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マンションの図面を見たときに、PHという表記を目にしたり、あるいはペントハウスという言葉をどこかで聞いたことはありませんか。そのときは深く考えずに流したとしても、マンションの購入を検討する際になると、一体どういう意味なのかが気になってくるものです。そこで、PHやペントハウスの意味やそれに関する注意点などについて解説をしていきます。

PH=ペントハウス

マンションの図面にはPHという記号が書かれている場合がありますが、それはペントハウスの略です。具体的にはマンションの屋上に設けられた小屋や塔屋のことを指します。マンションやビルの屋上にはよく突き出た部分がありますが、それがペントハウスです。多くの場合は屋上に行くエレベーターや階段を設置したり、空調などの機械室を設けたりする目的で作られます。ほかにも、倉庫や給水タンク置き場として使用しているものもあります。

また、商業地にある高層ビルなどではペントハウスの壁を広告板の設置に利用するといったケースも珍しくありません。

しかし、いずれにしても、その多くは屋上の広さに比べてごく小さな建造物である場合がほとんどです。なぜなら、建築基準法では建築面積の八分の一以内の建造物であれば原則として階数には算入されないという決まりがあるからです。もし、ペントハウスが階数に含まれてしまうと、耐震判定で不利な結果になるなど、様々な不都合がでてきます。そうした事態を回避するために、ペントハウスの多くは階数に含まれないように、正確に大きさを計算して設計されているというわけです。したがって、仮に、5階建のマンションの屋上にペントハウスがあったとしても、ほとんどの場合はそれで6階建ての扱いになることはないのです。

PH階とR階の違い


マンションなどのエレベーターの階数表示には、数字のほかに、しばしばアルファベットが用いられています。1階と2階は「1F」「2F」と表記しますし「B1」といえば地下1階を意味するといった具合です。また、数字を伴わないアルファベットだけの表記も存在します。ロビーを意味する「L」や地上階を表す「G」などです。しかし、最も目にすることが多いのはおそらく「R」でしょう。これは屋上階を意味します。

一方で「P」「PH」という表記はペントハウスのある階のことを指しています。いわゆる塔屋階です。

このR階とPH 階は、厳密には別のものです。例えば、エレベーターが屋上まで続いているマンションの場合、R階は屋上そのものですが、PH階はエレベーターのワイヤーを巻き上げる機械室などがある部分を意味します。しかし、実際問題として、両者は同じような意味で使われているケースが少なくありません。したがって、PH階という言葉を見た場合はペントハウスのある屋上だと考えておけば、そう大きな間違いはないはずです。

ペントハウスのもう一つの意味とは

階段室や昇降機塔を意味するペントハウスですが、実はもうひとつ、全く別の意味で使用される場合があります。高層マンションなどの高層建築の最上階にある部屋です。この場合のペントハウスは一般的に高級で、ほかの部屋に比べて豪華な仕様になっています。ちなみに、ペントハウスが最初に誕生したのは1920年代のアメリカです。当時のアメリカは爆発的な経済成長に伴って富豪の数が増大してこうした特別感のある物件の需要が生まれたというわけです。その後、ニューヨーク・マンハッタンのペントハウスに高い人気が集まり、成功者のステータスとして多数の富裕層や著名人が住んでいます。

一方、日本ではこのようなタイプのペントハウスはあまり多くありません。そのため、単にペントハウスというと階段室や昇降機塔を指す場合が多いのです。それでも、都会に行くと居住用のペントハウスの需要は高くなり、それが備わった高級マンションも増えてきます。したがって、ペントハウスという言葉を耳にしたときには、それがどちらの意味で使われているのかを確認することが重要になってきます。

部屋としてのペントハウスの特徴

高級マンションのペントハウスは、それ自体がマンションの象徴的存在だと言えます。グレードの高い内装材が使用され、豪華な設備が備わっているなど、ほかの部屋と比べてひときわ豪華な造りになっています。

また、ペントハウスの多くには、最上階という特性を活かして広いルーフバルコニーが付属しています。しかも、一般的なルーフバルコニーは制限の関係で北側に設置されることが多いのですが、ペントハウスの場合は南側にも設置されているのが一般的です。

さらに、豪華なものになると1フロア全部をひとつのペントハウスとして専有しているタイプもあります。中には、屋上をプライベート空間として独占できるペントハウスも存在するほどです。そうなると、実質的な延床面積はかなりの広さとなります。同じ高級マンションの物件でも、一般的なものに比べて生活空間が広い傾向にある点もペントハウスならではの特徴だと言えます。

ペントハウスに住むメリットとは?

ペントハウスに住むメリットのひとつに、ステータス性の高さが挙げられます。最上階に住んでいるというだけで特別感がありますし、それに加えて、マンションの象徴となるようにゴージャスな造りになっている点も見逃せません。そのステータスの高さが日々の生活に充実感を与えてくれます。中には、毎日エレベーターに乗って最上階のボタンを押すたびに誇らしく感じる人もいるほどです。

また、最上階だけに眺望の良さは折り紙つきです。遠くまで広がる広大な風景を一人占めできるのはペントハウスならではの魅力だと言えます。しかも、立地が良ければ夕焼けや花火大会などの美しい風景を部屋に居ながら楽しむことができるのです。ちなみに、ペントハウスは通常の部屋と比べて天井が高い傾向にあります。一般的な天井の高さが2.3~2.5m程度なのに対して、ペントハウスでは3m以上の高さを確保しているケースも珍しくありません。天井が高いと開放感が生まれ、実際以上に部屋を広く感じさせる効果があります。海外の大きな家具を置いても窮屈に感じずに済みます。

さらに、マンションで生活をしていると、しばしばプライバシーの侵害や騒音などが問題になりますが、こういった点においてもペントハウスなら安心です。ペントハウスは最上階に一戸建てで建てられるケースが多いため、プライバシーが侵害される心配はまずありません。隣接する部屋もないので、騒音に悩まされる心配もないでしょう。

ペントハウスのデメリット

ペントハウスはステータスの高さが大きな魅力となっていますが、言い変えればコストが高くなることを意味します。ほかの部屋よりも分譲価格や管理費はかなり高額になるはずです。多くのメリットを得るための代価なのでやむを得ないことではありますが、お金がかかるのが最大のデメリットだと言えます。また、ペントハウスには最上階ならではのデメリットも存在します。例えば、地震です。建物というのは高いほど地震の影響を受けます。したがって、最上階ではかなりの揺れになるはずです。また、地震で停電になるとエレベーターが使えなくなるため、階段を使って長い距離を降りることを余儀なくされます。

さらに、雨漏りの問題があります。建物が新しいうちは大丈夫だとしても、経年劣化による被害を最初に受けるのは最上階です。したがって、建物が古くなると、定期的にメンテナンスを行う必要が出てきます。しかも、夏は日差しの影響を屋上からダイレクトに受けることになります。そのため、太陽光で室温が上昇しやすいというのもデメリットのひとつです。

2つの意味を知っておこう

PHと表記されるペントハウスには大きく分けて2つの意味があります。日本では屋上に設けられた小屋や塔屋を指す場合が多いのですが、都会の高級マンションになると、最上階の豪華な部屋といった意味合いで使われるケースが増えてきます。マンションを探す際には、この意味をしっかりと理解しておきましょう。

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