高級マンションはラグジュアリーホテル並み!? 間取りや設備の違いは?

多くの人が憧れる高級マンションは、機能性とインテリア性を高いレベルで実現していることから、まるでラグジュアリーホテルと称されることもあるほどです。このような高級マンションは一般的な分譲マンションとどこが違うのでしょうか。この記事では、高級マンションの特徴的な間取りについて紹介していきます。

高級マンションは普通の物件とはひと味違う?

高級マンションの間取りの特徴の前に、こうしたマンションが持つ普通の物件とは違う特徴をいくつか紹介します。1980年代には「億ション」と呼ばれる言葉が流行しました。今までは1億円を超える物件も、数は少ないながら決してめずらしい存在ではなくなりました。こうした高級マンションは、まるでホテルのようだと表現されますが、これが普通の物件との違いをよく表しています。

まず、入口に入ると、コンシェルジェが待機するフロントがあります。来客があれば受け付けをし、荷物があれば受け取って保管してくれます。クリーニングを出したければフロントで手渡すだけですし、もちろんクリーニング済みの服などを受け取ることも可能です。入居者や訪問者が快適に過ごせる広々としたエントランスラウンジがあり、タクシーやハイヤーもコンシェルジェに頼めば手配してくれます。
内廊下や階ごとの専用エレベーターが採用されているなど、プライバシーが重視されているうえ、配送会社など出入り業者向けに別エレベーターが用意されているなど、防犯対策にも力を入れています。各階にゴミ置き場があることなども一般的なマンションと違うところです。

ホテルのような広々としたエントランスラウンジがある場合も ※写真はイメージ

このほか、フィットネスジムやパーティールーム、図書室、ラウンジバーなどが建物内にある物件も。さらにタワーマンションなど見晴らしのよい物件の場合は、展望ラウンジが用意されていることもあります。なかには天然温泉のスパを備えたユニークなマンションもあるほどです。

高級マンションの間取りの特徴

では、高級マンションの間取りに特徴はあるのでしょうか。一般的なマンションと比べて、面積と間取りにゆとりがあることは容易に想像できるところです。一般的なマンションでは、家族3~4人が余裕を持って暮らせる広さは、おおよそ70~90平方メートルほどといわれています。一方、高級マンションは100平方メートル以上が普通であり、なかには200~300平方メートルの面積の物件もあります。高級マンションは基本的に住戸面積に余裕をもっており、広いスペースが確保されているのが特徴です。そして、このことが高級マンションの間取りに大きく影響しています。ここからは、リビングダイニング、収納スペース、浴室、トイレ、玄関などについて、具体的な特徴を紹介していきます。

  1. 広々としたリビングダイニング

高級マンションには、必ず広々としたリビングダイニングがあるといってよいでしょう。一般的に、広いリビングダイニングというと20帖以上と考えられていますが、高級マンションは30~50帖もあるようなリビングダイニングが多いようです。広いということは、配置できる家具などの選択肢が広がるということです。広々としたリビングダイニングを求める人は、インテリアにこだわりのある人が多いため、理想的なレイアウトや家具の設置などを追求しやすいといえます。

また、広い面積を細かく区切るのではなく、リビングダイニングに多くの面積を割いているのも高級マンションの特徴です。通常、バルコニーと隣接し、日当たりがよく眺めのいいスペースをぜいたくに使用するケースが多いようです。このように、パブリックスペースとプライベートスペースのメリハリがあるのが高級マンションの特徴といえます。リビングダイニングはパブリックスペースの代表であり、家族や訪問者とコミュニケーションを取るスペースとして最重要視されているのです。ちなみに、リビングダイニングに隣接するキッチンは対面式となっており、料理が作りやすく家族に食事を出しやすいタイプが一般的となっています。

  1. 収納力たっぷりのウォークインクローゼット

高級マンションに暮らす人のなかには、洋服やバックなどをたくさん持っている人も少なくありません。このような場合、大容量のウォークインクローゼットが欠かせないため、ほとんどの高級マンションに備えられています。ウォークインクローゼットは機能性が重視されており、インテリアは簡素であるのが一般的です。一例をあげれば、中央に、アイランドカウンターがあり、ここで服を広げてコーディネートを吟味できます。ネクタイやハンカチなどを引き出しに収納することも可能です。また、大きな鏡があったり、ジャケットやスーツを収納できる場所も余裕を持ってスペースが取られていたりと、機能性も配慮されています。

ウォークインクローゼットは、寝室と洗面室につながる導線に配置されていることが多いのも特徴的です。これは身支度がスムーズにできるように考えられた配置といえます。

  1. バスルームやトイレが2つ以上

主寝室に付属する夫婦用のバスルームのほか、ゲスト用や子ども用など、用途によって複数のバスルームがあることも高級マンションならでは。浴室そのものも広く、バスタブのサイズも大きい傾向があります。
高級マンションを購入する場合、浴室をラグジュアリーなリラックススペースにしたいと考える人は多くいます。そのため、インテリアをはじめ、ジェットバスやガラス扉の導入など、高級感を演出した造りのバルスームもよく見かけます。なかには、眺望にこだわり、素晴らしい景色を一望できる浴室をもったマンションもあります。

トイレの数も2つ以上があることが通常です。これもゲスト用と家族用に分けている場合や、住居の面積自体が広いため、利便性に考慮して2つ設けられていることがあります。

バスルームが複数あることもめずらしくありません ※写真はイメージ
  1. 家の中央にある広く明るい玄関

訪問者にとっては、玄関はファーストインプレッションを決める場所。来客が多い場合やホームパーティーなどを頻繁に開きたいなどと考えているなら、玄関にもこだわりを持ちたいところです。
一般的なマンションでは自然光が届きにくく、暗く狭いスペースになってしまいがちですが、高級マンションは面積も広く、明るい雰囲気に演出されています。これは自然光が入るように工夫を凝らしたり、間接照明を効果的に使用されたりしているためです。また、明るくつややかなタイルを使用するなどにより、印象アップを実現しているマンションもあります。

また、玄関の近くに大きなシューズインクローゼットやストックルームが備えられ、収納が充実しているのもポイントです。このほか、住戸の中央付近に玄関があるセンターイン形式が採用されていることが多く、プライベートスペースとパブリックスペースをきちんと分けやすいといった点も特徴といえるでしょう。

リノベーションで高級マンションへ近づけよう

高級マンションは、インテリア性と利便性が高いレベルで保たれています。実際に購入するのは難しいという人が多いかもしれませんが、高級マンションの良いところは上手に取り入れていきたいものです。その手段の一つとなるのが、リノベーション。広さを感じさせるリビングダイニング、ラグジュアリーで広いバスルーム、使い勝手のいい収納、明るく印象のよい玄関などは、高級マンションへ引っ越さずともリノベーションで実現可能です。たとえば、3LDKのスペースを1LDKにすれば、広々としたリビングダイニングも夢ではありません。

とはいえ、リノベーションには、スペースや予算の制約がつきものです。できる範囲で自分の理想を追求してみてはいかがでしょうか。

(最終更新日:2019.10.05)
~こんな記事も読まれています~

この記事が気に入ったらシェア