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マンションを借りたとき、気になるのが退去するときのことです。入居するときよりも退去するときのほうが気にしなければならないことがたくさんあります。たとえば、マンションを退去する際は、いったい誰に連絡すればいいのか迷う場合もあるでしょう。ここでは、賃貸物件の退去時の連絡方法と引っ越しまでの流れについて説明します。

退去連絡はいつまでにすればいい?

賃貸マンションを借りて、退去する際には、退去の連絡をきちんとしなければなりません。退去連絡は、賃貸借契約を終了するという意思表示なので、連絡しないといつまでも家を借りている状態になってしまいます。退去連絡には、通常の場合期限が設けられていて、退去日よりも前に連絡する必要があります。

一般的には、1ヶ月前というのが多いようです。地域によっては、2~3ヶ月前には連絡しなければならないという慣例のところもあります。たとえば、1ヶ月前に連絡が必要というルールなら、3月1日に退去連絡をしたら、賃貸借契約は4月1日以降に解約されることになります。

退去連絡のタイミングは、新居の入居先が決まってからで大丈夫です。 転居先が決まらないまま退去の連絡をすると、 家を失ってしまうおそれがあるので注意しましょう。引っ越しすると決めたら、まず新居を探します。新居が見つかったら、退去連絡をします。そこから規定の期間は賃貸借契約は終了しませんが、退去日をまたずに引っ越ししても構いません。賃料は日割り計算されるので、退去日より前に家を移ることもできるのです。

退去連絡は誰にする?

退去の連絡をする際には、連絡すべき相手にきちんと連絡しないと、賃貸借契約が終わりになりません。通常の場合、退去連絡の相手は、大家さんまたは管理会社になります。物件を管理している不動産会社に連絡をすれば良いことが多いですが、物件によっては、大家さんに直接連絡しなくてはならないケースもあるので、確認しておきましょう。誰に何ヶ月前に連絡すべきかは、部屋を借りたときの契約書の「契約の解除について」のところに記載されています。

退去の連絡は、まず電話連絡です。「退去したいので手続きを」と電話で話しましょう。その後で、退去通知書(解約届)を書類で提出します。退去通知書が不動産会社に届いてはじめて解約となるのであって、電話で退去の意思を伝えただけでは解約にならない点に注意しましょう。

退去通知書の取り寄せ方や提出方法、提出期間などは、物件ごとに異なるので、退去の電話をしたときに確認することが大切です。契約書に解約書もついているケースもありますが、ついていないケースもあるので、その場合は管理会社に問い合わせるしかありません。

退去連絡後は引っ越しの準備を

退去連絡をしたら、次に引っ越しの準備をします。通常は、退去連絡の際に、引っ越し日と立会日の希望日も連絡することが多くなっています。立会日というのは、原状回復の必要性や程度を確認するために室内の現状をチェックする日です。退去者と、大家さんまたは不動産会社の人が立会います。多くの場合、引っ越しの当日に行うことが多いですが、引っ越し時間が遅い場合などは、退去の翌日などに行うことも少なくありません。

退去までの間に行わなくてはならない手続きとしては、「電気・ガス・水道の解約依頼」をすることと「料金の精算」があります。ライフラインの解約は電話やインターネットで簡単にできますが、引っ越し直前だと電話でしか受け付けてもらえないこともあります。余裕を持って、退去日の1~2週間前には行うようにしましょう。電気・ガス・水道の停止日は一般的に引っ越し当日にします。停止日にはいずれも基本的に立会いは必要ありません。マンションの家賃を口座振替にしている場合は、金融機関で停止の手続きも必要です。転出届と転入届の手続きも行います。

退去の立会いは要注意!

ここでは、退去時の立会いの流れと注意点について解説します。立会日には、管理会社が室内のチェックを行って鍵を返却するので、当日までに部屋は空っぽの状態にしておかなければなりません。室内の傷や汚れ、破損箇所がある場合は、自分に過失があるのか、汚損や破損していたのかを確実に伝えましょう。立会いでは、もともとあった傷なのか、入居後についてしまったものなのかを、お互いに確認し合います。入居時に、退去時の立会いに備えて、室内の様子を写真に取っておく人もいます。

現況の確認が終了したら、内容を書面にし、各自が確認したうえでサインをして終了です。特に問題なければ、立会いはトータル30分ほどで済みますが、場合によっては確認に時間がかかるケースもあるので、時間の余裕を持っておくことが大事です。

退去時の原状回復はどこまで?

マンションを退去する際に気になるのが、原状回復です。どこまで求められるのか、不安に思う人もいるでしょう。原状回復とは、簡単にいうと借りたときの状態に戻すことをいいます。賃貸物件の場合は、次の借り手がいるので、元の状態にして返さなければならないというのがルールなのです。

ただし、元に戻すといっても、国土交通省が公表しているガイドラインにある通り、借りた当時の状態に戻す必要はありません。ガイドラインには「賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と明記されています。なぜなら、建物には経年劣化や自然消耗、通常消耗があるのが当然だからです。5年住んだ後に、5年前の状態に戻せといっても、そもそも無理です。したがって、経年劣化や自然消耗によるものは借主の負担にはならないと考えられます。つまり、原状回復すべきなのは借主の責任で汚したり破損したりした部分だけで、通常使用で生じた汚れなどには原状回復義務はないということになります。

退去前の掃除はどこまで?

マンションを退去する際には、どの程度掃除してから退去すべきかというのも悩ましい問題です。結論からいうと、ごく一般的な掃除程度でまったく問題ありません。賃貸物件では、通常退去後にハウスクリーニング業者が入って専門的なクリーニングを行うため、借主が隅々まできれいにする必要はないのです。室内に無駄なゴミは残さないようにし、掃除機をかけたり、ほうきで掃いたりするくらいで大丈夫です。

ただし、キッチンやトイレなどの汚れはある程度念入りにしておいたほうがよいでしょう。なぜなら、 水回りの汚れや油汚れなどは、退去費用に加算されるおそれがあるためです。ペットを飼っていて、ペットが原因でついた汚れや臭いなども、借主の責任できれいにしなければならないことが多くあります。後で余計な出費をしないためにも、できるだけきれいに掃除してから退去したほうが安心です。

気になるのが、カレンダーなどを貼るために使った画びょうの穴です。これについては、ガイドラインでは原則として貸主が負担することになっています。常識の範囲を超えるような数の穴が開いている場合を除いては、特に気にしなくて大丈夫でしょう。

マンション退去時は早めの連絡でスムーズな手続きを!

マンションの引っ越しが決まったら、引っ越しの準備をすることも大事ですが、早めに退去の連絡をすることを忘れてはなりません。退去連絡の時期や方法は物件によって異なるので、契約書を見てしっかり確認しましょう。連絡は電話だけでなく、その後に書類を提出しなければ完了しないことにも注意が必要です。退去の際には、退去連絡以外にもライフラインの停止届けや立会いなど、さまざまな手続きが必要になります。まえもって必要な手続きを頭に入れておき、段取りよく引っ越し準備を進めていきましょう。

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