めたいのなら、シートを窓枠に取り付けるサンシェードタイプが良いでしょう。上部がしっかり隠れるため、上からの視線も気になりません。サンシェードであれば、窓を開けている状態でも、日差しを遮りつつ風が室内へ入りやすくなるので、夏でも涼しく過ごせます。隠したい場所や用途に合わせて、取り付け方や機能を選びましょう。

【3】パネル・ラティス

ベランダのスペースに余裕がある場合や、目隠しと同時にガーデニングも楽しみたいのなら、パネルタイプが最適です。パネルタイプは、プラスチックやステンレス、木材などでできており、しっかりとしたつくりが特徴です。そのままでも存在感のある見た目ですが、フェイクグリーンを絡ませれば、目隠しとしてだけでなくエクステリアとしてベランダのコーディネートを楽しめるでしょう。また、ガーデニング用の棚やプランターが付いたものを選べば、本格的なガーデニングも可能になります。用途や理想のベランダコーディネートをイメージしながら、ピッタリのものを探しましょう。

また、ガーデニング用品のラティスでも、隙間が少ないルーバータイプを選べば、ガーデニングをしながら目隠しができます。ルーバータイプは、ブラインドのように日差しよけや風通しの機能も持つので、見た目にも機能にもこだわりたいという人にピッタリのアイテムでしょう。

ベランダの目隠し設置で注意する事

ベランダに目隠しアイテムを設置する際は、近隣の住戸や大家さんなどに迷惑がかからないようにしなくてはなりません。また、ベランダの見通しが悪くなることで危うくなる防犯面についても考慮する必要があるでしょう。ここでは、目隠しアイテムを設置することでトラブルが起きないよう、あらかじめ確認しておきたいポイントを紹介していきます。

【1】管理規約を守って正しく設置する

マンションのベランダは、火災や地震などの災害時に、避難経路としても使われます。そのため、避難の妨げとなる物は置かないよう注意しましょう。特に、隣室とのあいだに蹴破り戸がある場合やベランダの床面に避難ハッチが設置されている場合は、その周りには物を置かず、必ず空けておかなければなりません。そのほかの部分であっても、すぐに移動できる物以外は置かないようにしましょう。

また、マンションによっては、風で飛ばされる可能性のあるものなどの設置が禁止されている場合があります。知らずに設置してしまうと、後々管理会社や近隣住民とのトラブルが起きかねないので、あらかじめ管理規約をよく確認しておきましょう。もし、パネルなど比較的重量があるものを設置する場合は、床の耐荷重なども確認しておきたいところです。

実際に目隠しアイテムを設置する際は、落下したり飛ばされたりしないよう、説明書に沿ってしっかり固定しましょう。また、大きな音を発生する作業は、近隣住民へ迷惑がかかる可能性があるため極力控えることも重要です。

【2】防犯対策もしっかりと

目隠しアイテムを使用する場合は、防犯面への対策をしっかりと行いましょう。なぜなら、目隠しアイテムを設置することで、ベランダの見通しが悪くなり、空き巣に狙われやすくなるなど防犯面で問題が出てくるためです。特に、下部を隠す目隠しアイテムは、忍び込んだ空き巣が身を隠せるスペースになってしまう可能性があります。目隠しアイテムを活用しつつ防犯面の対策をするなら、窓に防犯ブザーをつけるなど防犯対策をしておくと安心です。また、開閉できるタイプや取り外しが簡単なものを選び、外出する際はできるだけベランダの見通しを良くしておくことも心掛けましょう。

目隠しアイテムでプライバシーを守ろう

開放的なベランダは、外からの視線が気になりがちです。特に、1階や2階では、ベランダ内だけでなく部屋内も丸見えになってしまうことも多いでしょう。しかし、目隠しアイテムを設置すれば、外からの視線を気にすることなく快適に過ごせます。また、設置方法によっては、視線よけだけでなく日よけや雨よけとしても効果的です。種類も豊富なので、ベランダの使用目的やほしい機能に合わせて、ホームセンターやオンラインショップなどで探してみましょう。

(最終更新日:2019.10.05)
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