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マンションを購入するときには、部屋の広さやデザインばかりに目が行きがちです。しかし、快適な生活を送るためには住宅性能も重要です。中でも、騒音問題はトラブルの種となりがち。そのため、マンション購入時に、防音対策ができているかチェックしておきたいところです。この記事では、防音性能が優れているマンションを選ぶコツについて解説していきます。

意外とありがち? 騒音トラブルに要注意

マンションには多くの人が住んでいます。そのため、マンションを購入するときには、騒音トラブルにも注意をすることが大事です。騒音トラブルは、たとえば、生活音やペットの鳴き声、子どもの声などが原因で起こります。音を発した当事者はそれほど意識していない場合でも、生活音の程度によっては騒音トラブルへと発展する恐れもあることから、予想できるトラブルは事前に回避しておくことが求められます。

戸建て住宅の場合と異なり、マンションは床や壁(界壁)を隔てたすぐ隣で他人が生活をしていることから、一つひとつの家庭が音に対して、より配慮する必要があるのです。さらに、良好な住環境を保つという意味においても、購入時にマンションの防音性能に目を向けることが重要です。お互いが快適に暮らすためにも、不必要なトラブルを避けるためにも、住まいの防音対策についてしっかりと考えておくことが重要です。

防音性能の高い物件がおすすめ

マンションを選ぶときに、「静かな環境で暮らしたい」と望む人は多いでしょう。静かに暮らせるマンションを探している人は、防音性能が高い物件を選ぶべきです。防音性能が高い物件の特徴について、詳しく見ていきましょう。

1.建物の構造に注目

マンションを購入するとき、防音性能の高い物件を選びたければ、建物の構造に着目しましょう。まず、床の構造によっても防音性能は大きく変わってきます。マンションの床の構造には、「直床」と「2重床」があります。まず、直床は、コンクリートスラブのうえに直接、フローリングなどの床材を貼る工法です。一方、2重床は、コンクリートスラブのうえに複数の支柱を立て、支柱のうえに床地材をつくってから床材を貼っていきます。2重床の場合、コンクリートスラブと床材の間に空間ができます。この空間があるぶん、直床よりも2重床のほうが遮音性に優れているといえるのです。

また、一般的なマンションやアパートの場合、建築構造に関しては木造、鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の4種類にわけられます。このなかで防音性に優れているといわれているのは、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造の建物です。

鉄筋コンクリート造は、鉄筋をコンクリートと組み合わせて骨格とする構造の建物を指します。鉄筋コンクリート造の場合は壁の密度が高いことから、鉄骨造と比べて防音性に優れている特徴があります。

鉄骨鉄筋コンクリート造は、鉄骨を芯としてまわりに鉄筋を組み、コンクリートと組み合わせて施工する構造です。鉄骨鉄筋コンクリート造の建物は、鉄筋コンクリート造よりも耐久性や耐震性などに優れていることから、10階建て以上の高層マンションなどに用いられる場合が多い構造です。「建設コストが高くなる」「工事が長期化しやすい」といった側面があるため、中層マンションでこの構造を採用するケースは少ないようです。

中層以上のマンションでは主に、ラーメン構造という構造形式が採用されています。ラーメン構造の「ラーメン」とは、ドイツ語で額縁の意味。柱や梁の交わる接合箇所を剛接合し、枠をつくることで建物を支える構造のことを指します。

一方、低層マンションでよく用いられる構造形式が、壁式構造です。壁と床で建物を支え、面で力を受ける構造で、一般的にラーメン構造よりも防音性能が優れている傾向にあります。

2.窓の遮音性もチェック

「赤ちゃんの鳴き声や子どもが走りまわる音で迷惑をかけたくない」「ペットの鳴き声で、周りの人に必要以上に気をつかいたくない」など、騒音トラブルを回避するために防音性能が高いマンションを探す人が多いようです。その際、建物構造だけでなく、窓が取りつけられている位置や窓の場所によっても防音性能が大きく変わります。必ずチェックするように気をつけましょう。

防音性能が高い窓を採用しているマンションも見られます。

二重サッシは「二重窓」「内窓」とも呼ばれており、ひとつの窓枠に対して内窓と外窓の2つのサッシが取りつけられているものを指します。サッシを二重にすることで窓と窓の間に空気層ができ、防音効果を高めます。

複層ガラスは、複数枚のガラスを重ね、その間に空気層を挟んだガラスを指します。複層ガラスを選ぶときには、遮音性や断熱性、防犯性や防災性など、目的に応じた性能があるものを選ぶことがポイントです。

周辺の環境にも要注意

静かな環境で暮らしたいなら、周辺の環境や隣人の家族構成などにも気をつける必要があります。たとえば、購入を予定しているマンションが幹線道路・高速道路や線路沿い、学校が近い物件、ペット可物件、小さな子どもを抱えた住人が多い物件などは要注意です。これらの物件に、音に敏感な人が住んでしまうと、時間を問わず周辺が賑やかで音が気になり、苦痛に感じる可能性があるでしょう。

特に、幹線道路沿いのマンションに住むと、昼夜を問わず騒音に悩まされることを覚悟しなければなりません。そのため、音に敏感な人の場合は、マンションを内見したときに騒音も必ずチェックしておきましょう。環境庁の告示第64号によると、幹線道路に近接する地域の基準値は、昼間が70dB以下、夜間が65dB以下に設定されています。住宅地では昼間の基準値が55dB以下、夜間が45dB以下であることを考えると、幹線道路に近いマンションは比較的高い騒音レベルまで許容されていることがわかります。音の感じ方は個人差があり、基準値以下であれば音が気にならないとは言い切れませんが、内見時の目安にはなるでしょう。

また、過去に騒音トラブルがあったかどうかもチェックしておきましょう。過去に騒音トラブルが頻繁に起こっているマンションの場合、騒音が直接的な原因となって、入居後に静かな生活が送れない恐れがあります。過去に何かしらの騒音トラブルが起こっているマンションについては、「防音性が下がっている」「周辺に騒音の要因となっているものがある」などの可能性があります。そのため、不動産会社に相談するなどして、事前に騒音トラブルを回避することが大切です。

自分でも防音対策を

自分でも、簡単な工夫をすることで防音対策ができます。また、自分が騒音を出してしまう可能性もあることから、周りに迷惑をかけないためにも自分でできる範囲で防音対策を行うことが大切です。たとえば、家具の置き方などに配慮するだけで、住居の防音性能を高めることが可能です。壁に背の高い家具を配置すると、壁に厚みが増し、隣の家に音が伝わりにくくなります。また、防音マットを敷く、壁の近くにテレビを置かないといったちょっとした心がけを実践するだけでも、防音対策につながります。

マンションで暮らすなら防音を重視して

マンションで暮らす場合、自分だけでなく周囲の人も快適で静かに暮らすために、防音対策が欠かせません。そのため、マンションを選ぶときには、構造や周囲の環境などをチェックしておくことが大切です。防音を重視したマンション選びで、快適な生活をスタートさせましょう。

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