春に向け、新しい住まいを探す人が多いこの時期。物件サイトで間取り図をチェックしている人も多いのではないでしょうか。賃貸住宅への引っ越しはもちろん、住宅購入を検討している人も、間取り図に使われている記号や略語について知っておくと、理想の住まい探しにきっと役立つはず。この記事では、間取り図によく登場する記号や略語とその意味について解説していきます。

【間取り図の記号】扉

住宅はさまざまな要素から構成されています。たとえば、構造としての柱や壁はもちろん、建具としての扉や窓、設備としてのキッチンやトイレなどです。間取り図にそれらの位置と形を表示するときに記号が使われます。具体的に見ていきましょう。

【左から】片開き戸、引き違い戸、折れ戸

間取り図を読み解くうえで、扉(ドア)の開き方は重要な情報です。主に扉の「可動部分」が描かれており、縮尺によっては「枠」が省略されることもあります。

・開き戸
開いたときの可動部分(扉本体)を壁と垂直方向に描きます。そして、その開くときの軌跡を円弧で示します。こうすると、扉の開く方向と、開くためにはどのくらいのスペースが必要なのかがわかるわけです。片開き戸であれば1本の垂直線と一つの円弧、両開き戸であれば2本の垂直線と2つの円弧が描かれます。

・引き戸
引き違い戸
の場合は、2枚の扉を枠の範囲内で移動させるので、壁と平行な2本の直線で示します。扉が重なる部分の「壁と垂直方向の短い線」は建具の中心です。片引き戸は、扉は1本の実線にして、引き込む部分を破線(点線)で示します。引き込み戸は、壁のなかに扉のスペースをくり抜いておき、そこに引き込む仕組みです。記号では、くり抜いた壁部分に、扉を引き込むスペースとして破線が描かれます。

・折れ戸
半分開いた状態を表現するため、アコーディオンカーテンなどであればギザギザの線になります。

【間取り図の記号2】窓

【左から】装飾窓、引き違い窓、片引き窓

窓は、扉とともに開口部を構成する建具です。扉と窓の違いは、動線上にあるかどうかという点。つまり、人がそこから出入りする開口部がで、出入りしないものがと呼ばれます。

記号の基本形として、外側に「枠」があって、内側に「可動部分」が描かれるところは扉と同じです。最大の違いは、窓には窓枠の線が入っている点。壁と同じ幅で、壁に平行な2重線が入っています。扉は人の出入りがあるので、壁と平行な線がありません。そのほかの部分は、扉に準じます。「開く」・「引く」・「折る」系は、2重線の有無で扉と窓を見分けましょう。

装飾窓など可動部分のない(開かない)窓には、建具の中心を示す線を描きません。片開き窓・すべり窓・回転窓の場合は、「開く」系の扉と同じように、窓の可動部分(窓本体)と可動範囲を直線と円弧で示します。
引き違い窓・片引き窓の場合も、「引く」系の扉と基本は同じです。面格子・シャッター・雨戸など、窓の外側に防犯や雨仕舞のための器具を装着するときは、記号で示します。ただし、縮尺が小さくなると記号の判別が難しくなるため、記号の横に「シャッター」などと文字で注記されるのが普通です。

【間取り図の記号3】電気記号

【上段左上から時計回りに】コンセント、インターホン、電話、換気扇、蛍光灯、シーリング

コンセントは「2本の垂直線と複数の水平線が描かれた円」で示します。右肩の数字はコンセントの差込口の数です。インターホンや電話は、円の中にアルファベットの略号を書いて示します。インターホンは「I」、電話は「TEL」です。天井照明器具のシーリングは、円の中に「( )」を描きます。蛍光灯は、円を長方形が貫通しているような記号です。換気扇は、円の中にさらに小さい円を縦に並べたファンのような記号で、送風方向は矢印で示します。  

