住宅購入を検討する際、子どもの学習環境を重視する人も多いのではないでしょうか。数年前に「東大生の多くがリビングで学習している」という話題がメディアで取り上げられたのをきっかけに、特にリビング学習による子どもの学力向上に注目する人が増えてきました。そこで今回は、子どもの学習環境を考えた住宅について紹介します。

リビング&ダイニングに勉強ができるスペースを

リビング学習が注目されるようになってから、家族が集まる場所に子どもが勉強するためのスペースをつくる人が増えてきました。特に幼児から小学生までの子どもがいる家庭では、リビングやダイニングへ学習スペースの導入を検討することが多いようです。

食事をするダイニングテーブルで勉強をする方法もありますが、この場合には料理の準備をする際に勉強道具を片付けなくてはいけません。そのため、ダイニングテーブルとは別にスペースを設ける人も多く、特にキッチン周辺にカウンターを作ってダイニングチェアを兼用して使う方法が人気です。そうすれば、余分な椅子を置く必要がなく、料理をしながら子どもの学習を見守ることもできます。
そのほか、リビングの一角にカウンターを設けて、子どもが使わなくなった後はパソコンスペースとして使用したり、お母さんがメークやちょっとした書き物をするための場所として使うというケースもあります。

カウンターを利用して勉強スペースを確保(写真提供:倉敷ハウジング株式会社)

子ども部屋はコンパクトかつシンプルになる傾向

リビング学習への注目が高まるとともに、子ども部屋のあり方についても変化が生じています。一昔前の住宅では、六畳や八畳の子ども部屋が主流でしたが、近年は四畳半といった小さめの部屋が少なくありません。リビングやダイニングで勉強をするので、子ども部屋では寝るのがメインという人も増えているのではないかと考えられます。

一方で、リビングやダイニングといった家族の共有スペースは拡大傾向にあります。
しかし、子どもが成長するにつれ自分の部屋で過ごす時間は増えていくため、リビングやダイニングに設けた勉強スペースとは別に、子ども部屋にも机を設置するケースがほとんど。しかも、本棚や照明が備え付けられた学習机ではなく、テーブルに簡単な引き出しが付いただけのシンプルな机を選ぶ人が増えています。その理由は、ベッドとシンプルな机という最小限の家具を設置するだけであれば、コンパクトな部屋でも圧迫感が抑えられるということ。また、シンプルな家具は子どもの成長後も長く使えるというメリットを感じている人も多いようです。

大きな本棚やホワイトボード、黒板など学習のための設備のある家

個性的な住宅の中には、大きな本棚やホワイトボード、黒板を設置するなどして、楽しく学べる子ども用のスペースを設ける例もあります。1階には水回りやリビングなどが集まっていて空間に余裕がないことが多いですが、2階であれば専用スペースを作ることも難しくないでしょう。バルコニーや広めの窓の近くに設ければ、明るさも確保できます。子どもの部屋への引きこもりを防ぐために、こういったスペースを設けるケースもあります。
しかし、子どもが成長した後は雨の日に洗濯物を干す場所になるなど、使用する頻度が落ちてしまう可能性もあります。特殊なスペースを設ける際には、将来的な用途もしっかり考慮した上で導入を検討するようにしましょう。

勉強スペースと書斎を兼ねた、家族の共有スペース(写真提供:倉敷ハウジング株式会社)
親子のメッセージボードとしても活用できる黒板(写真提供:倉敷ハウジング株式会社)

パソコンは家族みんなのコワーキングスペースに

最近では、小さいうちからパソコンを使用している子どもも増えています。そのため、パソコンスペースも親の目が届くリビングやダイニングに設けるのが主流。学習スペースと同じカウンターにパソコンを置く場所も設けたり、学習スペースを兼用してノートパソコンを使ったりして、家族で共有するケースが多くみられます。

ちなみに、パソコンを使用するための光回線を引く際、住宅会社へ特に指示をしなければリビングに付けられるケースが一般的ですが、ルーターや配線ケーブルなどが気になる人は、無線LANを利用して2階の納戸やクローゼットといった人目に付きにくい場所に設置するのもオススメです。

まとめ

子どもの学習スペースづくりについていくつか方法を取り上げましたが、いずれの場合も重要なのは、「邪魔にならないところにつくる」ことです。キッチン周辺やリビングの隅にカウンターをつくるなど、日常生活に差し障りがない場所へ最低限の学習スペースをつくるのが良いでしょう。
また、「テーブルとして使った後、将来的にはディスプレイカウンターにする」「勉強スペースとして使わなくなったらパソコンデスクに…」など、子どもが勉強する時だけでなく、将来的にも有効活用できるように考えておくことも大切です。

<取材協力>
店長・おうちコンシェルジュ 越智 渉さん

おうちの相談窓口岡山店
住宅の購入や家づくりに関するさまざまな問題に対して、住宅購入の専門家である“おうちコンシェルジュ”が公正中立な立場で回答。住宅業界の話や、知って得する“お役立ち情報”を無料で提供している。

(最終更新日:2019.10.05)

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