エントランスはマンションの顔! 物件選びに役立つ「あると便利な設備5選」

マンションを購入する際、立地や間取り、価格などをほとんどの人が重視します。しかし、それら以外にも忘れられがちですが重要なポイントはいくつかあります。その一つがエントランスの設備や管理状況で、これらを気にせずにマンションを購入してしまうと、後で悔やむことにもなりかねません。そこで今回は、マンション選びの重要なポイントとなるエントランスについて解説していきます。

マンションの顔ともいわれるエントランス

マンションのイメージを左右するエントランスはまさに顔といえます

エントランスとはマンションの出入り口のことで、マンションの顔ともいえる場所です。エントランスはマンションの住民だけではなく、来訪者や通りすがりの人も目にする部分なので、マンション全体の印象を決める大切な場所といえます。

高級なマンションほどエントランスの外観や設備が豪華に作られる傾向があり、場合によってはエントランスを見ただけでそのマンションのグレードがわかることもあるといわれるほどです。そのため、エントランスのデザイン性は必然的に重要となってきます。多くの場合、エントランスのデザインにまで気を使うのは、大規模マンションや高級マンションです。

エントランスにはデザイン性以外にも外せない要素があります。それは管理状況です。多くの人が行き交う場所のため、管理をきちんとしていないとすぐに汚れたり、雑然としたりしてしまいます。エントランスの管理状況からマンション全体の管理状況も推測できるので、特に中古マンションの購入を考えているのであれば、エントランス付近の管理状況もあわせてチェックしておきましょう。

エントランスに含まれる設備とは

エントランスは単なる出入り口として利用されるだけではなく、住民が使えるさまざまな共有施設が設置されることが多い場所でもあります。高級マンションともなると、カフェラウンジやコンシェルジュサービスがあるなど、マンションとは思えないような、まるでホテル並みのサービスを提供しているケースもあります。

逆に、小規模なマンションなどでは、共用施設を必要最低限に抑えてできるだけシンプルにする傾向があります。前述のようにエントランスはマンションのグレードを推し量ることもできる場所なので、必然的に設置される施設には違いが出てくるのです。

ただし、マンションの規模やグレードに関係なく、あると便利なエントランスの設備もあります。以下に5点をピックアップしてみましたので、気になるマンションに備え付けられているのかチェックしてみましょう。

1.風除室

多くのマンションでは、エントランスの入り口が二重構造になっています。二重構造とは、まず外に面した扉があり、その奥に扉がもう1枚ある構造のことです。この扉と扉で挟まれた空間が風除室と呼ばれます。風除室の役割には、建物内の空調を安定させたり、建物内への風の吹き込みやゴミの侵入を防いだりといった働きがあります。そのため、風除室は案外汚れやすく、きちんと管理がされていないとせっかくのエントランスも見た目が悪くなる可能性があるのです。

また、風除室までは誰でも入ることができる作りになっているマンションが多く、ここに郵便ポストや宅配ボックスが設置されていることが一般的です。管理人も風除室に窓口を設けている場合が多いので、マンションに用事のある人は一旦ここで足を止めるようになっています。誰もが必ずといってよいほど通る部分なので、見た目と利便性、管理状況などはきちんと観察しておきましょう。

風除室の清掃状況もチェックしておきましょう

2.防犯関係の設備

住環境の安全性は多くの人が興味を持つ項目でしょう。安全に生活をするためには自宅だけでなく、エントランスの防犯設備も大切です。エントランスは出入り口という機能上、不審者が侵入するケースもある場所です。そういった事態を防ぐためにもマンションのエントランスにはオートロックが施されていることが多く、管理人室や防犯カメラなども設置されていることが多くあります。さらに、防犯をうたうマンションなどでは、二重オートロックでセキュリティをより強化しているところもめずらしくありません。

ただし、新築や分譲マンションでオートロックが導入されている確率は高いものの、中古マンションなどをあわせた普及率を見ると30%程度と高い数字ではありません。全体で見るとそれほど多くのマンションで導入されてはいないので、マンション選びでの防犯の優先順位が高い場合には、エントランスの状況を調べておくことをおすすめします。

重視する人が多いオートロックの有無

3.宅配ボックス

通常マンションのエントランスには、各家庭の郵便ポストが設置されています。風除室がある場合には、風除室側から配達員が郵便物を入れて、取り出しがエントランスホールから行えるようになっているケースも多くなっています。郵便ポストに加えて、宅配ボックスもエントランスに設置されているケースがあります。宅配ボックスがあると不在時でも荷物を受け取れるので、一人暮らしや共働きなどで日中不在にすることが多い人には特に便利な設備です。

オンラインショッピングが一般化した現代では、宅配ボックスは運送会社が再配達する手間を減らすことにも役立ちます。そのため、今後もますます需要が期待される設備といえるでしょう。これからマンションの購入を考えている人で不在がちな場合は、初めから宅配ボックスが設置されている物件を選ぶとよいでしょう。また、宅配ボックスの近くに重たい荷物を運ぶための共用の台車やカートなどがあれば、さらに利便性が高まります。

家を空ける人が多い人に便利な宅配ボックス

4.車寄せ

建物外部にある車寄せも、エントランス関連設備のひとつです。これはエントランスの外部に隣接した設備で、雨よけの屋根が付いていることがほとんどです。駐車場とエントランスが遠い場合は重い荷物などを長い距離持ち運ばなくてはなりませんが、車寄せがあると利便性が向上します。また、同乗者を先に降ろす際にも役立つでしょう。特に小さな子どもや高齢者がいる世帯にとっては、大変便利な設備といえます。さらに、車寄せはタクシーを呼ぶ際や、人を出迎える際にも役立ちます。一般的には屋根がついているので、悪天候にも関わらず外で待機しなければならないときにも便利です。

とはいえ、車寄せはそれほど多くのマンションに一般化している設備ではなく、大規模マンションや高級マンションに見られるのが特徴です。車寄せを導入するためには敷地に余裕がなければならず、必然的に小規模なマンションなどには設置が難しくなります。ほかのマンション選びのポイントとのバランスを見ながら決めると良いでしょう。

あると便利な車寄せもチェックしたいポイントです

5.トイレ

大規模マンションの場合、エントランス付近にトイレが設置されていることもあります。エントランスまで来ると自宅が近くにあるため、一見なくても良い設備のように見えるかもしれません。しかし、トイレはいざというときに大変便利な設備です。大規模なマンションにもなると、エレベーターがすぐに来ないなどの理由でエントランスから自宅まで数分かかることもめずらしくありません。エントランス付近のトイレは毎日使うものではないものの、万が一のときにはあっても困らないものといえるでしょう。

エントランス選びはデザインと設備に注目

マンションのエントランスはそのマンションのイメージを決定するとともに、利便性も向上させる大変重要な部分です。デザインと設備のどちらかだけを重視するのではなく、両方の面から判断することが大切です。また、エントランスの管理状況も細かくチェックすることも重要といえます。これらの点を踏まえて、マンション選びに役立てましょう。

(最終更新日:2019.10.05)
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