【間取りの記号4】配置図

【左から】主要な出入口、雨水枡、汚水枡、レベル、ベンチマーク

配置図は、建物の配置と敷地との位置関係を示す図面です。建物の主要な出入口のほか、雨水・汚水の排水経路、土地の高さなどが記号や数字で示されます。
主要な出入口は「三角形」で描かれ、頂点のあるほうが進行方向となります。雨水桝(うすいます)は「正方形にバツ印」、汚水桝は「円にバツ印」で示します。
土地の高さ関係では、レベルは「プラスまたはマイナス記号のついた数字」(ベンチマークを基準とした敷地の高低)、ベンチマーク(建物・敷地の高さの基準点)は「BM」で示します。高さ関係の記号は、ほかの記号と区別しやすいように楕円や四角で囲うことがあります。

断面図に関する表記

断面図は、垂直に切断した建物を横から見た図面です。道路境界線・道路境中心線・隣地境界線は、「垂直方向の一点鎖線」で描かれます。道路斜線・北側斜線などの制限線は、境界線から「斜め方向の一点鎖線」で示します。
建物自体の高さ関係については、軒高、GL、FL、CHが主な記号です。

・軒高(のきだか)
想定地盤面から最上階の柱の上端に乗せる桁の天端までの高さ。「水平方向の一点鎖線」で示します。

・GL(Ground Line)

設計のために決めた高さの起点。「水平方向の実線」で描きます。立面図などではGLの線はほかより太くして目立たせることがあります。

・FL(Floor Line)
各階の床仕上げ上端の高さ。「水平方向の一点鎖線」で示します。階数を区別するときには、数字を付加して「2FL」(2階の床仕上げ高さ)などと表記するのが一般的です。

・天井高(てんじょうだか)/CH(Ceiling Height)
室内の床仕上げ上端から天井仕上げまでの高さ。CH(Ceiling Height)で示します。図としては、天井仕上げ面と床仕上げ面の間に「垂直方向の実線」を引き、そこに天井高が2.4メートルなら「CH=2400」などと添え書きします。

部屋の広さに関する表記

部屋の広さを示す単位には2つの系統があります。尺貫法とメートル法です。尺貫法は法的には認められていませんが、慣例として使い続けられており、住宅では(帖)が用いられます。

1畳(帖)は畳1畳分の広さですが、畳の大きさは一定ではないので実際の広さは不明確です。メートル法による面積を示す記号がm2です。なお、尺貫法の寸法の関係は、「一寸」の10倍が「一尺」となり、その6倍が「一間」です。一間四方の広さを「坪」と呼びます。1坪は畳2枚分が目安です。

スペースに関する表記

住宅の図面では部屋の機能を示す表記がよく使われます。図面上の記入スペースを節約するために、英単語の頭文字で示されることが一般的です。

LDK
リビング・ダイニング・キッチンが一体化した空間

BR(Bed Room)
寝室。主寝室を特にMBR(Master Bed Room)と表記します

SIC(Shoes-in Closet)
玄関横に設けられた下足のまま入れる収納。靴のほか、ベビーカーやアウトドア用品なども収納できます

WIC(Walk-in Closet)
主に寝室に設けられ、中を歩けるほどの広さの大型収納

・SR(Service Room)
窓がないか、あっても法的な採光基準を満たしていない部屋

・RF(Roof Floor)
屋根裏部屋を表すロフト

・PS(Pipe Space)
上下水道などの配管スペース

・MB(Meter Box)
水道やガスのメーターが設置されている場所

・RBL(Roof Balcony)
階下の住戸の屋根を利用したバルコニー

・UB(Unit Bath)
ユニットバス

間取り図の記号を覚えると便利

間取り図の記号を覚えておけば、実際に現地に赴き、物件の内見をしなくても、間取り図を見れば家の中の様子をある程度イメージできるようになります。建具の種類や設置場所、コンセントやスイッチの位置がわかれば、インテリア選びの参考にもなりそうです。ぜひ住まい探しの際に役立てみてくださいね。

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