この記事は、約8分で読めます

マンション選びの際、重要になるのが「外壁」です。外壁は建物のイメージを決める大きな要素となりますし、外壁が劣化したら修繕積立金で補修する必要があり、住人にとって金銭的な負担となります。できるだけメンテナンスの手間や費用がかからない外壁を選ぶことが、実は大切なのです。ここでは、マンションの外壁の種類や選び方、外壁のチェックポイントについて紹介します。

マンションは外壁選びが重要

マンション購入時に外壁をチェックすることが、なぜ大切なのか。それは、マンションの外壁は区分所有者の共有物のため、マンションの外壁が経年劣化した際の修繕費は一般的に、マンションの住人から集められた「修繕積立金」から支払うからです。

外壁は年月が経つとともに劣化していきますが、少しでも長くきれいな状態を維持できる外壁を選ぶことが重要です。

特に、中古マンションを検討している場合、購入直後のタイミングで外壁の修繕工事が行われる可能性もあります。せっかく安く中古マンションを購入できたとしても、すぐに修繕費用を負担することになってしまうおそれがあるため、注意が必要です。

このような事態に陥らないためにも、マンションの購入前にきちんと外壁の状態をチェックしておくことが肝心です。

【マンションによくある外壁の種類1】吹き付け塗装

塗装仕上げの外壁は、見た目の美しさだけでなく、雨風や紫外線によるダメージから建物を守るためにも定期的な塗り替えが必要です

外壁といっても、その種類はさまざまです。なかでも、中古マンションでよく見かける外壁の種類として「吹き付け塗装」が挙げられます。

メリット

吹き付け塗装は主にモルタルと樹脂を混ぜ、外装に吹き付けるタイプを指します。吹き付け塗装のメリットは、何といっても、施工費が安いことです。吹き付け塗装は施工が速く、安い傾向にあります。

また、工期が短期間で済むこともメリットです。スプレーガンを使うことで、広範囲の塗装を短期間で行えます。さらに、立体感のある表情豊かな仕上がりもポイントです。吹き付け塗装なら、複雑な模様や立体感のある模様も美しく仕上がります。

デメリット

反対に、デメリットは、メンテナンス費用がかさみがちなことが挙げられます。吹き付け塗装はひび割れが起こりやすく、塗り替えなどのメンテナンス費用がかかります。

また、騒音が発生することもデメリットの一つです。スプレーガンで吹き付け塗装を行う場合、コンプレッサーが必要になります。コンプレッサーの機械音がうるさいと感じてしまう人もいるので要注意です。

さらに、強風の日は施工できないことがあることも挙げられます。スプレーガンでの吹き付けは飛散が多く、強風の日は施工が難しいでしょう。

【マンションによくある外壁の種類2】タイル

意匠と耐久性を兼ね備えたタイル貼りの外観は、昔も今も人気があります

マンションの外装としては、「タイル」も多くみられます。メリットとデメリットについて解説します。

メリット

タイルのメリットは、外壁に高級感が出ることです。マイホームは人生のなかでも大きな買い物となるため、外観を重視する人も多いものです。タイルは独特の風合いがあり、見る人に重厚感や高級感のある印象を与えてくれます。

また、防水性・耐久性・耐候性に優れていることも大きな魅力です。タイルは水分を吸収しにくく、亀裂や破損などが起きにくいメリットがあります。タイルは傷が付きにくく、非常に丈夫です。物がぶつかったり砂が吹き付けたりしても、硬い素材なので傷が付きにくいのです。

加えて、高い耐候性があり、太陽光・雨風・気温の変化などにも強いという特徴があります。二酸化炭素などにも強く、変質や劣化を起こしにくいため、美しい状態を長く維持しやすいことがメリットです。

さらに、メンテナンスが容易なこともポイントです。タイルは変質や劣化するリスクが低く、高圧洗浄などで付着した汚れを落とすだけで済みます。そのため、メンテナンスが非常に容易であり、外壁塗装におけるメンテナンスコストを削減できます。

デメリット

ただし、タイルは施工費が高くなることがデメリットです。施工の内容や使う素材によって異なるものの、タイルは施工費が高くなりやすいのです。しかし、後々かかるメンテナンス費用のことを考慮すると、長い間美しい状態を維持しやすいタイルは、コストパフォーマンスに優れているという見方もあります。

