狭くても妥協はNO! マンションの玄関、第一印象と使い勝手は工夫次第

家へ入るとき、最初に目に飛び込んでくるのが玄関です。玄関から受ける印象によって、家全体のイメージもふくらみます。しかし、マンションの玄関は狭いケースが多いため、使いやすさを追求するのであれば工夫が必要になります。この記事では、マンションの玄関を使いやすく、ステキに見せるポイントを紹介します。

玄関は第一印象と使いやすさが重要

スッキリ片付いた玄関は好印象

玄関は家に入って最初に目に入るスペースなので、家の第一印象を決める重要な空間です。そのため、玄関は家の顔ともいわれています。おしゃれな玄関であれば、ほかの部屋のインテリアや小物もおしゃれに見えるでしょう。反対に、雑多な印象な玄関だと、ほかの部屋も「散らかっている」という印象を持たれる可能性があります。つまり、玄関が家全体の印象を左右するといっても過言ではないのです。

玄関は頻繁に人が行き来する場所です。散らかって通れなかったり、大事な靴を踏んでしまったりするような玄関では、行き来も大変です。忙しい朝に、必要なものをサッと手に取って外出できる玄関が理想的でしょう。したがって、玄関は第一印象と使いやすさの両方に配慮し、工夫する必要があります。

まずはインテリアから工夫してみよう

玄関には靴や掃除道具、傘など収納すべきものがたくさんあります。さらに、子どもがいると、遊び道具やベビーカー、三輪車などの大型用品もあるでしょう。しかし、戸建てに比べると、マンションの玄関は小さめに作られているケースが多いといえます。大掛かりなリノベーションなどを行う前に、まずはインテリアを工夫してみましょう。デッドスペースを活用して収納量を増やすことができるほか、視覚効果で空間を広く見せることも可能です。

1.視覚効果を利用する

玄関を広く見せるために有効的なのが、視覚効果です。インテリアを工夫することで、面積を変えることなく空間を広く見せることができます。その一つが、鏡を置くことです。空間に奥行きを出すことができ、鏡が大きければ大きいほどその効果が高まります。また、大きな鏡が玄関にあれば、外出時の身だしなみをチェックにも役立ちます。ただし、鏡には向かいにある壁などが写りこむので、対向面にはなるべくモノを置かないようにしましょう。

そして、もう一つの視覚効果が期待できるのが、淡い色を使ったインテリアコーディネートです。アイボリーなどの淡い色は、ダークトーンに比べるとスペースが広く見えるといわれています。また、インテリアの色味を統一させることで、まとまった印象を与えることが可能です。

2.デッドスペースを収納に

玄関は収納すべきものが多いので、スッキリとした空間を作るために収納スペースを確保することが大切です。しかし、玄関のスペースは限られているので、家具を増やすのはなかなか難しいでしょう。そのため、デッドスペースをいかに有効活用できるかが、収納を増やすカギとなります。

たとえば、壁や棚の活用が挙げられます。床に物があふれていると雑多な印象になりがちなため避けたいところですが、壁に棚や小さいシェルフを設置すれば、簡単に収納スペースを増やすことができます。絵や写真などを置いて、ディスプレイスペースにしても良いでしょう。

個性的でデザイン性のある棚を置けば、収納自体もおしゃれなインテリアになります。また、壁に天板付きのフックなどを設置すると、鍵置き場や傘掛けに利用できます。鍵や傘は使用頻度が高いので、すぐに取り出せて便利ですし、あえて見せる収納にすることで、インテリア性と収納スペースの確保を両立できます。

リノベーションという方法も

大容量の収納がかなうシューズクローゼット

インテリアの活用で収納スペースを増やす工夫には限界があります。特に、ベビーカーや三輪車などは場所を取るので、小さな収納スペースでは対応できないかもしれません。そんなときは、思い切ってリノベーションも検討してみましょう。リノベーションをすることで、収納スペースや玄関自体を大きく広げることができます。ここからは、マンションでできる玄関のリノベーションを紹介していきます。

1.玄関収納を増やす

使いやすい玄関にするために、手っ取り早いのが玄関収納を増やす方法です。マンションの玄関では、腰高ぐらいの収納が多く、天井付近が空いている場合もあります。この部分を使った背の高い壁面収納を取り入れることで、玄関の収納力もグンと上がります。工期は1~2日で済むので、リノベーションのなかでも取り掛かりやすいでしょう。費用は約15~45万円が目安です。壁面収納を取り替えるのではなく、新たに収納を増設することで費用を抑えることができます。

既製品のシューズボックスを追加するという方法もありますが、サイズや奥行きが決まっている物がほとんどです。そのため、既製品の部分だけが出っ張ってしまう可能性があり、統一感を出すのが難しくなります。フラットでまとまりのある壁面収納にしたいのであれば、リノベーションの壁面収納を検討するとよいかもしれません。

2.明るい玄関を作る

使いやすい玄関の条件の一つに「明るさ」があります。マンションの玄関は、隣接する窓から採光を確保することが難しい場合が多く、暗くなりがちです。この問題も、リノベーションで解決することができます。まず、床材を明るいものに貼り替えましょう。そして、足元照明や関節照明を設置して玄関を明るくします。そうすることで、玄関の明かりを床材が反射して、玄関全体を明るく演出してくれるのです。このリノベーションにかかる費用は工事内容によって異なります。

例として、床を張り替える工事では、費用は約15~25万円、工期は1~3日ほどです。照明の取り替えの場合、費用は約1万5,000円~2万5,000円で、工期は1日。玄関が明るいと、帰宅したときに気分が良いですし、足元までよく見えることでケガの防止などにもつながります。

3.玄関を広くする

どうしてもスペースが足りない場合には、リノベーションで玄関そのものを広くする手もあります。玄関を広くすれば、人も通りやすく、収納も増やすことができるので、使い勝手はアップするでしょう。家族分のコートやレジャー用品、自転車なども玄関にしまえるようになれば、見た目もスッキリします。ただし、既存の部屋の壁を壊して、新たな壁を設置するなどの工事も必要です。そのため、収納を増やすリノベーションよりも工期が長く、半月~2カ月ほどかかってしまいます。

工事の規模にもよりますが、費用も約40万円~100万円と高額になります。玄関を広くしたい場合は、費用と工期に余裕があるときにしましょう。

いずれの場合も工事の前にはマンションの管理規約をよく確認し、業者へ依頼するようにしてください。

工夫次第で使いやすい玄関に

玄関を使いやすく、センスアップにするには、さまざまな方法があります。インテリアで空間を広く演出したり、リノベーションで収納スペースを増設したりすることも可能です。ただし、それぞれの工期や費用にも大きな差があります。すぐに玄関を使いやすくしたいのであれば、インテリアで工夫するのがよいでしょう。
「インテリアなどで手を尽くしたけれど、物があふれている」「家族が通りやすい広さが欲しい」、そんな場合には、リノベーションに踏み切るのも一つの方法です。どのような玄関にしたいか、予算などに合わせて考えてみましょう。

 

(最終更新日:2019.10.05)
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