また、施工が悪い場合、剥離のおそれがあることもデメリットです。タイルは施工や使う素材が悪いと「浮き」や「はがれ」などの症状が出て、場合によっては剥離や落下する可能性があります。万が一、剥離や落下が起きた場合、通行人を巻き込む事故につながるおそれがあるため、要注意です。

ただ、品質の高い素材を使ってきちんと施工を行えば、こうした剥離や落下は基本的に起こる可能性は低いとされています。そのため、タイル張りのマンション購入を検討している場合は、タイルの品質や施工の状態について確認しておくと安心です。

【マンションによくある外壁の種類3】ALCパネル

注文住宅を建てたTさんは、外壁にALCパネルを採用。「メンテナンスコストがかからないと思って採用しました」。大規模マンションでも、採用されることが多い壁材です(写真「子育て環境にこだわって自然素材を取り入れたTさん」:住宅購入者ストーリー)

人気の高いマンションの外壁に、サイディングの一種である「ALCパネル」が挙げられます。ALCとは、軽量気泡コンクリート(Autoclaved Lightweight Concrete)のこと。

メリット

「耐久性」「断熱性」、さらに「防火性」「遮音性」が高いことがメリットです。ALCパネルは耐火・耐震、断熱・遮音など、建築物に求められる多くの性能を満たしています。経年による変形も起きにくく、耐久性の高さが魅力です。また、調湿性に優れていることもメリットといえます。ALCパネル内部の気泡が余分な湿気をコントロールし、結露・カビ・ダニなどの発生を抑制してくれるのです。

デメリット

一方で、吸水性が高いことがデメリットとして挙げられます。ALCパネルは水分を吸収しやすい素材で、外壁表面を塗装などで保護する必要があります。

結局、マンションの外壁はどれがおすすめ?

外壁ごとの特徴・メリット・デメリットを踏まえると、マンションの外壁は「タイル」がおすすめです。なぜなら、タイルは最初の施工費が高くなりやすいものの、長年美しい外観を保ちやすく、メンテナンス費用を抑えやすいためです。

タイルは耐久性が高く、修繕が必要になるほどの劣化が起きる心配は当分ありません。高圧洗浄などで汚れを落とせば新築時の美しさがよみがえるため、メンテナンス費用を抑えることができます。

長い時間を過ごすことになるマイホームだからこそ、きれいな外観を保ちやすく、メンテナンスコストを抑えやすいタイルの外壁を検討してみてはいかがでしょうか。

中古マンションの外壁はどこをチェックすればいい?

中古マンションを購入する際、外壁のチェックポイントには、以下の3つが挙げられます。

まず、1つ目は「外壁の補修サイクル」です。外壁の補修サイクルは、マンションによってそれぞれ異なります。外壁は自分の意志だけで補修できるものではないため、あらかじめ補修サイクルについてチェックすることが大切です。マンションの購入前に不動産仲介業者に質問をしてみると、スムーズに補修サイクルを知ることができます。

2つ目は「修繕費用の積立額」です。修繕積立金が充分に貯まっているマンションであれば、必要に応じてマンションのメンテナンスを行えます。マンション購入時は毎月の支払額だけに注目してしまいがちですが、「これまでに貯まっている修繕積立金の金額」について、きちんと調べておくことが大切です。

3つ目は「ひび割れや目地に入ったコーキング剤の劣化具合」についてです。マンションの見学に行く際は、外壁のひび割れについてチェックしておく必要があります。0.3ミリ程度のひび割れであれば、すぐに対処する必要はないと言われています。しかし、0.5ミリを超えるひび割れを見つけたら、注意が必要です。また、コーキング剤の劣化についても確認しましょう。コーキング剤の劣化は環境によって進行速度が異なるため、購入前にチェックしておきたいところです。

外壁に注目して納得できるマンション選びを!

外壁はマンションの顔ともいえる、大切なポイントです。購入してから後悔しないためにも、妥協せず外壁をきちんとチェックして、納得のできるマンションを選びましょう。

この記事もおすすめ

いくつわかる?検定にチャレンジ

住宅ローンについて知る

住宅ローンをご検討中の方

おすすめ記事